■「いじめと転落死との因果関係は分からない」

 2日(水)である。
 またもや悲しい事件が起きた。
 10月に、滋賀県大津市立皇子山中学校2年の男子生徒がいじめを苦にしてマンション(大津市尾花川)の14階から飛び降り自殺していたのである。
 文科省も、人権委員を名乗る人たちも、教育者も、いったい何をしているのか、と問いたい。
 また、相も変わらず、平気でいじめ続ける少年少女たちがいる以上、口で指導するだけでは効果が無いのだから、新たな罰則を規定して、いじめの加害者には、それ相応の社会的な制裁を与えるべきだろう。
 そのうえで、人手の足りない老人介護施設で数年間働かせるとか、最貧国でボランティアに従事させるとかの指導もあっていいと思うのだ。
小6の息子に聞いても、実際に、息子の教室では、いじめが横行しているという。何故か、いじめられている生徒は、ひたすら我慢するだけで、親には言わないのだそうである。
 親も知らない、というべきか知りようがないし、教師も知らないで、エスカレートしていくのが現実なのである。

 下記のニュースに漏れている話があるので、以下私見を交えて補足させて頂く。
 担任の男性教諭は9月以降、「いじめがある」との噂(うわさ)を別の生徒から聞き、男子生徒と同級生とのけんかのような姿も目撃している。
 少年が亡くなったとき、マンション最上階の14階の通路に少年のスポーツバッグが残されており、手すりには乗り越えたとみられる跡が残っていた。遺書は見つかっていない。
 呆れるのは、
市の教育委員会は、いじめがあったことは認めたが、市役所で記者会見した市教委の葛野一美・教育部次長は
「事前にいじめを把握できなかった責任を感じている」
 としながらも、
「いじめと転落死との因果関係は分からない」
 と述べた
という。
 とはいえ、少年の同級生が、一か月前に、いじめがあることを学校側に申告していた
 遺書が無いのをいいことに、追及から逃げ切りたいようである。
 以下、その最新ニュースである。

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●市教委、いじめ認める 大津・中2転落死
中日新聞 2011年11月3日 02時09分

 大津市内の中学2年の男子生徒(13)が10月11日朝に自宅マンション14階から転落死する事故があり、市教委は2日、この生徒が数人の男子同級生からいじめられていたことを確認したと発表した。
 市教委は現場の状況から自殺の可能性が高いとみているが、遺書はなく
「事故といじめとの因果関係は判断できない」
 として調査を打ち切る。
 学校が10月17日から全生徒にアンケートや聞き取り調査をした結果、いじめが複数の生徒に目撃されていたことが分かった。
 具体的には、死亡した生徒は数人の男子から
▽教室やトイレなどで繰り返し殴られる
▽ズボンをずらされる
▽昼食のパンを食べられる
▽ハチの死骸を食べさせられそうになる
▽成績カードを破られる

 -などの行為を受けていた。
 担任の男性教諭は生徒間でプロレス技のかけ合いをしている場面を目撃し、死亡した生徒に10月に二度声をかけた。生徒は
「大丈夫。お互いにやってることだし、仲良くしたいし」
 と答えたため、担任はいじめと認識しなかった。
 いじめに加わったとされる複数の生徒は暴力行為は認めたが
「じゃれあって遊んでいた」
 と話したという。
 死亡した生徒が同級生からお金を取られていたとの情報もあったが、いじめに加わったとされる生徒は否定した。
 市教委によると、
生徒の父親は9月に二度
「家から金がなくなっている」
 と息子の金遣いを学校に相談

 
事故後、知人から
「息子さんがいじめられていたようだ」
 との話を聞き、10月13日に
「何があったのか知りたい」
 と学校に調査を依頼

 学校がアンケートしていじめが発覚した。
 28日に事実を報告された父親は市教委に聞き取りの継続を要望した。
 父親は本紙の取材に
「息子のように、いじめられてしまう子が、二度と出てこないような環境をつくってほしい。一日も早く、いじめの起こらない学校になれば」
 と話した。


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