先日三陽商会というアパレル会社が大赤字になり、250名の希望退職者を募るというニュースを見ました。洋服に詳しい方なら気になるニュースなのですが、今日はこれを取り上げてみようと思います。
男性は洋服のブランドにはさほどこだわらない人が多いです。僕も基本的にはそうですが、去年、僕の一番好きだったブランド「バーバリー・ブラックレーベル」というブランドが消滅しました。10年くらいバッグなどは愛用しています。
このバーバリー・ブラックレーベルとは、日本の三陽商会という会社が英国ブランド「バーバリー」の製造・国内販売ライセンスを得て日本向けに作ったちょっとカジュアルなバーバリーです。本家のバーバリーほど高くなくて、日本人向けのデザインとなっていて、20代〜30代くらいの世代にはとても人気でした。僕もバッグにジャケットに香水と色々持っています。
英国の本家バーバリーと三陽商会は50年以上パートナーとしてやってきましたが、本家バーバリーからのライセンス契約の打ち切りをされて三陽商会はブランドを失いました。それで会社も赤字に転落です。
海外ブランドとライセンス契約を結んでいても一方的に契約を打ち切られることは実は歴史的にもよくあるのです。三陽商会については、あまりにバーバリーに頼り過ぎていました。会社としてはリスクは分散すべきですから、バーバリーを失っても、やっていけるだけの2本目の柱を育てておくべきだったのです。でも売れるバーバリーに胡坐をかいてそれをしてこなかったのです。
従業員の2割を削減することになった三陽商会の会社の再建は極めて困難な気がします。あとは海外メーカーとライセンス契約している会社も相手をあんまり信用しすぎないことが大切ですね。日本の会社と違って海外の会社はすぐに裏切りますから。裏切られたときの対策をしっかり立てておくべきなのです。なんだか色々と考えさせられたニュースでした。