「外地人(wai di ren)」というのは、いわゆる地方出身者で、当該地に戸籍のない人です。
例えば、上海では上海に戸籍がない人、北京では北京に戸籍がない人が外地人になります。反対語は「本地人(ben di ren)」です。
中国の戸籍制度は、その土地に民を縛り付けるための制度だと聞いたことがあります。
例えば、ある地方の農民が全員都会に行ってしまったら、その地方の農産業は成り立たず、税収入が少なくなります。そのため、戸籍制度で簡単に移動できないようにしているのだそうです。
上海で暮らす分には上海に戸籍があるほうが断然有利です。
例えば外地人が上海の大学にいこうと思ったら、上海人よりも良い点数をとらなければ合格することはできません。
生活費についても、元々親が上海に家を持っていて、そこから通勤する上海人と、自分で家賃を払っている外地人とでは使える生活費にも大きな差があります。社会保障も上海人が享受できるものを享受できない場合があります。
また、上海人の中には外地人を「田舎者」だと見下し、あからさまに差別をする人もいます(全員ではないですよ)。
つまり、上海においては「上海人である」というだけで優位なことが多いのです。
外地人は上海人がしなくてもよい苦労をしているともいえます。
その分、ハングリー精神は旺盛ですし、泥臭い仕事もいとわず、働き者。優秀な人も多いです(もちろん人にもよりますが…)。
彼らが頑張っている姿を見て、私も彼ら以上に頑張らないといけないなあと思います。
※因みに外地人でも上海の居住期間が一定以上ある等の要件を満たせば、上海の戸籍を取得することができるようです。