『キノの旅』
★★★★★
時雨沢恵一によるライトノベル作品。
現在アニメでも放送中だが、公共電波の見えない規制を感じる。
10代の少女、キノと喋るモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)のエルメス旅を描く短編集。
大部分は「○○の国」という、ある特徴を持った国家をキノたちが訪問した時の記録という形で書かれている。
ほとんどの国家はなんらかの問題(その問題でその国の人が生活に困っているとは限らず、外国人から見たら問題だがその国の人は気づいていない、という場合もある)を抱えているが、その問題は現代社会に実在するものが多く、いわゆる風刺小説の一面を持つ点がライトノベルとしては舞台や演出等含めかなり異色と言える。
繋がりはあるがそれぞれの短編は独立しているので、何巻から読み始めてもいいように作られている。
作者は本を買うとエピローグを最初に読む癖があるため、そのように読んだ際にネタバレにならないようにプロローグとエピローグの内容が逆転させられている(エピローグが途中で切れたような終わりかたになっており、プロローグがその続きになっている)。
同様の理由から、あとがきについてもネタバレになるような内容は一切含まれていない。
ただし、そのあとがき自体はかなり趣向を凝らした内容となっている。
社会の闇や人間の欲望をうまく表現しかなり考えさせられる作品だ。
僕の率直な感想は「怖!」だ。黒い部分がわかりやすく描かれている。ライトノベルも良いが僕のおすすめはDVDだ。
