◆テレビや雑誌や新聞や単行本をメインとするマスコミは、スターがいないと仕事にならないのである。必然的に、やってはいけないと分かっていても、売上を上げるためには、背に腹は代えられず、スターをでっち上げることもやるのだ。

 どうしても気になって仕方がないので、ブログを書かせて頂くことにした。ブログを書くのに時間を取られると、当然仕事に影響するので、出来るだけ書かないようにしているのだが・・・。
 何が気になっているのかといえば、以下にある長野峻也先生のブログに最近掲載された武術雑誌に関する記事である。
 かつては、私も月刊誌の『秘伝』という武術雑誌を読ませて頂いていた一人なのだが、玉石混交であることに気づいてからというもの、鵜呑みはやめて、話半分で受け止めることにしている。
 武術や武道に興味がある方、以下の記事を一読願いたい。
 特に一読願いたい部分は、後半部である。前半部をカットさせて頂こうかとも思ったのだが、長野先生の誠実なお人柄がにじみ出ているので、お人柄も分かったうえで一読願えればと思ってのこと。
 なお、本ブログの記事の末尾は割愛させて頂いた。最後まで読みたい方は、長野先生のブログ
「長野峻也ブログ」
 を一読願いたい。
 最後に、一言言わせて頂きたい。 
 本物を見る目を養いたいと思うからこそ、私も長野峻也先生とお付き合いをさせて頂いている。嘘が嫌いな人なら、マスコミや雑誌の一方的な情報にだけ耳を傾けるのではなく、長野先生のご意見にも耳を傾けてしかるべきと思う。

 テレビや雑誌や新聞や単行本をメインとするマスコミは、スターがいないと仕事にならないのである。必然的に、やってはいけないと分かっていても、売上を上げるためには、背に腹は代えられず、スターをでっち上げることもやるのだ。
 もちろん、実力の伴わない偽のスターなので、必要なくなればポイ捨てであるが。

 以下、見出しは筆者、つまり私である。

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『武道武術雑誌の裏の顔』
2013-08-22

◆「何か、根本的に勘違いしている人がいるんですが、私は文章書いて金貰うのが本業ですから、お金に結び付かない文章は基本的に書きませんよ。読者からの質問も、本やDVDを買ったりセミナーを受講した方へのアフターサービスで書いています。タダで情報だけ得たい人には答えません」

 うちの会員には整体療法や鍼灸、接骨院をやっている人が10人以上居ます。初期の頃の師範代二人は鍼灸師と身体均整師でしたし、現在もN師範代が仕事しながら各種療法を勉強中です。
「練習に通いたいけど、忙しくて練習に通えない」
という人ばかりです。
 こういう仕事は一日10人も施術したらグッタリして何もできなくなるのが普通で、呑気にネット書き込みしている人間が居たら、よっぽどヒマを持て余していると思って間違いありません。何故なら、身体の不調を治しに来る人は基本的に邪気が溜まっているので、施術すれば邪気を取り込んでしまうからです。
 だから、手技療法家は割りと若くして死ぬ率が高かったり、邪気を受け過ぎて精神を病む人も少なくありません。精神科医師が異様にハイテンションだったりする例もありますが、それも気の理論的に納得できますね。要するに狂気が伝染するのです。

 私はカイロプラクティック(ディバーシファイド、トムソン、ローガンベーシック、SOT)や武道医学(整胎、活法、気体調整法)を勉強しましたが、大変なのが解っているし、自分の適性を考えたら、文筆業を優先した方が良いと思って開業しませんでした。
 私がブログ書いたりしているのは、営業広告に繋がるからやっている訳で、ヒマ潰しに書いてる訳じゃありません。ブログの原稿を編集して本にまとめることもできますから、将来への投資にもなりますから。
 何か、根本的に勘違いしている人がいるんですが、私は文章書いて金貰うのが本業ですから、お金に結び付かない文章は基本的に書きませんよ。読者からの質問も、本やDVDを買ったりセミナーを受講した方へのアフターサービスで書いています。タダで情報だけ得たい人には答えません。
 武術は危険な情報を含みますから、問い合わせに個人情報を書き込んでもらうようにしているのも、興味本位で無責任な人を排除するのが目的です。何でも情報公開するのが正しいと考えるような幼稚な人間にとって武術は凶器になりかねませんから、無料で知識を広めましょう・・・みたいな愚かなことをしてはいけないと思っています。

 例えば、過日、親しくしていただいている武道の先生から対談を依頼されましたが、その先生の道場の記念誌に掲載する記事のためで、謝礼まで用意されていました。
 単に友人関係だったら、謝礼とか出さないのが普通ですし、私も貰うつもりはなかったんですが、私がプロのもの書きを仕事にしていると御承知だから配慮してくださった訳ですね。

 それでも、労力に比べて、ちょっとこれは貰い過ぎてるな~?と思ったので、DVDとかお贈りしました・・・。
 DVD製作も、当然のことながら、カメラマン、モデルの方には謝礼のお金を払っていますし、編集してもらってる友人や会員にも、当然、お金は払います。

「セミナー風景を映してDVDで売るのはおかしい」
 と批判している人も居るそうですが、私が昔、ある古武術講習会を受講した時の様子はビデオ化されていて、
「長野先生、映ってましたね?」
 と会員に指摘されて知ったこともあります。

 この批判者の論理は、“武道武術の出版社にも、ゲリラ撮影しているドキュメンタリー映画や劇映画のあらゆる会社すべてに文句を言うべき”ですし、“TVのニュース映像も町の風景を写した写真集も、すべてNG”だということになりますね?

 何故、私に対してだけ批判しているのでしょうか?
 個人的な悪意しか感じませんね。
 私は、
「これはDVDにして売りますから映ってマズイ人は映らないようにしてくださいね」
 と、わざわざ撮影時にお断りしています。そのような事情も知らずに、独りよがりな論理でイチャモンつけている自分の浅薄さを反省して欲しいですね。
 最近、私が体調不良だったり忙しかったりしているので、代わりに営業やってくれている会員にも売上の一割払ってます。本人は無報酬でやろうとしてくれていたんですが、いくら会員でも仕事帰りにわざわざやってくれるのをボランティアでやってくれって訳にはいかないでしょう。
 今、周囲の会員に助けられて、何とかやれているのが現状です。各支部長と事務局担当者には、せめて少しでも現金で報酬を・・・と思っていますが、まだまだの状況です。

 私が作家目指したのも、私にできる金稼ぐ技能と言えば、文章書くくらいしかないからなんですよ。ベストセラー出して、皆で楽しく会社やりたい・・・というのが目下の目標です。

 昔は金稼げなかったから、無料で教えてくださる先生に本当に心の底から感謝していましたし、その分、
「いつか必ず御恩返ししなければ・・・」
 と思っていました。

 文筆業が順調になって、人並みに稼げるようになってきたので(それ以前は、映像出版関係の会社を御紹介したり本に書いたりして宣伝という間接的手法で恩返ししようとしてきました)、
「武道家に相応しい物をプレゼントしたい」
 と思って、打ち落としの真剣(研ぎも自分で挑戦したけど、結局、十数万で専門業者に依頼しました)を買って外装を自作して感謝の印として贈ったり(総額、40万以上かかって、既製の刀買った方が安かったかもしれません)・・・自分でできる限りのことは精一杯やってきたつもりですよ。
 実は、松田隆智先生にも真剣をプレゼントしようと思って準備していたんですが、お亡くなりになられて贈れませんでした。心残りと言えば、それが心残りですね。示現流がお好きだから薩摩拵えの外装を作って贈ろうと思っていた矢先なんですが・・・。
 形で見えないと、どんなに頑張って恩返ししても認識してもらえません。お金というのは、その分スマートに恩返しできて、いいのかも知れませんが、やっぱり日本の武道家にとっては日本刀というのが特別じゃないですか。

 そういえば、武道医学のパリッシュ先生は中山清先生から二代目相伝の証しとして村正の大刀を譲られたそうでした。刀を贈るというのは特別な意味があるんですよ。

 昔、3万円借りていた剣術と内家拳の先生には、13万円で買った短刀を代わりに差し上げました。金額だけじゃなく、その先生への最大の感謝の気持ちなんですよ。
 日本刀を毛嫌いしたり馬鹿にしたりする武道愛好家もいますが、日本武術の真価を理解していないから、こういう愚かな考えに陥るのです。日本刀は単なる刃物じゃなくて日本の武術の根本原理を示しているのです。
 昔の武道家は皆、大の愛刀家でした。刀に興味が無い者は日本の武術の真価が理解できない愚か者ですよ。
 私は受けた恩を忘れたことはありません。恩知らずみたいに言われる筋合いはないですし、こっちがいろいろ世話してやった事実も忘れて、逆恨みだか嫉妬だか知りませんが、嫌がらせで返すような“人間のクズ”に文句言われる筋合いはありません。
 これも試練だと思うしかないんでしょうが、風評被害で売上が減ると謝礼も払えなくなるので活動そのものが滞ってしまってダメージが大きい訳ですよ。とにかく、活動が広がれば出ていく金も増えるので、入るべき金が入らないと死活問題です。
 悪評広めてるヤツに悪気は無くても、やってることは、もう“犯罪”ですからね。
「本当に、こんなこと続けられるのなら告訴するしかないな~」
 と思って、知り合いの弁護士の方に相談しています。

 ◆「雑誌を出していくには、人格が破綻していようが虚言体質だろうが実力が伴ってなかろうが・・・読者の人気がある先生を出さないと雑誌が売れないから、誌面上では偶像崇拝するように仕向けていかなきゃならない訳です」

 また、私が有名武術家を誹謗中傷していると勘違いする人も多いですが、これは批評活動の一環であって、誉めるべき人は誉め、叱るべき人を叱っている・・・、ただ、それだけですよ。事実について書いてるだけ。
 だから、時には嫌いな人でも正しいことをやっていれば誉めるし、尊敬している人でも間違ったことをやれば
「それは違います」
と言ってきました。
批判というのは、そういうことです。自分の主観的好みでイチャモンをつけるのとは根本から異なります。
 よく読めば、そうやっているのは判る筈なんですがね?

 よほど読解力が無いのか、日本語が読めないのか? 私、結構、いろんな人から「長野さんの文章は判りやすいですね」
って言われるんですけど、本当に勘違いして文句を言う人も居ますね~?

 恐らく、武道武術の雑誌では批判的な内容が滅多にないから、そこに採り上げられている先生方は実力も人柄も素晴らしい人ばかりなんだろう・・・と思っているから、私が嘘を書いていると思うのかもしれませんが、事実はまったくの逆ですよ!

 はっきり真相を書いておきましょう。

 武道武術の専門雑誌の編集部では、毎日、誌面で採り上げている先生方のダメ話で編集者とライターが大笑いしています。
 誌面では
「達人だ!」
と煽っておきながら、
「あんなのボクシングには通じないよ」
と嘲笑したりする・・・。
 無論、全員がそうではありませんよ。
 でも、過半数の編集者やライターが、取材先の武術家が、いかにインチキ臭かったか?みたいな話を披露して小馬鹿にしています。そのインチキ臭い武術家先生のお陰で雑誌が出せて生活できているのに・・・。
 愛情があっての場を和ませるユーモアだったら、私も何も言わないですけど、大抵は上から目線で有名人の裏話で盛り上がってるだけです。


「ええっ? 専門雑誌の編集者やライターは、そんな根性のねじ曲がったヤツばっかりなのか?」
と思われるかもしれません。

 しかし、そう単純ではありません。

 武道武術の専門雑誌の編集者やライターは、ほとんどが、武道武術の愛好家が高じて、雑誌の仕事をやるようになった人ばかりです。
 つまり、人一倍、武道武術が好きな純粋な人間だったのです。元々は・・・。
 だから、尊敬し憧れていた先生方と付き合うようになったら、想像していたのと違って人格が破綻していたり、実力が伴っていないような人ばかりだったので、愕然となって不信感が増大してしまった結果でしょう。
 ただ、雑誌を出していくには、人格が破綻していようが虚言体質だろうが実力が伴ってなかろうが・・・読者の人気がある先生を出さないと雑誌が売れないから、誌面上では偶像崇拝するように仕向けていかなきゃならない訳です。
 だから、心にもない記事を書く・・・
「仕事だから仕方がない」
と自分の本心を欺いていく・・・その結果、
“根性がねじ曲がって”
 いく訳ですね。

 自分に嘘をつけない人は、雑誌作りから離れていったりします。
 私も
「こんな読者騙すようなの、やってらんね~や」
 と思って離れました。
 御自分で出版社を立ちあげているある方は、
「雑誌は嘘書かないといけないから、うちは出さない」
 と言われていました。
 武術雑誌は作り手と読者の“共同幻想”で成立しているので、幻想を壊すような現実を突き付けられることを恐れます。


 もっとも、これだけネットが広がった世の中で共同幻想に頼った雑誌を続けられるかどうか? ちょっと考えれば答えは明らかだと思いますが・・・。
「本が売れない。雑誌が売れない」
・・・と嘆く前に、
「何で売れないのか?」
と考えて、読者が求めているもの、読みたいものを考えて出していけばいいと思います。
 武術雑誌は共同幻想の殻を割って読者を啓蒙していくくらいのつもりにならないと、もう未来は無い。30年以上、同じ路線を続けることに無理があったんですよ・・・。
 そういえば、今月号の『秘伝』で、平直行さん新連載の記事で非常に重要なアンチテーゼを投げかけられていました。
 曰く、
「格闘技をやっている人間は武術家が強いとは思っていない」
 と・・・。
 これ、武術やっている人間にとってのタブーだから、思っていても口にしちゃ~いけない?・・・言葉でしょうね。
 強い弱いの定義から考えれば、平さんの考えにムカッ腹を立てて噛み付く武術愛好家も居るだろうと思うんですが、武道・格闘技の世界の一般論として流通している考えとして書いてくれたのは良かったんじゃないか?と思いますね。
 実際、武術家と自他共に呼ばれる著名人の大半が、ビックリするくらい現実に戦う技能が無かったりするのは“事実”ですから。
 プロ格闘家と比べるまでもなく、やっぱり、素人の喧嘩慣れしてる程度の人間を相手に、何もできずにタコ殴りにされたりするような人間が武術家と名乗れるお寒い状況は日本だけでしょう?
 異常過ぎて、もはや“ドリフのコントの世界”ですよ。
 そして、それを容認してきたのが武術雑誌を中心に形成された武術業界です。およそ、まともに戦う技能が無いと判っている人間を“達人扱い”して紹介する捏造行為に加担し続けてきた結果、余計にそういう自意識過剰な勘違い人間が集まってくるようになってしまった訳です。
 もちろん、そういう人間は以前から居たのでしょうが、少なくとも昭和の頃は道場破りというシステムが機能していたので、実力が伴わない者は自然淘汰されていたでしょう。


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