子育てをしていると何度となく言われる「あと少しだよ」「今だけだよ」と言う言葉。

でも大変な日々の中では「あと少しが長い!」「もう十分!いい加減育ってくれ」と思うことが私は多々ある。


だけど、娘が小2になり、この頃はその「あと少し」を実感している。

小学校の入学式の日、手を繋いであるいていると他の新一年生にあった。会ったこともない見ず知らずの新一年生。娘はぱっと手を離した。

今も学童に迎えに行くと駐車場までの道のりを娘と息子がどちらが母ちゃんと手を繋いで歩くのかどちらが前を歩くのかけんかするほどなのに、そこに小学生の姿があると娘はぱっと手を離す。恥ずかしいそうだ。娘が繋ぎたがらないときはもちろん繋がないし、繋ぐことがうっとうしいと感じる時も私にはあるのでそういうときは繋がない。でも、前よりも娘と手を繋ぐことを特別に感じて意識してつないでいる。

寝る前も毎晩2階への狭い階段を娘と息子と手を繋いで3人で上がる。寝るときは左手は息子の腕枕となり、右手はたいてい娘と手を繋いで寝ている。これも疲れた夜は本当に苦痛なときもあるのだけど、きっとあと少しなんだろうなぁと思っている。

昨日も寝る前私に散々怒られたのに息子は「大好きな母ちゃんと一緒に寝られるなんて幸せ」と言いながら嬉しそうに私の腕の中で寝ていった。息子は5歳。末っ子男子はかわいすぎて、つい上の子よりも甘やかしたのか、本人も僕のこと母ちゃんはかわいいと思ってるという確信のもと、あざとく育っている(笑)されど、男の子。いつまで母の愛を一心にまっすぐ受け止めてくれるだろう。いつまで抱きしめて匂いをかがせてくれるだろう。そんな息子でさえ、友だちと前では抱っこされるのを恥ずかしがるようになった。ほんとは常に抱っこしてほしいくらい甘えん坊なくせに。こうやって大きくなってしまうのだなぁとふとしたときにちょっと寂しく思う。


公園も、息子がいれば娘も楽しめるが、息子がいないと遊んでも楽しくない年頃になってきた。家族で行く週末の公園も、息子と娘が同じものをみて同じように楽しめる経験や旅行もいつまでもできるものじゃないんだなとこの頃感じていて、焦りさえある。もっと一緒に〇〇したかったな、とか、行きたい場所もいっぱいあるなとか。ただ体力気力にも限界を感じたり。

特別なことじゃない、日々の日常だってきっとそう。


いつだって、今が大事なんだと思う。

私の仕事は平日休みがある。

娘は小学校、息子はこども園に登園させて1人で休むことも多い。

でもその時間、銀行行ったり、買い物したりを娘の帰宅までにしようと思うとかなりバタバタする。

ゆっくりするというのが性に合わないからいいのだけど、どうしても忙しくしてしまう。


そして街に出てランチしたり買い物を楽しもうとしたって結局子ども服を探し回ってたり、子どもたちと食べる美味しいもののお土産を探してたら、生活に必要なものを買い足したり…。


前はそれを、結局全て子ども中心で疲れちゃうって思ったりしてたけど…


でも私にとったら、これって幸せなことなんだなきっとと思い直してから、このばたばたを幸せと自覚することにした(笑)

うん、これは幸せなんだよ。 


でも仕事休みの日の1人ランチは最高の息抜きである。




先週からあれっ?と思うことはあったけど、

今日今年初、しっかりとあっ金木犀の香りだと感じた。

この香り、私と同じ時間を生きた仲間にとってはものすごく特別な香りのはず!

今時の言葉を使えば、かなりエモい。

エモすぎる。

あ〜この時期が来たのねと。


私の大学は正門入ると真っ正面に大きな金木犀の木がある。

それはシンボルツリーというよりも、いつもひっそりとそこにあるといった感じ。

それが秋のこの時期にはあたり一面を香りで包む。

その後ろには講堂があって、そこが私の青春の場だった。

特に大学一年の秋はとても特別だ。

その翌年、講堂はリノベーションされた。

私はリノベーション前の大学の歴史を感じるような講堂と、講義室が好きだった。

講堂はいつでもふらっと中に入ることができて、ふらっと中に入って舞台上で歌ったり、踊ったりしていた。

とても特別な場所だった。


ミュージカルサークルだった私。あれはサークルというよりも部活というか、劇団だったな。

なんの見返りも利益も考えずに、がむしゃらに好きなことだけに打ち込んでいた日々。

とても青いなって思う。

あれほど真剣に自分の好きという気持ちだけに真っ直ぐに向かっていられたのって本当にすごいと思う。

損とか得とかそんなの関係なく、ただただ好きだからやっていた。

今でこそフラットに付き合わせてもらってる当時の先輩方も、大学一年の私にとっては圧倒的なオーラを放つスターたちだった。かっこよかったなぁ。大好きだったな。


そんないろいろがぎゅっと詰まった場所と時間を思い出させる金木犀の匂い。


あ〜もうすぐ学祭の時期だなとあの頃のときめきとがむしゃらとピュアな気持ちを思い出す。