長寿遺伝子を鍛える
坪田 一男著
慶應義塾大学医学部眼科教授。日本抗加齢医学会副理事長。
雑誌『アンチエイジング医学』編集長。1955年東京生まれ。
1980年、慶應義塾大学医学部卒業後、日米の医師免許を取得。
85年アメリカのハーバード大学に留学、87年角膜クリニカルフェロー修了。
2001年、日本における最初のアンチエイジングの団体、
日本抗加齢医学会(当時日本抗加齢医学研究会)を有志の医師と立ち上げた。
眼科医の書く、アンチエイジング本。
最新の医学情報満載の本である。
永遠の24歳サザエさんの父「波平さん」は54歳。
連載中の1950年代、当時の定年は55歳。
日本人男性の平均寿命は58歳。
現在は、定年60歳、平均寿命は約79歳。
定年は5年しか伸びていないのに、寿命は20年も伸びている。
この20年を「どう健康に楽しく生きるか」。
人生を長い物語とすれば、アンチエイジングは、
より物語を素晴らしいものにする演出法であり
長寿遺伝子は我々の中に実在する。
最終的には、カロリーリストラクション=カロリスを推奨。
カロリー制限は、あくまでもタンパク質、脂質、糖質、ビタミン、
ミネラルの栄養バランスは保った上で
総摂取カロリーを通常の70%にすることによって、下記の状態にする。
・低体温
・血液中のインスリン濃度が低い
・血液中のDHEAの濃度が高い。
これらは、メリーランド州のジョンズ・ポプキンス大学で1958年から行われている
長期間かつ大規模な免疫学的調査による長生きの人の3つの共通点である。
カロリスによって、サーチュイン(Sirtuin 長寿遺伝子)が活性化され、
同じ現象が起こるいう。
カロリスに興味のある方はこちらのHP を。
もちろん有酸素運動は必須!
アディポサイトカンを増やしたり、
(インスリン抵抗性や代謝、エネルギーバランスを調整するホルモン様物質。)
質の良いミトコンドリアを増やすことになる。
なおDHEAをサプリでとっても効果はないようです。
目を紫外線から守るためのサングラスは必須ですよ。
とても勉強になりました!
代官山の小さな隠れ家サロン
芳香整体&アロマトリートメントのクープシューです♪
ここからは読書録として。
人間は60兆個という膨大な細胞からできている。
そのひとつひとつの細胞の中には2万3000種類の遺伝子がある。
常に使っている遺伝子は5%。残り95%は眠ったままだといわれている。
危機的状況の中で「100万年前の人間」の中に眠っていた
「生きるための遺伝子」が目覚める。
おかげで人類は絶滅をまぬがれることができた。
その遺伝子は現代の私の中にも受け継がれている。
100万年前の人間にとって、「愛」と「カロリー」同じ意味を持っていたかもしれない。
・老化遺伝子説
擦り切れ説 老廃物の蓄積説 免疫低下説 ホルモン低下説 遺伝子修復エラー説
テロメア説(細胞分裂できなくなって老化)
酸化ストレス説
一生のうちに消費するエネルギーはほぼ一定で、「自分の体を良好に維持する;メンテナンス」
「子孫を残す:生殖」の2つのために使われている。
40歳以降に子供を産んだ女性は、80歳以上まで生きる確率が高い。
主な長寿遺伝子の発見
・age-1 老化促進遺伝子 1988年 トーマス・ジョンソン博士
遺伝子に突然変異が生じたある線虫の平均寿命は、正常な線虫の1.7倍、最長で2.1倍までのびた
・daf-2 老化促進遺伝子 1993年 シンシア・ケニヨン博士
線虫は幼虫期にエサがなくなったり、全体の数が増えすぎたりすると一種の突然変異を起こして、「耐性幼虫」になり、通常の2~3倍生きることができる。その仕組みに関わる遺伝子の一つを気づ付けたら逆に寿命が2倍になった。その後daf-2を傷つけただけでなく、生殖にかかわる細胞も傷つけると寿命が8倍になった・
daf関連の遺伝子には、このほかdaf-16などがある。
・Sirtuin 長寿遺伝子 2006年 レオナルド・ギャランテ博士
酵母菌において、遺伝子を発現を制御しているヒストンに変化をもたらす遺伝子が寿命をコントロールしていることが分かった。この遺伝子を活性化することで、長寿になるという世界初の長寿遺伝子。
それぞれの生物において発見されており、遺伝子の呼び方が以下のように異なる。
酵母菌、線虫 Sir2 哺乳類 Sir11
長寿遺伝子の誤算
人類100万年の歴史の中で99万8000年は飢餓と隣あわせの時代だった。
農耕が始まりようやく定期的に食糧を確保できるようになったのは約2000年前・
日本人が一般庶民でも1日3食食べられるようになったのは、約100年前。
現在のような豊かな植生待つになったのは戦後の高度成長期に入ってから(50年)
つまり99万9950年間「脂肪をためる」という戦略は役に立っていた。
核の中のFOXO(フォクソ)は、DNAの情報をコピーする転写因子のひとつ。
活性酸素が発生するたびに、抑える酵素を作れてと命令を出す司令塔。
インスリンシグナルが細胞内に入ってくると、働きを停止。
脂肪の蓄積を優先するのである。
脂肪から分泌されるアディポサイトカン。
インスリン抵抗性や代謝、エネルギーバランスを調整するホルモン様物質。
悪玉(PAI-IやTNF-α)と善玉(アディポネクチン)があり、
内臓脂肪が過剰に増加すると善玉が減り、悪玉が老ける。
アディポネクチンは、傷ついた血管を修復する働きがあり、この値が低いほど
心筋梗塞などの冠状動脈疾患での死亡率が高くなる。
その他にもインスリン抵抗性改善作用や脂肪燃焼促進作用もある。
増やす方法としては、基本有酸素運動。
食べ物としては、植物が害虫から身を守るために出すオスモチン。
トマト、りんご、さくらんぼ、キウイ、ピーマン、とうもろこしに含有。
大豆のアルギニン、シジミのアラニン、緑茶のカテキンにも効果あり。
メタボの解消、糖尿病の治療薬としての期待されている。
断食による細胞内の大掃除。
栄養が不足することによって自分のタンパク質を分解して栄養にする生理現象=オートファージ
月に1回くらいの24時間の断食をおこなうと効果的。
分別掃除法もある。ユビキチン(タンパク質)
ミトコンドリアから老ける。
ミトコンドリアのDNAは核内と違って核膜に守られていない。
運動するとミトコンドリアが増える。
ミトコンドリア内で発生する活性酸素は、体内で発生する90%をしめる。
遺伝子が抗酸化ネットワークを支配する。
究極のアンチエイジング「幹細胞移植」
坪田 一男著
慶應義塾大学医学部眼科教授。日本抗加齢医学会副理事長。
雑誌『アンチエイジング医学』編集長。1955年東京生まれ。
1980年、慶應義塾大学医学部卒業後、日米の医師免許を取得。
85年アメリカのハーバード大学に留学、87年角膜クリニカルフェロー修了。
2001年、日本における最初のアンチエイジングの団体、
日本抗加齢医学会(当時日本抗加齢医学研究会)を有志の医師と立ち上げた。
眼科医の書く、アンチエイジング本。
最新の医学情報満載の本である。
永遠の24歳サザエさんの父「波平さん」は54歳。
連載中の1950年代、当時の定年は55歳。
日本人男性の平均寿命は58歳。
現在は、定年60歳、平均寿命は約79歳。
定年は5年しか伸びていないのに、寿命は20年も伸びている。
この20年を「どう健康に楽しく生きるか」。
人生を長い物語とすれば、アンチエイジングは、
より物語を素晴らしいものにする演出法であり
長寿遺伝子は我々の中に実在する。
最終的には、カロリーリストラクション=カロリスを推奨。
カロリー制限は、あくまでもタンパク質、脂質、糖質、ビタミン、
ミネラルの栄養バランスは保った上で
総摂取カロリーを通常の70%にすることによって、下記の状態にする。
・低体温
・血液中のインスリン濃度が低い
・血液中のDHEAの濃度が高い。
これらは、メリーランド州のジョンズ・ポプキンス大学で1958年から行われている
長期間かつ大規模な免疫学的調査による長生きの人の3つの共通点である。
カロリスによって、サーチュイン(Sirtuin 長寿遺伝子)が活性化され、
同じ現象が起こるいう。
カロリスに興味のある方はこちらのHP を。
もちろん有酸素運動は必須!
アディポサイトカンを増やしたり、
(インスリン抵抗性や代謝、エネルギーバランスを調整するホルモン様物質。)
質の良いミトコンドリアを増やすことになる。
なおDHEAをサプリでとっても効果はないようです。
目を紫外線から守るためのサングラスは必須ですよ。
とても勉強になりました!
代官山の小さな隠れ家サロン
芳香整体&アロマトリートメントのクープシューです♪
ここからは読書録として。
人間は60兆個という膨大な細胞からできている。
そのひとつひとつの細胞の中には2万3000種類の遺伝子がある。
常に使っている遺伝子は5%。残り95%は眠ったままだといわれている。
危機的状況の中で「100万年前の人間」の中に眠っていた
「生きるための遺伝子」が目覚める。
おかげで人類は絶滅をまぬがれることができた。
その遺伝子は現代の私の中にも受け継がれている。
100万年前の人間にとって、「愛」と「カロリー」同じ意味を持っていたかもしれない。
・老化遺伝子説
擦り切れ説 老廃物の蓄積説 免疫低下説 ホルモン低下説 遺伝子修復エラー説
テロメア説(細胞分裂できなくなって老化)
酸化ストレス説
一生のうちに消費するエネルギーはほぼ一定で、「自分の体を良好に維持する;メンテナンス」
「子孫を残す:生殖」の2つのために使われている。
40歳以降に子供を産んだ女性は、80歳以上まで生きる確率が高い。
主な長寿遺伝子の発見
・age-1 老化促進遺伝子 1988年 トーマス・ジョンソン博士
遺伝子に突然変異が生じたある線虫の平均寿命は、正常な線虫の1.7倍、最長で2.1倍までのびた
・daf-2 老化促進遺伝子 1993年 シンシア・ケニヨン博士
線虫は幼虫期にエサがなくなったり、全体の数が増えすぎたりすると一種の突然変異を起こして、「耐性幼虫」になり、通常の2~3倍生きることができる。その仕組みに関わる遺伝子の一つを気づ付けたら逆に寿命が2倍になった。その後daf-2を傷つけただけでなく、生殖にかかわる細胞も傷つけると寿命が8倍になった・
daf関連の遺伝子には、このほかdaf-16などがある。
・Sirtuin 長寿遺伝子 2006年 レオナルド・ギャランテ博士
酵母菌において、遺伝子を発現を制御しているヒストンに変化をもたらす遺伝子が寿命をコントロールしていることが分かった。この遺伝子を活性化することで、長寿になるという世界初の長寿遺伝子。
それぞれの生物において発見されており、遺伝子の呼び方が以下のように異なる。
酵母菌、線虫 Sir2 哺乳類 Sir11
長寿遺伝子の誤算
人類100万年の歴史の中で99万8000年は飢餓と隣あわせの時代だった。
農耕が始まりようやく定期的に食糧を確保できるようになったのは約2000年前・
日本人が一般庶民でも1日3食食べられるようになったのは、約100年前。
現在のような豊かな植生待つになったのは戦後の高度成長期に入ってから(50年)
つまり99万9950年間「脂肪をためる」という戦略は役に立っていた。
核の中のFOXO(フォクソ)は、DNAの情報をコピーする転写因子のひとつ。
活性酸素が発生するたびに、抑える酵素を作れてと命令を出す司令塔。
インスリンシグナルが細胞内に入ってくると、働きを停止。
脂肪の蓄積を優先するのである。
脂肪から分泌されるアディポサイトカン。
インスリン抵抗性や代謝、エネルギーバランスを調整するホルモン様物質。
悪玉(PAI-IやTNF-α)と善玉(アディポネクチン)があり、
内臓脂肪が過剰に増加すると善玉が減り、悪玉が老ける。
アディポネクチンは、傷ついた血管を修復する働きがあり、この値が低いほど
心筋梗塞などの冠状動脈疾患での死亡率が高くなる。
その他にもインスリン抵抗性改善作用や脂肪燃焼促進作用もある。
増やす方法としては、基本有酸素運動。
食べ物としては、植物が害虫から身を守るために出すオスモチン。
トマト、りんご、さくらんぼ、キウイ、ピーマン、とうもろこしに含有。
大豆のアルギニン、シジミのアラニン、緑茶のカテキンにも効果あり。
メタボの解消、糖尿病の治療薬としての期待されている。
断食による細胞内の大掃除。
栄養が不足することによって自分のタンパク質を分解して栄養にする生理現象=オートファージ
月に1回くらいの24時間の断食をおこなうと効果的。
分別掃除法もある。ユビキチン(タンパク質)
ミトコンドリアから老ける。
ミトコンドリアのDNAは核内と違って核膜に守られていない。
運動するとミトコンドリアが増える。
ミトコンドリア内で発生する活性酸素は、体内で発生する90%をしめる。
遺伝子が抗酸化ネットワークを支配する。
究極のアンチエイジング「幹細胞移植」