毎日新聞が,以下のような報道をしています。
国土交通省所管の独立行政法人「自動車事故対策機構」は、交通事故で脳に障害を負い、遷延(せんえん)性意識障害に陥った最重度の患者を受け入れる専門病院を全国8カ所で運営している。このうち第1号として開院した千葉療護センター(千葉市美浜区)が毎日新聞の取材に応じ、世界的にも珍しいとされるきめ細かな治療や看護、リハビリの一端を公開した。
1984年に開院した同センターは、重症の脳外傷患者の治療やリハビリの先駆けで、ノウハウは他の専門病院に取り入れられている。例えば、患者の入退院の全期間を原則として同じ看護師が一対一で受け持つ「プライマリー・ナーシング」方式を採用し、患者のわずかな変化を把握できるようにしている。最重度であれば希望者は審査を経て、入院できる。
80床のベッドは1階の同じフロアにあり、全て窓に面して配置。看護師らは全体を見渡すことができ、患者も四季の移り変わりを感じることで刺激を受ける。
寝たきりで呼びかけにも応じない重症の脳外傷患者は事故から一定期間がたつと、機能の改善は難しいとされてきた。だが、今年3月までに同センターを含む8施設に入院した人の26%が、機構独自の基準で遷延性意識障害を「脱却」したと判定されている。
脳神経外科医の小瀧勝・同センター長は「遷延性意識障害のような最重度の患者も長期間、きめ細かいリハビリをすれば一定の改善が可能であることを実績が証明している。交通事故の被害者対策としても重要だ」と話している。
全国8カ所の専門病院
全国8カ所の専門病院は以下の通り。
中村記念病院(札幌市、12床)▽東北療護センター(仙台市、50床)▽千葉療護センター(千葉市、80床)▽湘南東部総合病院(神奈川県茅ケ崎市、12床)▽中部療護センター(岐阜県美濃加茂市、50床)▽泉大津市立病院(大阪府泉大津市、16床)▽岡山療護センター(岡山市、50床)▽聖マリア病院(福岡県久留米市、20床)
遷延性意識障害
日本脳神経外科学会の定義では、自力で動けない▽自力で食べられない▽目が物を追っても認識しない▽意味のある発語ができない--など6項目が医療によっても改善されず、3カ月以上続いている場合を言う。発症の原因は、交通事故やスポーツ事故による脳外傷のほか、脳梗塞(こうそく)などの病気、水の事故や心疾患による低酸素脳症などさまざまだ。
独立行政法人「自動車事故対策機構」=ナスバは様々な被害者支援制度 を設けています。被害者はその利用も考えましょう。