以下の記事は、かつてブログ『木庵先生の独り言』の木庵先生からご教示頂いたものである。
 興味深い内容なので、掲載させて頂いた。「トーランス校6年社会、資料」となっているのだが、振り仮名をつけて、アメリカの小学校で使ったそうである。
 また、出典は高山正之(たかやま・まさゆき)『偉人リンカーンは奴隷好き』(新潮社)だとのこと。

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「ノーベル賞は白人が横取りする」

北里柴三郎(きたざと・しばさぶろう)が破傷風に次いで手掛けた血清治療の第二弾で、ドイツ人エミール・ベーリングと共同研究の形で発表された。しかし、受賞はベーリングだけだった。

●同じ頃、高峰譲吉(たかみね・じょうきち)が副腎皮質ホルモンを世界で始めて結晶化し、アドレナリンと名付けた。
 しかし、日本人はここでも無視され、米国人のJ・アクセルロッドが、アドレナリンを脳伝達物質として理論付けノーベル賞を取った。

鈴木梅太郎は第一次大戦前、オリザニンを発見した。
 人類を脚気(かっけ)から解放した大偉業だが、これまた米国人のC・フンクがビタミンと言い換えて発表した。
 まず、日本人が名付けた名を消し、次に業績も
「米糠(こめぬか)に脚気の治癒効果がある」
 と予言したオランダ人のC・エイクマンがノーベル賞を受賞した。

●ビデオからステルスまで生み出したフェライトは、昭和5年にTDK創始者の
武井武が発明した。
 オランダのフィリップ社がこれに興味を持ちサンプルを求めてきた。武井が親切にサンプルを送ると、同社は
「武井が発明を盗んだ」
 と言い出した。
 サンプルを分解し、理論を突き止め世界に特許を申請した。戦後、GHQの命令で日本はフリップ社の特許を飲まされた。武井の名は消された。
 流石に同社はノーベル賞までは言い出さなかったが、それを見たフランスの物理学者ルイ・ネールが武井理論を自分名で出してノーベル賞を受賞した。

●慶応大学の小林六造は、猫の胃から螺旋菌(らせんきん)を見つけた。小林はその菌をウサギに接種してみた。ウサギは胃潰瘍を起こした。彼はそれをヘリコバクタ菌と名付けた。
 オーストラリアのバリー・マーシャルは、その螺旋菌を自らの胃に接種した。胃潰瘍が起きた。胃がんの元、ピロリ菌の発見だ。彼はノーベル賞を受賞したが、小林の名と業績を語ることはなかった。

などなどとあります。
 あらゆる世界で、白人、特にアングロサクソンの情報支配は圧倒的ですね。逆に言えば、英語で情報を発信しないと世界には広がらないということです。その辺のことをよく理解しているのは中国です。ですから、中国は諜報戦でも白人を上手く使います。 尾形拝

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 以下は、参考までに。
 特に断りの無いものは、ウィキペディアから引用させて頂いた。

エミール・アドルフ・フォン・ベーリング(Emil Adolf von Behring, 1854年3月15日 - 1917年3月31日)はドイツの医学者・実業家。
 ・・・(中略)・・・1901年
「ジフテリアに対する血清療法の研究」 
 で第一回ノーベル生理学・医学賞を受賞。
 受賞に際し、自分だけの功績ではなく、北里あっての結果であることを述べたとされる。
 北里柴三郎が受賞できなかったのは、ジフテリアについてのデータを単独名の論文で発表したこと、ノーベル賞委員会や選考に当たったカロリンスカ研究所が血清療法のアイディアはベーリングの創出で北里は実験事実を提供しただけとみなしたこと、賞創設後最初の選考でのちのような共同授賞の考え方がまだなかったことが要因としてあげられている。

高峰 譲吉(たかみね じょうきち、嘉永7年11月3日(1854年11月3日) - 大正11年(1922年)7月22日)は、日本の科学者、実業家。工学博士・薬学博士。
 富山県高岡市生まれ。現在の東京大学工学部の前身の一つである工部大学校卒。理化学研究所の設立者の一人。1912年帝国学士院賞受賞。

107年目の名誉回復、2006年4月
 アドレナリンは1900年に高峰譲吉と助手の上中啓三がウシの副腎から世界で初めて結晶化した。
 一方、エピネフリン抽出をした米国研究者が高峰譲吉は研究上の盗作を行ったと、事実誤認の非難をした事も災いし、また高峰譲吉は醸造学者であり薬学での業績が少なかったことなどの経緯もあり、ヨーロッパではアドレナリンと呼ばれる薬は日本と米国では、副腎髄質ホルモン「エピネフリン」と長らく呼ばれてきた。
 しかし、高峰譲吉の業績に詳しくその著書もある菅野富夫(北海道大学名誉教授)らが、日本は発見者高峰譲吉の母国であり、「エピネフリン」に代わり正式にアドレナリンの呼称として欲しいとの厚生労働省への要望が実り、2006年(平成18年)4月、107年目の名誉回復として、日本国内では晴れて「アドレナリン」と呼ばれる事となった。

ジュリアス・アクセルロッドJulius Axelrod(1912年5月30日 – 2004年12月29日)はアメリカの生化学者である。
 1970年度ノーベル生理学・医学賞をベルナルト・カッツおよびウルフ・フォン・オイラーとともに受賞した。
 受賞理由はカテコールアミン系神経伝達物質(アドレナリン、ノルアドレナリンや後に発見されたドーパミンなど脳内で機能する一群の物質)の放出および再取り込みに関する研究業績であった。
 アクセルロッドはまた睡眠周期に対する松果体の調節機能についても重要な業績を残した。

鈴木梅太郎 (すずき-うめたろう)
 1874-1943明治-昭和時代前期の農芸化学者,栄養化学者。
 明治7年4月7日生まれ。
 ドイツでエミール=フィッシャーに師事。
 帰国後東京帝大教授,理化学研究所員となる。
 明治43年米ぬかからオリザニン(ビタミンB1)をとりだし,ビタミン学研究の先駆者となった。
 昭和18年文化勲章。昭和18年9月20日死去。70歳。静岡県出身。帝国大学卒。著作に「植物生理化学」など。(『日本人名大辞典』)

最初に抽出、発見されたビタミンは、1910年、鈴木梅太郎により抗脚気因子、オリザニンと名付けられた。
 しかし、認められずに、翌年、ポーランド人カシミール・フンクによって、vital amine (生命活動に必須のアミン)から "vitamine" と名付けられた。これがビタミンB1(チアミン)である。(ウィキペディア「ビタミン」)

フェライト(ferrite)は、酸化鉄を主成分とするセラミックスの総称である。
 強磁性を示すものが大半であり、磁性材料として広く用いられている。軟磁性を示すものをソフトフェライト、硬磁性を示すものをハードフェライトと呼ぶ。 東京工業大学の加藤与五郎武井武によって発明された。


武井 武(たけい たけし、1899年7月15日 - 1992年3月12日)は、電気化学者。東京工業大学名誉教授、慶應義塾大学名誉教授。理学博士(東北帝国大学、1932年)。埼玉県北足立郡与野町(現・さいたま市中央区)生まれ。
「フェライトの父」
 と呼ばれる。フェライトは、東京工業大学の加藤与五郎博士と武井武博士の研究により、世界に先駆けて発見された複合酸化物で、磁性材料として幅広く利用されている。


ルイ・ネール(Louis Eugène Félix Néel, 1904年11月22日 – 2000年11月17日)は、フランスの物理学者。高等師範学校で学ぶ。
 1970年、
「固体物理学における重要な応用をもたらした 反強磁性およびフェリ磁性に関する基礎的研究および諸発見」
 によりノーベル物理学賞を受賞した。
 反強磁性構造から常磁性構造に変わる温度であるネール温度に名前を残している。

小林六造 (こばやし・ろくぞう)
 1887-1969大正-昭和時代の細菌学者。
 明治20年3月25日生まれ。大正13年慶大教授となり、のち北里研究所副所長を兼務。 戦後、国立予防衛生研究所長、国立癩(らい)研究所長を歴任した。昭和10年連鎖球菌の溶血性および分類の研究で浅川賞。昭和44年1月29日死去。81歳。山口県出身。京都帝大卒。著作に「簡明臨床細菌学」など。(『日本人名大辞典』)

「小林六造さんは、大正から昭和にかけ、細菌学を研究した医学博士です。
 ピロリ菌の細菌の正式な名称は、1989年にヘリコバクター・ピロリHelicobacter pyloriとなりました。
 それ以前はカンピロバクター・ピロリ Campylobacter pylori、と呼ばれていました。
 1983年、オーストラリアでヒトの胃の粘膜から初めて分離されました。それまでは、胃には常に塩酸が分泌されていて、胃液の酸度は大変に高いので、細菌などが胃の中に住んでいるとは、考えられないとい言われていました。
 小林さんは、北里柴三郎氏の設立した北里研究所の研究員を経て、慶應義塾大学の教授を務めました。
 1919年、胃の粘膜に細菌が存在する事を論文で発表しましたが、当時は強酸性の胃に細菌が存在するとは考えられていなかったため、注目されませんでした。
 しかし
2005年、ピロリ菌を発見しノーベル生理学・医学賞を受賞した、マーシャル教授が慶應義塾大学を訪れ、小林さんを
『最初に胃の粘膜に細菌がいる事を証明した』
 と讃えました。
」(ブログ『本当の日本の歴史』〈ピロリ菌を発見した日本人「小林六造」〉2010-03-23)

バリー・マーシャ(Barry J. Marshall、1951年9月30日 - )はオーストラリアの医師、西オーストラリア大学の臨床微生物学教授である。
 西オーストラリア州カルグーリー生まれ。
 これまで、ストレスや辛い食べ物、胃酸の分泌過剰が原因と考えられてきた胃潰瘍の原因がヘリコバクター・ピロリであることを発見したことで知られる。


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