どうもこんばんは!
映画フリークの明石家いわしでございます。
以前より予告しておりました新企画シリーズ『いわしの映画独論』ついに開始でございます。
このシリーズは日頃アクションやホラー作品を鑑賞している私が鑑賞した記憶と調査をもとに独自の目線で描く映画コラム企画でして、これが映画好きな皆様の暇つぶしと開拓のきっかけとなればという思いで始めました。
異論や反論もあるとは思いますがそこはゆるーい目で楽しんでいただければと思います。
さて第一回めとなるお題ですが皆さん最近のアクション映画において最もトレンドな格闘技って何でしょう?
空手?キックボクシング?それともムエタイ?
いえいえ実はハリウッドのアクション界で今もっともアツい格闘技ジャンルは…
『プロレス』
なのです!
どうでしょう?
最近『ワイルドスピード』シリーズや様々なアクション作品に顔を出している『ドウェイン・ジョンソン』も元はトッププロレスラーでした。
『エクスペンダブルス』で鮮烈なデビューを飾り、アクション界に殴り込みをかけてきたスティーブ・オースチンもヒールレスラー出身です。
今回は今もっともアクション映画で重宝される格闘技ジャンル『プロレス』とアクション映画について書きたいと思います。
ハリウッドのアクション映画において黎明期ではガンアクションが根強く、肉弾戦をメインにした作品というのはあまりありませんでした。
とはいえ、メキシコ映画では『仮面貴族』とよばれたミル・マスカラスがホラーアクションに出演したり、東洋系の悪役として日系の悪役レスラーのトール・タナカらが出演したりしましたがあくまでそれは脇役でありよくて中ボス的な位置で主人公や主人公のライバルや宿敵といった重要な役どころではありませんでした。
ワタクシの記憶の限りではハリウッド映画において初めて主役を射止めたプロレスラーは超人『ハルク・ホーガン』
ではないかと思います。
ハルク・ホーガンは現在のトッププロレス団体『WWE』の前団体の『WWF』のチャンピオンにも輝いていたレジェンドレスラーであり、日本でもアントニオ猪木と戦って猪木を必殺のアックスボンバーで失神KOに追い込んだ試合はプロレスファンのみでなく一般的にも知られるほどの事件でした。
彼の最初の出演作品はなんとあの有名なシルベスター・スタローンの大ヒット作『ロッキー3』でした。
この作品ではロッキーの異種格闘技戦の相手役として冒頭に鮮烈な印象を残しますが、いかんせんこの頃はまだ図体のでかさがフィーチャーされたものにすぎませんでした。
しかし彼が最初に現役を引退したあと当時まだ人気のあったホーガンは映画界に参戦します。その筋骨隆々の肉体を駆使して当時乱立していたコマンドアクション系に主演し、彼が傭兵チームのリーダー役となってテロリストたちと戦う『シャドーウォーリアーズ(邦題)』シリーズはヒットし続編が作られました。
また『マイホーム・コマンドー』では子供たちを悪人から守るコメディアクションとして話題にもなりました。
彼の功績は映画界への進出だけでなく俳優から現役に復帰するという現在のレスラー俳優たちのパターンのパイオニアとしても挙げられます。
ホーガンと同時期にアクション映画界に進出したレスラーが
『ロディ・バイパー』
です。
彼はホーガンほどではないですが団体に所属時の独自のキャラクターギミックがウケて人気者となり引退、復帰、引退を繰り返していました。
SF映画『ゼイリブ』で主演デビューし、宇宙人あいてに必殺のナックルブローやブレーンバスターをくらわす姿はインパクト十分でした。
その後彼はB級の格闘アクション映画中心に活躍し、ビリー・ブランクスらと共演しガンアクションなども見せていました。
ホーガンのように巨漢な方ではなかったので使いやすかったのでしょうねえ( ´∀` )
その後アメリカンプロレスラーのスターはたまに作品に呼ばれるものの以前のようなモンスター系悪役としての活用が続いていたのですがあるレスラーの出現によって状況は一変するのです。
プロレスラー俳優として最大のヒットメーカーとなった選手、それが
『ドウェイン・“ザ・ロック”・ジョンソン』
です。
90年代後期に当時のWWFのチャンピオンとなっていた彼は、ケガで長期離脱する際にハリウッドのヒット作の続編『ハムナプトラ2』に出演し、悪役のアーノルド・ボスルー演じるイムホテップ以上のインパクトのスコーピオンキングという役を演じます。
のちにこれがスピンオフ化して主演としてデビューし世界的なヒット作品となるのです。
ドウェインのアクションは筋骨隆々にもかかわらずスピードがありなおかつパワフルな肉弾戦に耐えうる迫力があり、これまでのレスラー俳優とは違う魅力がありました。
もちろん以降も様々なヒットシリーズの続編に出演し、軒並みヒット。続編は当たらないというハリウッド作品の常識を覆し、いつのまにか『アクション界の続編請負人』という異名をとり、いまやハリウッドアクション界屈指のマネーメーカーへと昇りつめたのであります。
ドウェイン・ジョンソンがブレイクしたことによりプロレスラーたちの第2の人生としてアクション俳優という道が開けました。
ライバルだった“ストーン・コールド”『スティーブ・オースチン』やいまだ現役として活躍する『ジョン・シナ』、現WWEの人気レスラー『ザ・ミズ』もアクション映画で主演作を持ちヒットしています。
彼らを擁するプロレス団体『WWE』が自ら映画配給事業を立ち上げたことにより、現役レスラーがケガや不振で離脱する際の働き口としてアクション俳優という道筋ができ、観客が忘れることがないようにリハビリできるシステムができあがりました。
アメリカのレスラーがアクション映画に主役として出演し始めたら、現役復帰のためのリハビリ目安としてみてあげましょうね(笑)
アクション映画においていまのプロレスラーというのはビジュアル的に非常に映えるそうで、線の細い俳優がでかいマシンガンを持っても貧相に見えますが彼らだとまさに力強くみえるらしく、最近主流の格闘アクションにおいてもそもそものポテンシャルが高いので使いやすいそうです。
確かにコマンドアクションや刑事もので上腕二頭筋を盛り上げながら銃をぶっぱなすシーンは画になりますね。
ちなみにですが、女子プロレスラーはどうかといいますとなかなか活躍の場は限定的のようです。日本でリリースされたなかではWWE 出身の女性レスラーが主役の作品は数本くらいでこの辺りはまだ総合格闘技出身の女優の方がアドバンテージがあります。
というのもWWE での女性レスラーはこれまでにスター選手のアシスタントや横でセクシーな魅力を武器にするギミックが多く、アクション女優としての特徴が目立たないらしいです。
ただ最近は男性レスラーにまけないくらいハードコアな試合を見せるレスラーも出始め、ビジュアルに優れただけでなく、実力を持つトップ選手もいるので、そのうちアンジェリーナ・ジョリー辺りと戦うDIVAも現れるかもしれません。
最後に今後要注目のプロレスラー出身のアクション俳優を紹介して今回の〆としましょう。
いわし個人的に今注目しているのが、
『デイヴ・バティスタ』
でございます。
彼はパワー派選手としてドウェイン・ジョンソン後のWWE を盛り上げた選手でありチャンピオンでした。
2メートル強の肉体に似合わずアクションもこなすのでドウェイン・ジョンソンと同タイプの俳優ではないでしょうかね。
近年でもリブートされた『キックボクサー』シリーズで宿敵トン・ポーを演じたり、あの『イップマン』のスピンオフ作品ではラスボスとして君臨したりと元来のハリウッドアクションだけでなく、格闘アクションもこなせるのが魅力です。
更にかつてヒールレスラーとして『ボゴ街の巨人』と呼ばれた
『ネイサン・ジョーンズ』
も注目のひとり。
彼は特にアジア圏での活躍が目立ち、トニー・ジャーやジェット・リーらと戦い、自らもタイ映画で主役を務めるなどワールドワイドに活躍の場を広げています。
いまやハリウッドアクションには欠かせない存在となったプロレスラー俳優。
ではアメリカではなく日本はどうなのか?というお題についてはまた次回以降にて検証していきたいと思います。
皆様もプロレスラー俳優出演のアクション作品に注目してみてください❗
それではまた次回。
気になった方はこのアプリで彼らの出演作品観れるかもですよ🎵