このところ、英国王室モノ映画にはハズレがありません。

最近では、ブーリン家の姉妹。
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ナタリー・ポートマン最高!

その前は、The Queen。
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アカデミー主演女優賞でした。

公開は前後しますが、彼女の物語も忘れちゃいけません。
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…………あれ?



すみませんべーっだ!
こちらです。エリザベス・ザ・ファーストの2作。
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女王様はいつもセンターなのです。


歴史を誇る大英帝国の王室、ドラマチックな人物についてはことかかない。「獅子王」「征服王」などなど二つ名がつくほどキャラ立ちしてる方々が多いのも特徴でしょうか。ブーリン家映画では脇役へなちょこ親父の役だったヘンリー8世なんて、伝記映画にしたら2時間の尺じゃとても足りませんです。

そんなドラマチックな生涯を送った王族の中に、リチャード三世も名を連ねています。

イングランド王エドワードの四世の弟にして、兄が死んだ後、王位後継者の幼子ふたりをロンドン塔に幽閉し殺害、そのまま即位するも、対立関係にあったランカスター家との戦いでわずか2年後に戦死。なんといってもロンドン塔での甥殺しの命で知られ(ブラッディ・タワーの伝説の成立に寄与してるわけですから)、また、シェイクスピア劇のおかげで、すっかり悪役として後世に残ってしまいました。

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こんな苦悩したお顔です

ですが。

職務中の事故で入院中のとあるロンドン市警刑事が、ひまつぶしに「歴史的にいわくつきの人物達」の肖像画を眺めている時に、ある男の顔にひっかかりを覚えます。悪人の顔を見分けるのは超一流のやりて刑事、気になるお顔の正体が「あの」リチャード三世と知り、どうしても納得のいかないご様子。

「彼が、どうしても伝えられているような悪人には見えないんだ!」

そして知人友人部下のツテを駆使し、彼にまつわる資料を収集しだした刑事。もちろん入院中なので彼自身はベッドの上で資料を読んで推理するだけ。それでも、様々な資料を検証するうちに、教科書に書かれている内容とはまったく異なるリチャードの人物像が浮かび上がってくるのです。

安楽椅子探偵ならぬ、ベッド探偵の傑作。

時の娘
ジョセフィン・テイ(著)ハヤカワ文庫
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ロンドン塔に惹かれて手に取りました~

タイトルは、「真実は時の娘」という有名なことわざから。

ウィキペディアを引用しますと、「真実は時の娘」(英語:Truth is the daughter of time.あるいは、Truth, the daughter of Time. ラテン語:VERITAS TEMPORIS FILIAあるいは、VERITAS FILIA TEMPORIS)というフレーズの一部であり、「時の娘」とは「真実」「真理」(Truth)を意味する。「真実は、今日は隠されているかもしれない が、時間の経過によって明らかにされる(明らかになる)」という意味だとされている。だそうであります。

確かに、子供の頃に読んだ伝記…織田信長にしろ、真田幸村にしろ、武田信玄にしろ、どこまで真実でどこまでが後世の創作なのかって、かなり怪しいとこなんですよね。いろんな逸話がありますが、半分、講談の世界だったりしますから。(そのあたりをツッコミ倒してるのが明石散人だったりします)

それでも、限りなく信頼できる資料だけをもとに、伝聞や誇張を廃し、ある人物のリアルなキャラクタを推理していく。この過程って、今まで信じてたものが裏切られると同時に、新しい発見だらけですごくドキドキします。もちろん、その推理結果も推論にしかすぎず、その時代、その人物の側で生きた人しか真実は知られていないわけですが。

そして、小説としてのクオリティも高く、キャラクター描写も魅力的。うんちくになりがちな歴史ミステリが、きちんと一本の素敵なドラマに仕上がっています。

英国王室に興味をお持ちの方は、ぜひ読んでみてください!!

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