主人公の麗子は金に目がなく、依頼人から受ける仕事は報酬を重視している。

その彼女が、かつての恋人が亡くなり、その死因を突き止めた人間に遺産を分配するという、得なのか損なのか一見するとわからない依頼を引き受ける。

高飛車で合理主義な女性かと思いきや、情に厚い一面も持ち合わせている。

 

私の勝手な印象だが、「麗子」という名前は、華やかで美人のイメージがある。

実際、この主人公の麗子も、自他共に認める美人だ。

 

遺言状を残すぐらいだから、中高年層が主人公かと思いきや、いわゆるアラサーの若い人だった。

 

 

 

 

クライマックスがスピード感ありすぎる展開でストーリーが展開していくのに対し、クライマックスからラストにかけての伏線回収の説明の場面は、ゆっくり時間が流れている感覚に陥る。

まるでジェットコースターで一気に下った後に、ゆっくり平坦なコースを進んでいる感じなので、頭と体の間隔が追い付いていかなくなった自分に気づく。

ただ本を読んでいるだけなの、歳を感じるものなのか、とがっかりする。

 

15年ほど前に出会った80代の女性から、

「年を取ると老眼だけなく集中力も持たないから、本が好きなら今のうちにたくさん読みなさい」

と言われたことがあった。

老眼や集中力だけでなく、この本のように、ジェットコースターのようなストーリー展開が繰り広げられる作品についていくのも、若いうちだからこそなのではないかと思ったりもする。