世界は美しい…

夜明けまえの薄紫の穏やかな街も…

雲間から舞い降りる黄光のはしごも…

芝生の黄緑の先の雫も…

水面のざわつきを誘う龍風の行き先も…

宙の星々が踊りだす漆黒の森も…

山々に隠れゆく斜陽の橙の空も…

溢れそうな雨粒をもった灰色の雲の群れも…

白々とする空のもと一つ二つ消えて行く街の灯りも…

浄化する水面の下のフカイの杜も…

脈々と湧き出て下る泉の流れも…


そう、世界は美しい…

澱んだ想いが国々に満ち満ちても、

そんなことに関係なく

それでもこの星は淡々と美しい…


このほしの豊かを享受、せ、しめよ…