食物アレルギー
みんな一度は聞いたことがあるくらい
今では割と認知されたワード。
でも十数年前は私を含め、保健所の保健師さんですらよく分からない病気だった。
あの悪夢の夜から数日経って、ノゾミは身体中のアザやキズを除けばいつもと変わらないくらい元気になっていた。
そして明日には退院かな?って頃、ノゾミのアレルギー検査の結果がでた。
「やはり、重度のアレルギーですね。」
「えーっと、ノゾミ君の場合は…
タマゴ・牛乳・小麦・お米…それから…」
アレルギー検査の結果の紙を見ながら医師が説明しようとしたけど、途中で読み上げるのをやめた。
そこには10種類ほどの食品名の横に横棒グラフのような物が伸びており、その棒はほとんど全てMAXの値を振り切っていたからだ。
「まぁ、説明するより見た方が早いですねw」
その通り…。
誰が見たってあの真っ黒に伸びた棒グラフの異様さで説明なんかいらないと思った。
ある程度覚悟はしていたものの、アレルギー検査結果は予想をはるかに超えていた。
タマゴ・小麦・牛乳
この、日常どこにでもあるような食品で息子は数分で命の危険にさらされる事になりうる…。
クッキーとかケーキなんか全部使ってるじゃん。
しかも子供ってみんな大好きじゃん…
それで死ぬかも知れないの⁇
その日からタマゴ・小麦・牛乳が我が家では『劇薬』指定され家の中から消えた…。