昨日、自転車が盗難にあった。Bianchiというメーカーのクロスバイクで、自分としては決して安くない買い物だったので誠に遺憾ではある。
唯一の足が無くなって明日から不便極まりない生活を余儀なくされる。困った……。
ただ、こんな状況においても、何故か怒りというものが湧いてこない。あるのは諦めと喪失感と投げやりな思い。
怒りや苛立ちといった衝動的な感情を決して表に出さず、いつも理性的でいることを美徳とし生活してきたせいか、怒りのしきい値が馬鹿になっているのかもしれない。
挙句、メンテしたてだから乗るなら大事に乗ってくれよ、と強がってみる始末で――この治安国家日本で盗難車を長い事乗り回せるとは思えないが――自分でもびっくりするくらい冷めている。
苛立ってもどうしようもないという諦観が付き纏う。
しかたないので、このなんともいえない気持ちをビールと一緒に飲み込んだ。
いつもより少し苦く感じた。