僕、普通の中学校では、もうついていけないよ…。 | チームDCM ~拡張型心筋症に挑む~

チームDCM ~拡張型心筋症に挑む~

ある日突然、拡張型心筋症になってしまった妻と息子と娘…。全国のブロ友と共に手を取り合い、知恵を出し合い、拡張型心筋症と闘う!

…暗い病室の中、息子の人工心臓の音だけが、ペッタン、ペッタンと際限なく鳴り響いています。この音が一度気になり出すと、得てしてなかなか耳から遠のいてくれません。早いうちから順応・共生している息子でさえ、寝るときはバスタオルを幾重にも折り、人工心臓の上に乗せ、音をミュートさせます。これにより幾らかは小さくなりますが、さしずめ「焼け石に水」といったところです。


仕方がないので、この音から離れるべくPCに向かったところです。


先日、息子はこんなことを言いました。

「僕、退院しても、普通の中学校では、もうついていけないよ…。だって、脳出血前の3割くらいしか、字が読めないもん。」


また頭をガツンと殴られた私たちでした…。13歳と言えば、言わずもがな多感な年頃です。息子もたがわず、私たちの想像の域を超える、様々な思いや願い、不安等を抱えています。


確かに、息子は先程も「で」を「じ」と読んでいました。中間・期末考査のある中学校では、識字は全教科で必須です。取りも直さず、特別支援学校が妥当でしょう。


私たちは言いました。

「特別支援学校の方が、マイペースで学習できるからいいと思うぞ。とにかく楽しく勉強していこう。孔子は、『知之者不如好之者、好之者不如樂之者。(これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。)』って言ってるんだよ。つまり、『よく知る人も、好む人には勝てない。好む人も、楽しむ人には勝てない。』という意味だよ。」


「ふぅん。」

励ます私たちを若干尻目に、息子は院内学級の英語の宿題を始めました。きっと、十分には腑に落ちていないでしょう。今後も折に触れ、焦らなくてもよいことを伝えていきたいと思います。



ところで、早くこの音から解放されたい!!