■新里東小は、いじめは認めても、いじめで自殺したとは認めないのだが、そんな自己保身に走るだけの校長や教育委員会は要らないだろう 

 群馬県桐生市の新里東小6年上村明子さんいじめ自殺に関する9日(火)現在の最新ニュースである。
 色々な方々からのコメントを頂戴させて頂いた。ぜひ、本ブログ上の読者からのコメントにもお目を通して頂きたい。
 参考までに、「haiden」 さんからのコメントには、こんな話も書いて頂けた。

「私の通ってる病院にも現役の小学校先生が来ているけどほんとに性格が悪い!
 診察の順番を誤魔化したり、自分の都合に合わせてベッドを確保したり、気にいらない患者がいると率先してイジメをけしかけている
 アイツが病院に来る度に不愉快になる!・・・(中略)・・・不適切な教師の排除運動を展開すべきだ!教師の採用基準も考えろ!!」

「そんなひどい教師がいるんだ」
 と、私も唖然(驚)。
 そんな教師に習う生徒がかわいそうである。

 話を戻す。
 新里東小は、いじめは認めても、呆れたことにいじめで自殺したとは認めないのだ。これまでにも、数え切れないほどのいじめ自殺という前例があるのに、
「予測できなかった」
 はないだろう。
 うやむやにすることで、自己保身に走るだけの校長や教育委員会は要らない。
 学校や教師への不信がますます募るだけで、お互い何のメリットもないはずである。
 それにしても、いじめ自殺は一向に減らない。教育委員会という組織は、一体何のために存在しているのだろう。
 高木文科相が、発言を求められての返事は、
「コメントをする立場にない」
 であったが、教育行政のトップとして、誰よりもコメントする立場にあるはずである。
 大臣自らが、よくある曖昧な態度を発揮して、教育者とはこうあるべきだとの見本を示している以上、臣下も右へ習いである。
 子を持つ親として、
「これが、我が子だったら・・・」
 という個人的発言も出来るだろうし、結局、人ごとなのだ。
 
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群馬・小6自殺:学校側「いじめあった」 市教委に報告

 明子さんの両親への報告を終え、報道陣に囲まれる岸洋一校長=群馬県桐生市の明子さん宅前で2010年11月8日、塩田彩撮影 群馬県桐生市立新里東小6年、上村明子さん(12)の自殺を巡り、市教育委員会は8日の臨時会で、
「いじめがあった」 
 とする学校側の調査結果を明らかにした。
 上村さんは自殺する2日前、給食で孤立している状況を泣きながら学校に訴えていたという。
 一方、自殺との因果関係は
「自殺は予測できず、直接的な原因は特定できなかった」
 と判断した。

 明子さんは10月23日に自宅で自殺し、岸洋一校長は同25日の会見で
「いじめの認識はなかった」
 と説明していた。
 その後、全児童へのアンケートや聞き取り調査で、明子さんが(1)複数の児童から心ない言葉を投げかけられていた(2)給食を1人で食べるなど孤立していた--ことを確認し、いじめで
「精神的苦痛を感じていた」
 と判断した。
 ただ、自殺の直接的原因は
「(明子さんの)学校生活の様子や教職員、児童からの聞き取りでは特定できない」 とした。

 また、明子さんが給食時の孤立を泣きながら訴えたのは担任以外の教諭だった
 明子さんのクラスは担任に従わない学級崩壊状態に陥り、
「1学期後半から児童の落ち着きがなくなり、担任および他の教職員が指導を行ったが改善できず、ルールが守れない状態がみられた」
 という。
 当初いじめを認めなかった理由として学校側は
「明子さんは以前から1人でいることが多かった」
 などと釈明した。

 市教委の鈴木正三委員長は
「6年生の女児が自ら命を絶った事実を重大なものと深く受け止める。再発防止のための手だてを順次実施していきたい」
 と話した。【喜屋武真之介、角田直哉】

◇明子さんの父「調査結果は中間報告」 
 上村明子さんの父竜二さん(50)は8日、いじめと自殺との因果関係を認めなかった学校側の調査結果について
「失望を通り越した。残念としか言いようがない」
 と述べた。

 岸校長、担任教諭らは午後3時半ごろ、自宅を訪れ、約1時間40分にわたり調査結果を報告した。
 竜二さんによると、いじめと自殺の因果関係を認めない理由の具体的な説明はなく、
「因果関係がないというなら、それを明子の遺骨の前で報告してほしい」
 と求めると、校長らは下を向いて
「今後も調査を続ける」
 と話したという。
 

 竜二さんは
「調査結果はあくまでも中間報告だと思っている。明子がいじめを受けて自殺したということを早く認めてほしい」
 と語った。

 一方、岸校長は午後8時から会見し、自殺との因果関係を認めなかった理由について
「明子さんの学校生活で、死を感じさせる様子や言葉がなかった」
 と述べた。【塩田彩】

毎日新聞 2010年11月8日 17時12分

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<群馬・小6自殺>学級崩壊立て直せず 統制利かない状態に
毎日新聞 11月9日(火)15時1分配信

 群馬県桐生市の市立新里東小6年、上村明子さん(12)の自殺を巡り、学校側が学級崩壊に陥った明子さんのクラスを立て直すため、隣のクラスの担任や他学年の教諭らも授業に投入していたことが市教委関係者への取材で分かった。
 これにより改善と悪化を繰り返した末、最終的に学校側の統制がほとんど利かない状態になったことが、自殺の背景にあったとみられる。

 学校側は8日公表した調査結果で初めて
「いじめがあった」
 と認めたが、この調査でも、担任の指導に従わなくなったきっかけは把握できなかったという。

 関係者によると、明子さんのクラス(児童39人)は1学期後半から落ち着きのない状態になった。
 
日常的に乱暴な言葉遣いが目立ち、空き時間の教諭も授業に投入。
 いったん落ち着いたが2学期に入り再び悪化、このため他学年の教諭や校長も指導にあたった。
 6年には2クラスあるが、担任を入れ替えて授業をしたこともあるという


 だが児童が勝手に友達同士で給食を食べるようになったため、9月28日に席替えで改善を図ったが、かえって明子さんは給食で孤立。
 その後も児童は給食の際、担任らの指導を無視するようになった末、明子さんは10月23日、自宅で自殺した。

 学校側は自殺直後
「明子さんが自らの意思で1人で給食を食べていたことも考えられる」
 として、
「いじめとの認識はなかった」
 との見解を示していた。【角田直哉】

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群馬の小6自殺 「浮かばれない」 届かぬ親の訴え
産経新聞 11月9日(火)7時56分配信

 両親の訴えは受け入れられなかった。
 8日、公表された学校側の調査結果は、ようやくいじめの存在を認定しながらも、上村明子さんの自殺との因果関係は認めなかった。
 学校側の報告を受けた父、竜二(りゅうじ)さん(50)は
「これでは明子が浮かばれない」
 と悔しい胸の内を語った。
 同校の岸洋一校長は担任教諭らと上村さん宅を訪問。
 竜二さんによると、いじめを防げなかったことは謝罪したが、自殺の原因となったことを認めるように訴えると、
「市教委とさらに調査します」
 と繰り返した。
 上村さんの母(41)も涙を流して結論を変えるように求めたが、答えは同じだったという。

 臨時会で市教委は、学校側が実施した全児童に対するアンケートや、教職員らからの聞き取り調査から、
「いじめがあった」
 との結論を導いた。
 しかし、自殺との因果関係については、曖昧(あいまい)な態度に終始。
 いじめの改善策として、生徒指導の徹底や、いじめ防止マニュアルの策定方針を示しただけだった。
 臨時会の委員からは
「担任の交代やクラス替えはできないのか」
「12歳で命を絶ったメッセージをくみ取る必要がある」
 と厳しい意見が出たほか、傍聴した市民からも
「何で(因果関係を)認めないんだ」
 などと声があがった。
 だが、岸校長は8日夜の会見でも
「自殺の理由は分からなかった」
 と繰り返すばかりだった。

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『いじめの早期発見を』 桐生小6自殺で文科相
2010年11月9日 東京新聞夕刊

 群馬県の桐生市立新里東小学校六年上村明子さん(12)が自殺し、学校側がいじめがあったことを認めた問題で、高木義明文部科学相は九日、閣議後の記者会見で
「教職員から聞き取り調査をして確認した上で、適切な説明をすべきだった」
 と述べた。

 また、高木文科相は
「いじめは早期に兆候を把握することが何よりだ。給食を一人で食べていたことも、学校が教師と連携をとっていれば分かる。早期発見と日ごろの注意が学校には必要だと思う」
 と語り、学校の対応次第で自殺を防げた可能性も指摘した。

 学校が自殺といじめの因果関係までは認めていないことには
「コメントする立場にない」
 としたが、
「早期発見から問題解決が始まる。これまでのいじめ防止対策が機能していたかについても、検証しなければならない」
 と語った。


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