-「魂の目的」より抜粋-


過去を後悔する場合、その過去は「現在の私たちの心の中」にしか存在しません。

私たちは思い出を心によみがえらせながら後悔し続けるのです。

将来を心配する時、その将来も「現在の私たちの心の中」にしか存在しません。

私たちは心に描く想像をよりどころに心配し続けるのです。


(中略)


今、ルドルフは公園のベンチに座っています。

人生の半ばにさしかかった彼は、危機の最中にいます。

妻は去ろうとしています。

娘は彼のクレジットカードで無節操な買い物をしています。

銀行はたった今「差し押さえ」の掲示を玄関のドアに釘で打ち付けたばかりです。

息子は盗んだ車で飲酒運転をして、保釈金が必要です。

ルドルフの人生はまさに修羅場・・・・・・

いえ、本当にそうでしょうか?

私たちはこの短いシナリオを、彼が公園のベンチに座っているところから

はじめなかったでしょうか?

今この瞬間では、ただ座っていることだけがルドルフの現実なのです。

他の瞬間、さまざまな問題を解決しなければならないかもしれませんが

今の彼には何の問題もありません。

ルドルフはただ公園のベンチに腰かけているだけなのです。


私たちの身体が生きるのは、現在の瞬間だけです。

過去の間違いや将来の問題について心を悩ますことがあったら

「現在の瞬間の法則」を思い起こしましょう。

私たちに必要なのは、リラックスして今この瞬間を慈しみ、

一歩ずつ歩んでいくことだけ。

私たちにできるのは、今の瞬間の出来事だけなのですから。