観てきました。ネタバレありです。
弱虫ペダル最大のキーマンと言ってもいい巻島。彼のために作られた映画だと感じました。彼が笑顔で旅立つことができ、その理由が今回のレースだとしたら、こんなに嬉しいことはありません。
アニメも素晴らしかったですが、今回の映画はより原作に近いなと感じました。作画も近いですし、特にキャラクターの動き方やさりげない仕草などが原作のイメージにぴったりで、原作派としてはとても嬉しかったです。特に新開隼人のつかみどころのない雰囲気と超絶かっこいい感じがぴったりで、この人本当にかっこいいなぁと思いました。
展開もスピード感があって、淡々としている部分としっかり盛り上げる部分がバランスよく配置されていて、いつの間にか弱虫ペダルの世界に入り込んで、レースを観戦しているような気分でした。
ストーリーは予告編を観ていろいろ考えてから行きましたが、最高でした。変な小細工はしない、王道の中の王道をすることがこんなにも胸を打つということに震えました。
弱虫ペダルは、どんな脇役でもその世界にきちんと生きてて、泣いたり、笑ったり、その人の人生があるということを教えてくれます。みんな自転車が大好きで、天才じゃない人もたくさんいる。でも、天才でも苦しんだり、悩んだりするし、平凡な人間でも時に輝いて見る人を魅了する。そして、天才でも凡人でもすごい努力をしている。その努力を笑ったり、バカにする人が一人もいない。一生懸命頑張ったやつが一番えらいんだ、という当たり前のことを真っ直ぐ教えてくれる数少ない作品だと思います。天才じゃなくても、下手でも、好きなことをしていい。負けてもいい。ただし全力でやれ。決して諦めるな。このシンプルで強いメッセージが、全てのキャラクターに込められているのが、本当にすごい。
そんな弱虫ペダルの魅力を改めて感じる映画でした。