ども。
今回、次回と多分フラッシュバックを起こさせる描写が多くなります。
それと、許されない言葉も多いと思います。
どうか、危ないと感じた方はスルー願います<(_ _)>。
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堕胎する決意をし、同僚のあの奥さんが私に付き添ってくれて、その奥さん御用達のなんだか怪しい婦人科に連れていってくれた。
この時は、お腹の赤ちゃんの様子を見、堕胎するつもりでいることを医師に言うだけだと奥さんから聞いていた。
医師はなれたもので「なるほど。堕胎ね。それじゃ○○日に予定を入れておきます。その前日に一度きて下さい。スムーズに堕胎させるために、注射を打っておきたいので。あ、その時同意書をもってきて下さいね」
淡々と話す医師。女医さんだったと思う。
もう、逃げられない。
私は決意したはずだから。
待合室で待っていた奥さんが私に話し掛けてきた。
「ね。さばさばしてるやろ?ここの先生。大丈夫やって。不安にならんでも」
そういう問題じゃないんだけどなぁ。と力なく微笑んで頷くしか出来なかった。
帰り道もずっと彼女は話続けていた。
「堕胎についてそんなに深刻に考えることないねんて。子どもはいつでも産める。実際妊娠したんやから、産めることが判っただけでも儲けモンや、って気持ちを切り替えたらええねんて」
付き添ってくれた奥さんの口から出てくる私には理解しがたい言葉に内心どうしても同意出来ない自分がいた。
けれども、それでも私のために時間を作って付き添ってくれたのだから、と、とりあえず曖昧に頷くことだけが精一杯だった。
病院には言ったけれど、私の中にはまだ子どもが息づいている。
ふと気付けばいつも無意識にお腹に手を当てていた。
「病院、予約したよ。同意書がいるから、書いておいてくれる?」
普通な声で言った記憶がある。
意識がどこかに飛んでいたのか、とにかくヘンに冷静になった自分がいた。
それから予約日前日まで、仕事はこなしてはいたが、夜二人きりになると私はずーっとお腹に手を当てていた。
ここに居るんだよね。
なんで、あんな結論出しちゃったんだろうね。
やっぱり止めようか。
私の中にいるはずの生命から答えは返ってこない。
それでも話し掛けていた。
私の顔は多分能面のようだったと思う。
ヤツが寝入ったあと、やっと私は泣くことが出来た。
自然と流れてくる涙を止めることもせず、お腹のコに語りかけ続けた。
ごめんね、ごめんね、守ってあげられるのは私だけなのに、ごめんね・・・。
そしてヤツはヤツで、しばらくは何も言わず私を労わっていた。
周囲に自分も辛い、と言った手前もあるのだろう。
予約した日にちが近づいてくると、ヤツが私に涙を流して「オレが悪いんや。ごめんな。当日は絶対に付き添いに行くから」と私を抱きしめたりして、感情的に訴えた。
「自分は辛い(お前よりも)」という意味だと今なら思うけれど、その行為にバカな私はヤツに私はほだされていた。
やっぱり優しい人なんだ、と思ってしまっていた
そして、予約日前日、病院に行き注射を打ってもらい、絶食を言い渡された。
「多分、気持ちが不安定になってるだろうから、紅茶ぐらいは飲んできてもいいですよ」
と女医さんから言われた。
その日の真夜中、私は下半身に鈍い痛みと冷たさを感じ、慌ててトイレに駆け込んだ。
出血していた。
目の前が真っ暗になった。
流れてしまったの?逝ってしまったの?私のあのコ、逝ってしまったの!?
とにかくパニクって産婦人科の夜間受付に連絡した。
共同のトイレなので、早く流さなければいけないけれど、とにかく連絡を入れなければ、対応を仰がなければ、と必死だった。
「出血、ですか。何か、かたまりはありますか?」
「いえ、鮮血が出ているのと、下半身に鈍い痛みを感じています」
声は震えていたと思う。
「それなら、大丈夫です。ナプキンをあてて、明日の予約時間にきて下さい」
電話を切り、トイレを流して自室に戻った。
幸いにも布団に鮮血はついてなかった。
ヤツは・・・熟睡していた。
もう一度トイレに戻りナプキンを当てながら、もう後戻りは出来ない状態なんだ、と絶望していた。
自分で決めたことなのに、私は可哀相な自分に酔っていた。
今、こうして書いていて、当時の自分を殴りたくなるほどの怒りが身体中を駆け巡っている・・・。
最低だ。
どうしてヤツの考えてることに乗せられて、一つの生命を消すなんてことを決めたのだろうか。
大きな原因は、私自身ヤツが暴力を振るう原因は自分だと思っていたこと。
彼女ならば、内縁の妻ならば、夫の言うことを聞かなければ、と思い込んでいたから。
そして、出逢った頃に私の存在を肯定してくれたヤツに捨てられたくなかったから。
見事な共依存。
そして、その日が来た。
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下書きをして、推敲してからアップしているのですが、やっぱりイタいです。
でも、書ききらなければ、と思ってます。
本日はこれにて・・・<(_ _)>