ASIAから世界へ。

エイジア3連のあとは全く風変わりなボクシングのお話でブランク明け。


西岡利晃というボクサーがおいらは大好きである。

おいらが学生時代、日本チャンピオンの頃からずっと追いかけていた。

何せ、早いし、パンチ切れるし、ビッグマウスだし。

辰吉丈一郎のような激闘型ではなくて、テクニックベースな打たれないボクサー。

たけど、よく見ていないといきなり一発で試合を終わらせてしまうボクサーでもある。

不発に終わると、パンチ数が少なかったりするものだから消極的だとか、ハートが弱いとかいろいろ言われるわけだが。世界のトップクラスのボクサーにそうそう隙のあるものではない。

強くても運がなくて、頂点に届かない人。

記録には残れないけれど、記憶には残る。

西岡利晃はそういうボクサーなんだと思っていた。


もう8年くらい前になるが・・・。

西岡がバンタム級時代に絶対的王者として君臨し続けていたウイラポン・ナコンルアンプロモーションという名王者に4度も挑み、全て退けられた西岡。

3度目の挑戦を生で見てきた。


結果は引き分けだったが、ウイラポンの完勝だった。

後半、カットし顔半分を真っ赤に染めてほぼ視界を失っている西岡にウイラポンが慈悲の表情を浮かべ、暗にレフェリーに「もう止めたほうがいいんじゃないか?」って目配せをするシーン。

トップのファイター同士、必要以上に痛めつけたくはないというリスペクトみたいなものが見えた瞬間。勝負はほぼ決して、「よくがんばったな」といたわるような光景。

西岡は頂点に届かない運命なんだなぁっていうセンチメントを感じてしまった瞬間であった。


身体も相当くたびれていたように見えたし。


西岡の試合は5試合くらい見ているが、ウイラポン第3戦がおいらが生で彼を見た最後の試合になった。





ところがどっこい。

階級を一つ上げて。



王座決定戦を制し。

世界タイトルを7回も防衛し。


敵地でビッグネームをKOしたり。

ラスベガスのメインイベンターとして判定勝ちをおさめて・・・。

日本人初の名誉王者(世界チャンピオンの中でも秀でていないと認定されない)!!




えっ。何だ何だ?




そして、明日。

キャリアの頂点を極めるともいえるノニト・ドネア戦を迎える。



とんでもなく強いフィリピンの世界チャンピオンだぞ。


こっちも3階級制覇しているしな。




あの日の両国で感じたセンチメントの向こう側には光り輝くエルサレムへの道が用意されていたんだなぁ。



ワクワクする。

けど、心配もしている。



それくらい、ノニト・ドネアは強い。


西岡利晃vsジョニー・ゴンザレス






ジョニー・ゴンザレスは長谷川穂積をKOしてフェザー級の世界チャンピオンになっている。

ひょっとして、もうすでに陥落しているかもしれないが・・・。




そうなると乱暴な図が完成する。


西岡利晃<ウイラポン<長谷川穂積<ジョニー・ゴンザレス<西岡利晃




あれれぇ?




最後にノニト・ドネアの動画も出しておきまする。


ノニト・ドネアvs.ビック・ダルチニアン






ドネアの出世試合となった試合。

当時のチャンピオン、ビッグ・ダルチニアンは対戦相手が名乗り出ないほど強かったもちろん無敗のチャンピオン。

一撃で完全に眠らせてしまっているからね・・・。




明日はワクワクする。

でもやっぱり怖い。




西岡頑張れ!!