「ホビット 竜に奪われた王国」
監督:ピーター・ジャクソン
出演:イアン・マッケラン、マーティン・フリーマン、リチャード・アーミティッジ、オーランド・ブルーム、エヴァンジェリン・リリー、ルーク・エヴァンス、ベネディクト・カンバーバッチ、他
<あらすじ>
ホビット族の青年・ビルボ・バギンズは、魔法使いガンダルフや屈強なドワーフの一行と共に、たった一頭で一国を滅亡に導くと伝えられる邪悪な竜スマウグに奪われたドワーフの王国を奪取すべく旅に出る。
竜の潜む山を目指す道中、巨大なクモの大群や凶暴なオークたちが一行の行く手を阻むように次々と立ちはだかり…。
<感想>
「ロード・オブ・ザ・リング」の60年前を描いた「ホビット」シリーズ第2弾です。
1作目よりも様々な点でパワーアップしており、1部も個人的には好きですが、観ていて楽しめるのは2作目だと思います。
では一体どこがパワーアップしているのかというと…
①竜やばくね!?!?!?
物語の後半、タイトルにもなっている「竜」が姿を現します。こいつの名前は「スマウグ」と言って金銀財宝に目のない欲深~いドラゴンです。お宝の発掘が得意なドワーフたちの王国を60年ものっとったままなのです。
↑スマウグさん。
もちろんCGなのですが、これがなかなか上手くできているというか、よく神話とかに出てくるドラゴンをそっくりそのまま実写化したような感じで、質感とか歩き方とか羽ばたき方が「そうそう、ドラゴンってこんなだよねー」と言いたくなるような「ザ・ドラゴン」なのです(日本語が迷子)
さらにこのドラゴン、実は「中の人」が存在しており、「中の人」がドラゴンを実際に演じて、その動きを参考にCGで実体化させるという手法が取られています。それゆえ特に表情なんかは妙に人間くさかったり。
ベネディクト・カンバーバッチです。
この人の日本での知名度がイマイチわかりません。ジョニー・デップほどではないような。
イギリスの超有名ドラマ「SHERLOCK」からファンになったのですが、「ホビットでベネさんが竜の役をやる」と聞いた私は
「ぴったりやん!!!!!!!!」
と当時大爆笑しましたw
顔が…ね、ほら爬虫類っぽいじゃないですか…(←失礼w)
演じているときはこんな感じで…
顔についてる白いポチポチは表情をコンピュータで読み取るためのものだそうです。
しかもこんな感じで延々1人芝居だなんてなかなかシュール。
そしてSHERLOCKファンとして嬉しいのが、「ホビット」の主役もまたSHERLOCKの役者さんであること。しかもベネさん演じるシャーロックの相棒・ジョンなのです。
↑マーティン・フリーマン
以前私のブログで1度紹介記事を書いているはずです。可愛いおっさんです。
マーティンもこれまた1人芝居。目の前にいるはずもない超巨大な竜を想像しながら、1人で逃げたり怯えたりしなきゃいけないなんて…しかし完成した本編を観ると、実際に竜と対峙しているように見えてしまうのがマーティンのすごいところです。
②あいつが帰ってきた!!
「ロード・オブ・ザ・リング」屈指の人気キャラ(多分)のあいつが「ホビット」にも登場します。
オーランド・ブルームが演じるエルフのレゴラスです。
実は「ホビット」の原作には登場していないのですが、まぁ登場させる余地もあるし人気キャラだしってことで2部と3部でかなり活躍します。
オーランド・ブルームは最初にレゴラスを演じてから10年は経っているそうですが、当時着ていた衣装は普通に着れたそうですし、本編の映像を見てもほとんど老いを感じなくてむしろ怖いです(´Д`)もちろん多少「修正」はされているのでしょうけれども。
個人的にレゴラス…というよりエルフがあまり好きになれないので、正直「うーん(。-_-。)」という感じなのですが、アクションシーンの見せ場はやはりレゴラスが一番かっこいいなあとも思うので、映画としては入れて正解だと思います。
ちなみに「ロード・オブ・ザ・リング」にも出てこないオリジナルキャラクターの女性エルフ・タウリエルも登場します。こちらのキャラにはかーなーり賛否両論巻き起こっているようですが、個人的には好きなキャラです。
↑いざとなれば巨大グモとも戦う男前エルフのタウリエルさん。
③ぬるぬる動く!新技術HFR(ハイフレームレート)
まだ「ホビット」でしか使われたことがないと思うのですが、この映画はHFRという技術を取り入れております。(このHFR版を上映している映画館は数が限られているので、全部の映画館で観られるわけではありません。)
映画は通常1秒間に24コマ映しているのですが、「ホビット」シリーズでは通常の倍にあたる48コマ映しています。
(パラパラ漫画を想像していただくとわかりやすいかもしれません。1秒間に24枚の絵をパラパラめくるのと、1秒間に48枚の絵をパラパラめくるのでは、絵と絵の間隔が狭くなる後者の方がなめらかに見えますよね!)
ということで、HFR版を観ると気持ち悪いくらい人やモノが「ぬるぬる」動くんです。この「ぬるぬる」感は観たことある人にしか伝わらない気がしますが…w
個人的にはこの映画にこの映像技術は合っていない気がするんですよねー…動きがはっきり見えすぎてしまうため、CGで作られた怪物とかがテレビゲームっぽく見えてしまったり、この映画に必須の「ファンタジー感」がかなり薄まってしまうような。
ただこのなめらかな映像には本当にびっくりします。「映像革命」とはこういうことを言うのかと思えるくらい。
以上3点が1作目よりパワーアップした点ですかね(*´∀`*)
③に関しては多分1作目でもやっていたとは思うのですが、私が2作目で初めて体験したので書いてみました♪