このパネルを完成するまでのメイキングをupしたいと思う。
まず、構想から。
2年前、フランスの南西部にある町ルルドへ行った。その時、訪れた「無原罪のお宿り聖堂」を題材にしたいと思った。
無原罪のお宿り聖堂とはマリア聖堂の意味。カトリック教会の聖地であり、世界中から巡礼者が訪れる。
この聖堂をデザイン。タイトルは「HEAVEN」


このパネルの枠は真鍮で仕上げるので、さらにその内側にオパールセントのガラスでボーダーを作った。


聖堂を取り巻く背景は、セルティックのデザインを変化させて作った。
そして、聖堂の表現にはサンドブラストを使った。右端に「フランス ルルド」とサンドブラストで入れた。


デザインとガラスは微妙な関係がある。
手持ちのガラスをいかに上手く使うのを考えながら、そして部分部分、どのガラスを使うかで、又、デザインも変わってくる。ガラスの持つ特徴をより美しく見せるのも目的のひとつだ。


聖堂はランバーツのピンクのガラス。


聖堂の周りの青いガラスはランバーツ。




青からグリーン系のグラデーションはスペクトラムとランバーツのガラスで。



そして、完成と言うわけ。
このパネルの特徴はキャセドラルのガラスの美しさとグラデーションの美しさがポイントであった。
使用しているキャセドラルのガラスはただのクリアなガラスと違って、光の屈折が微妙に変化しているのである。
何とかその美しさが出ている写真を撮りたいと思った。
ちなみにこの写真は工房の梨地のガラスをバックに撮ったものである。


次の画像は、作品展会場で撮ったものである。


製作者にしかわからないと思うが、バックが網目要りのガラスで、かなりショック。もちろんクリアなガラスの場所もあったのだが。



かなりの不満の残る展示であったが、場所を変える事は、皆無に近いので、このままでいった。
過去に展示場所の変更をお願いした事があったが、その時は、前よりも、ひどい場所に移された経験があった。
命に係わる事ではないので、余計な事は言わない方が平安を保つコツかなと、勉強した次第である。