私は、発達障害に気付くまでは本当に感情の起伏が激しい人でした。
今思えばですが私は、子育てというイレギュラーの塊であり正解が
分からないもので、発達障害の特性が大人になって強く出たのだと
感じています。
振り返ってみると、子供達が小さかった頃から発達障害に気付く子供達の
学生時代まで私は、毎日のように怒っては暴力を振るいかけ暴言を吐き寝室に
閉じこもって、しくしく泣くという日々を送っていたような気がします。

感情のメルトダウンとは、周りに合わせようとして感情やこだわりを
押さえ付けた結果、それが一気に爆発してしまう事を示すそうです。
発達障害の中でも、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)の人は
この、メルトダウンというパニック状態を起こしやすいようです。

発達障害に気付いていませんでしたが、やはり職場やママ友付き合い等外の
世界では、無意識に他の人達やお仕事に適応しようとしてたんだと
思います。
定型発達の人もそうだとは思いますが、家が自分らしくいられる場所と
いうか。
でも、当時の私は家も戦いの場でした。
自我が芽生えている子供達が、自分の思い通りになるはずがない。
家事も、苦手。
きっと、いっぱいいっぱいだったのでしょう。
色んな事が積み重なって崩れ、気持ちが爆発する‥
この、繰り返しだったように思います。

主人がお仕事中でもお構いなしに電話をして、また主人が家に帰って
来てからも、ひたすら主人に子供達や外の世界の不満を訴え続け
アスペルガー症候群の人は、自分では相談しているつもりでも実は
その場その場の気持ちを、ぶつけているだけという事もあるようです。
でも、自分の思ってるような答えが主人から返って来ず結果暴れて暴言を吐き
寝室にこもって泣く‥

感情のメルトダウンの解決策としては、まず何に対して怒りや不安が
噴出しているのか、その原因やメカニズムをはっきりさせる事が大切
なんだそう。
でも、発達障害に気付いていなかった私は当然そんな風に冷静に落ち着いて
考える事は、出来ませんでした。
前触れもなく、突然爆発する事も多かったので家族にすればたまったもんじゃ
なかった事でしょう。

アスペルガー症候群の人は想像力の乏しさ、感覚の
過敏性や鈍麻(ちなみに、私は感覚鈍麻です。)があり入ってくる
情報が多いと、情報処理に手間どりがちになるそうです。
その為、焦ったりイライラしたりしやすいとの事。
そもそも、沢山の情報を受け止める容量(心の余裕)が少なく
感情の処理が苦手(気持ちを切り替えられない)
せいかストレス耐性が弱くトラウマが残りやすいと
言われています。

また、アスペルガー症候群の人は、自分が爆発するタイミングを理解出来て
いなかったりするそうです。
限界を、なかなか自覚出来ないとか。
人によって、様々な特性があり定型発達の人とは物事の感じ方が違う為
感情が爆発するきっかけやタイミングも、独特。
私自身も、こんな経験があります。

当時の職場に、自転車通勤していた私。(今もですが。)
帰宅すると、息子が自転車を無造作に停めていた為自転車置場のスペースが
狭くなっていて、私の自転車が置けなかった時がありました。
普通なら、息子の自転車をきちんと端に寄せて停め直し自分の自転車を
入れ直したら良いだけの事ですよね。
まあ、後の人の事を考えずに停めてた息子も息子ですが私は息子の自転車を
見た瞬間、ぶちギレ。
家族にすれば、帰宅したばかりの私が怒り狂ってるもんだから突然すぎて
ただただ、驚き‥
アスペルガー症候群の人は感想表現が苦手で怒りが周りの人に
伝わりにくいところが、あります。
その為、周りの人は「突然キレた」と感じてしまいます。
発達障害に気付いていなかった頃の事を主人と話す時、主人が
「お母さん(私の事)ようキレよったもんな。」と言いますから。
娘も、私がいつ爆発するか分からないのでビクビクして怖かったそうです。
そんな思いを、子供達にさせてしまい本当に申し訳なく思っています。

この時、私が爆発してしまったきっかけは息子の自転車の置き方でしたが
原因は、もしかしたら他のところにあったのかも知れませんね。
積もり積もった怒りや悲しみ、辛さだったのかも知れません。
アスペルガー症候群の人は、休む事が下手と言われています。
良くも悪くも真面目で、頑張り過ぎてしまう。
初めて、障害者雇用で働いた職場は発達障害にとても理解があった為よく
「休憩して下さいね。」と言われてたっけ‥

また、自分の疲れに気付きにくいのがアスペルガー症候群の人の特徴でも
あります。
私は、プラスADHDの特性も持ち合わせています。
ADHDの人を例える時に、よくブレーキの効かない車という言葉が
ありますが、ADHDの衝動性も持ち合わせている私はブレーキを踏む事なく
車を動かし続け、疲弊し感情のメルトダウンを起こしていたのだろうと
今なら、落ち着いて考える事が出来ます。

感情が爆発するきっかけとなった出来事や原因が分かったら、どのように
受け止めるのが、合理的なやり方であるかを明確にする事。
その、対応としての一例として
①人よりも多く休憩(休息)を取り、情報や感情を処理(整理)する時間を持つ
②ストレスを減らす為に、人付き合いを減らすのも一つの方法
③ペットを飼う事で、精神的な余裕が増える場合がある
と、私が読んだ本の中に書かれてありました。

発達障害に気付いていなかった頃の私は、自分が何故こんなにイライラ
するのか原因が分からず、その事も感情のメルトダウンに拍車を
かけていました。
自分が発達障害と分かった瞬間、憑き物が取れたようにメルトダウンを
起こす事が、格段に減りました。
私にとっての感情のメルトダウンを解決する方法は、まさに「発達障害に
気付く事」だったのです。

主人をはじめ、家族も私の感情のメルトダウンの原因が分からずどう
受け止めて良いか、分からなかった事と思います。
私も、家族も発達障害が分かった事で何に対して怒りや不安を
感じているのかが分かるようになったと思うし、受けとめ方や対応の仕方を
学ぶ事が出来たと思うのです。

対応の一例の①の休息については、またの機会に触れてみたいと
思っています。
以上、今は無理をしない事を覚え休憩や休息ばかりしてぽっちゃり気味の
ヘプバーンでした(笑)