◆北米大陸西海岸すべてが高い濃度の汚染水で覆われることになる

 3.11に匹敵するといっても過言ではない、日本国の危機である。
 福島原発からの放射能汚染水による海洋汚染は、日本国の危機と言ってもいいほどの重大事件なのだという。
 BBC、CNN他、海外のメディアは
「緊急事態」
 と認識しているのだが、にも関わらず、日本では、きちんとした報道がなされていない。

 以下、ドイツのキールの海洋研究所(GEOMAR)が公表したデータに基づく記事
『ドイツのシミュレーションでは、福島の汚染水で太平洋は終り』
 を紹介させて頂く。
 
 その前に、ざっと記事のあらましを紹介させて頂こう。
 記事には、画像がいくつも掲載されている。
 それは、ドイツのキールの海洋研究所(GEOMAR)が2012年7月6日に発表した福島第一原発から太平洋へ流れ出た放射能汚染水の海洋拡散シミュレーション画像である。
 このシミュレーション画像によれば、今日から3~4年後には、北米大陸西海岸すべてが高い濃度の汚染水で覆われることになる。
 ところが、最近になって、東電は、キール海洋研究所が前提にしていた数字より、ずっと高い濃度と、ずっと多い量の放射能汚染水が、3.11直後から太平洋に流れ出していたことを、選挙が終ってやっと認めたのである。
 つまり、公表されたキール海洋研究所のシミュレーションは、
「まだまだ楽観的」
 だ、ということになる。
 それで、キール海洋研究所は、想定していたより海洋への流出量が多いので、このシミュレーションをやり直しているのだという。

 関連することで、様々な問題が浮上しつつあるようだ。
 例えば、日本の排他的経済水域(EEZ)に関すること。
 この200海里の権利を主張するためには、その国が適切に海洋を管理していることが条件となっているために、汚染水をこのまま食い止められなければ、適切な管理ができない国と見なされて、排他的経済水域の権利を失うことにつながるのだという。

 さらに、以下の記事には、動画
『堤未果 x 村田光平「廃炉実施計画の認可」』(2013.08.14)
 がアップされている。
 そこでは、40万部を超えるベストセラー『ルポ貧困大国アメリカ』(岩波新書) の著者・堤未果(つつみ・みか)氏のラジオ番組に、元駐スイス大使の村田光平(みつへい)氏が電話出演して、福島第一原発の高濃度汚染水の漏出問題が、世界的規模の脅威となっている現状について語っている。
 余談だが、『ルポ貧困大国アメリカ』は、私は妻と共にコミックで拝読させて頂いたが、一読をお薦めする。なお、堤未果氏の夫は、東京HIV訴訟(薬害エイズ事件)原告として知られる参議院議員・川田龍平(かわだ・りゅうへい)氏である。


▼『ドイツのシミュレーションでは福島の汚染水で太平洋は終り』
http://kaleido11.blog.fc2.com/blog-entry-2309.html



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