【戦略:基本の概念】
皆さん、立ち回りで振る技、どのように決めていますか?
当てたい技を振る、他の人をまねて技を振る、当たりやすい技を振る...
深く考えずとも、なにかしらの判断基準はあるものと思います。
しかしながら、振る技を深く考えて選ぶ人はそういないのです。
多くの人は、自分がなぜその技を振るのか、よく考えないままに振っているのです。
ということで本記事では何の技を振るか判断する基本となる、リスクとリターンの概念について解説します。
1. リスクとリターンとは
まず、リスクとリターンとは何かを共有しましょう。
リスクとは、技を外す、ガードされるなどで起こる不都合のことです。
どんな技であれ、振った後に隙があったり、連発ができなかったりなど、欠点があります。
それだけを振ればいい、そんな完璧な技はありません。
技の後に隙があれば反撃を受け、クールダウンを待つ間は他の行動でしのがねばならないなど、技を外せば欠点から生じる不都合があるのです。
逆にリターンとは、技を当てることで得られる利益のことです。
どんな技であれ、当てればダメージを与えることができます。
また、そこからコンボを始められたり、一発のダメージが大きかったりなど、得られる恩恵の大きさは技ごとに異なります。
すべてのプレイヤーにとって、攻撃を仕掛けるのはこの利益を得るためです。コンボが開発されるのは、この利益をよりより多く得るためです。
2. リスクとリターンの関係
リスクがよくないもの、リターンがよいものである以上、一番にうれしい形は「ノーリスク、ハイリターン」です。
しかし先にも述べたように、そのような完璧な技は存在しないです。
さらに言えば、ゲームバランスの観点上、その存在を許されないのです。
である以上、少ないリスクには少ないリターンが、大きいリスクには大きいリターンが伴うと言えます。
また、そのバランスがリターン多めに偏っていれば、それは強い技だといえるでしょう。
技の強弱とは、リスクとリターンの比が決めるのです。
さてここで、皆さんはリスクとリターンの関係について理解したところと思います。
ここで疑問に思うのが、「ローリスクローリターン」なリスク重視の技と、「ハイリスクハイリターン」なリターン重視の技、どちらを使うべきかという点です。
皆さんに問います。
このふたつのうちどちらが大事だと思いますか?
3. リスクとリターンのつり合い
リスクとリターン、どちらが大事か。
その答えは、どちらも等しく重要です。
リスクを恐れてリターンを捨てる、リターンのためにリスクを顧みない、どちらも勝つには非効率なのです。
言いかえると、隙が生じるのを恐れて攻撃を振らないのも、大ダメージをとるために大振りで派手な技ばかり振るのも、実はそれほど強くないということです。
動きが単純であるほど対策されやすいという要因もありますが、今回その話は省きます。
リスクとリターンがどちらも重要である以上、両者のバランスをとる必要があります。
つまり、リスク重視の小技で堅実に立ち回りながら、リターン重視の大技を入れるチャンスをうかがおうというわけです。
4. まとめ
ここまで読んでいただいた皆さんは、それぞれの技をどのような場面で使うべきか、それぞれの使い方を疑問に思うことでしょう。
技の振り方を考えるためには、それぞれの技の性能や使い方を知ることが必須です。
皆さんは今、立ち回りを考えるための、はじめの一歩を踏み出したのです。
それぞれの技には、リスクとリターンという強さの軸があり、それをもとに使う技を配分していくのです。そしてその課程を繰り返すことで、立ち回りがより洗練されたものへとブラッシュアップされていきます。
さらに言えば、リスクとリターンの思想は技以外にも拡張することができます。ガードやダッシュなどの行動や、相手を崩すための連携など、技以外の性能もリスクとリターンで評価できるのです。
このように、考えを深めていく上でリスクとリターンの発想はかなり重要なので、これだけでも持ち帰ってほしいです。
強くなる上でも、楽しむためにも、考えることを諦めないでほしいと願います。