■大きな虎に右腕を噛まれそうになる夢を見る

 3日(金)である。
 朝、ちょっと不思議で、かつ驚きの夢を見て、目が覚めた。
 大きな虎に右の手首から肘までの腕部分を甘噛みされたのである。
 牙は、腕にちくちくと当たる感じで、ヘタに動かしたら、皮膚は裂けてしまう。
 空腹の虎という感じではないのだが、それでもこちらの態度次第では、ガブリと食いつかれそうな雰囲気なのである。
 恐怖にかられて暴れたりしたら、それこそ虎の方でも驚いて、食いちぎるかもしれないので、恐怖しないように、自分の心をコントロールしようと努めたのだ。
 恐怖したら、その思いが伝わって、噛まれるかもしれない、等と思いながら、心が動揺しないように努めたことで、事なきを得たのである。
 夢が覚めて思ったことは、まさに
「心術」 
 だと・・・、私は、心の動揺を少なくする工夫と努力に日々努めているつもりなのだが、そのことが、まさしく夢の中でも試されていたのだ。
 それにしても、夢の中とはいえ、とてもリアルだったので、ヒヤヒヤしたのは事実であった(苦笑)。
 夢から覚めた後、思わず腕まくりをしてしげしげと眺めたほどであった。
 ちなみに、夢の中には、妻も出演してくれていた(笑)。

 虎ということで、王陽明の有名な漢詩を思い出していた。
 拙著『真説「陽明学」入門』のp101~103にある
「啾々吟(しゅうしゅうぎん)」
 がそれだ。
 後半部に、こうある。

 虎が出るというので、東の老翁は、虎を恐れて家の中
 虎は闇夜に室に入り、翁の頭を食いちぎってしまった
 ところが、西の子供は虎を見たことがなかった
 虎を見て、虎とも知らないで竿(さお)を振って
 牛を追うかのように、虎を駆り立て追い払った
 馬鹿は、のどに食べ物をつかえさせ、それに懲りて食を断ったという
 愚か者は、溺死を恐れるあまりに、自分から溺れてしまった
 人の生死は天命と知ってこだわる心はない
 非難陰口を気にしてくよくよすることなどはない

 上記の
「西家の児童 虎を知らず 竿を取りて虎を駆ること牛を追いたるが如し」
 が、夢を見て私が思いだしたそれである。
 虎を恐れた老翁は、虎に襲われて死んでしまったが、虎を恐ろしい動物だと知らなかった子供は、恐れることなく、まるで牛を竿で追うようにして、追っ払ったというのだ。
 敵と対峙した時にも、恐怖感に襲われると、身体がすくんでしまって、自然な動きは出来なくなってしまう。
 不安感や恐怖に支配されるかされないかは、つまりパニックに陥らないように平常心(中庸)を維持することは、とても重要なことなのである。

■「女の敵は女」
 
 午後、アメリカ在住の木庵先生から電話を頂戴させて頂く。
 拙著『陽明学と忠臣蔵』が届きました、というお礼の電話であったが、忠臣蔵やドラッグの話など、四方山話を30分余させて頂いた。
 木庵先生のアメリカのお知り合いには、矢頭右衛門七教兼と小野寺十内秀和のご子孫の方がいらっしゃるとのことであった。
  
 以下は、最近、驚かされたニュースのひとつである。
「女の敵は女」
 などという言葉があるが、まさに、そのままだ。

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5年にわたり知人女性に売春させる 愛知県警、姉妹逮捕

 5年にわたり知人女性(34)を囲って売春させたとして、愛知県警保安課と中川署などは30日、売春防止法違反(管理売春)の疑いで、名古屋市中区の無職の女(37)と同市港区の妹(35)の両容疑者を逮捕した。
 逮捕容疑では、2005年11月から今年10月にかけ、中区にある高橋容疑者のマンション一室に女性を住まわせ、黒木容疑者が出会い系サイトで募った男性を相手にホテルで売春させたとされる。
 同署によると、両容疑者と女性は02年ごろホストクラブで知り合った。高橋容疑者は女性がクラブ通いで負った120万円の借金を肩代わりするかわりに返済名目で売春を強要。売春代金は全て両容疑者が取り、5年で4千万円を得た
とみられる。
 女性は一日1000円だけを渡されて生活
 行動の制限はなかったが
「客を取ってこい。ばか野郎」
 などと脅され、心理的に逃げられなかったらしい。
 女性は先月18日、
「体がボロボロになる。助けてください」
 と中川署に駆け込んだ。

中日新聞 CHUNICHI Web 2010年11月30日 23時31分配信


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