ライブドアの次なる一手は

今、巷のみならず世界で話題のライブドアには、堀江社長もしくは有能なブレーンたちの手で、音楽業界に新風を吹き込んでほしい
確か、堀江社長は今後の音楽業界には音楽配信しか道はないと発言していた、昨今では、一時期のバブル華やかし頃のように有名アーティストでもミリオンヒットは難しい時代になってきた、果たして現代は音楽アルバムの売れない時代になってきた、では、そもそも、なぜ従来までのようにアルバムのミリオンヒット、大ヒットが生まれなくなったのであろうか、それは違法コピーや複製が主因だろうか、私は、それらは要因ではあるが原因ではないと思う
今から、20数年前、当時80年代初頭は音楽メディアはアナログレコードとカセットテープが主流の時代であった、それは時代を遡るほどに、そのアナクロの割合は高かった
当時、日本の若者にとって音楽というのは若者文化の象徴だった、日本にビートルズが来日してから、日本の音楽文化に洋楽のロックが音楽文化として結合した、そこから日本の音楽文化は熟成していった
音楽を聴くにはハードとソフトが必要である、その当時はアナログレコード全盛時なので、ハードもアナログプレーヤーが必要だった、それから日本の高度経済成長とともにカセットデッキとテープという画期的なハードとソフトが更なる音楽市場を掘り起こした
日本の音楽はGS、演歌、フォーク、アイドル歌謡、ポップス、ニューミュージック、ロックなど、多様なジャンルが日本の音楽市場文化を形成していた
今の若者たちがインターネットに興味を示し、ネットで音楽を楽しむように、当時の若者たちもまた、唯一芸術性と娯楽性の高い音楽を楽しんでいた、
その音楽市場も日本の高度経済成長と同じように経済が、何の努力も必要なしに右肩上がりの成長を続ける間は何の心配も必要なかった
しかし、バブル崩壊を境に日本の経済がおかしくなり政治的にも経済構造的にも構造改革を余儀なくされた日本は、形ばかりの構造改革を行った、その結果が今も国家の借金が天文学的に増加しているという悪夢のような日本の現実に行き着いた
翻って、音楽業界も安穏としてはいられなくなってきた、とにかくCDが売れないのである、現在の音楽市場がTVメディアを抜きには大ヒットが見込めないというのは一般的常識である、大手音楽会社はTVメディアを効果的に使って、アーティストのプロモーションを促進する、TVを使うというのは金がかかる、かかった必要経費を回収し利益をあげるにはCDを大ヒットさせねばならない、大ヒットさせるには、一般大衆、その他大勢の大衆に幅広くプロモーションするにはTVが最適の手段とされてきた
ところが、音楽業界も徐々に構造に変化が生じてきた、無名のインディーズレーベルや大物アーティストや実力派のアーティストが新たに立ち上げたインディペンデントレーベルである、そもそも実力派アーティストのインディペンデントレーベル、独立レーベルは昔からあった、しかし、ここ最近着実に増加しているのである、これは日本の音楽構造の明らかな構造変化ではないだろうか、
ライブドアがネットラジオを始める事を、今や遅しと心待ちにしているのだが、私はネットは、今現在の無名のアーティスト、ミュージシャンのみならず有名なアーティストにとても有効で、今後も期待ができるメディアだと思う、極論だが今後音楽情報配信はTVメディア側とネットメディア側に二極化するのではと思う、全国には才能あふれるアーティストや、その卵たちがいる、TVに出演する機会がないという理由だけで彼らの才能が消えてゆくのが惜しくてならない
今現在、音楽配信もネット上のいろんなチャンネルで配信指されている、今一番期待しているのはオリコンの所だが、ライブドアも音楽市場を掘り起こし新たなビジネスモデル構築の一手として、音楽配信にチャレンジしてほしい、それも中途半端にではなく、現在まで日本で発売された、廃盤、絶盤からアナログレコード作品の全てを音楽配信してほしい
そしてライブドアが新たなメジャーレーベル音楽会社を立ち上げるのである、その時、日本の音楽市場に新風が吹くかもしれない
そして、最後にひとつだけ言いたいのは、CDが売れないのは違法CDや複製が主因ではないということである
例えば、あるアーティストがいたとする、アナクロからバブル時代まで、そのアーティストが有名アーティストだったらアルバムを発売すればミリオンヒット、大ヒットはさほど難しくなかっただろう、音楽ソフトのフォーマットも限られていたからである
ところが、バブル後インターネットの普及と携帯電話の普及によって音楽市場が激変した
ネットによって、音楽情報は合法違法の如何を問わず簡単に入手可能である、携帯でも音楽情報は入手可能である
かつては、アルバム購入が普通と見られていたものが、ネットを通じて、自らのPCに音楽を取り込むだけでいい、携帯でメロディーを聴くだけでいい、着うたを聞くだけでいい、という風に音楽の聴き方に広がりと細分化が起きてきた、だから現状の音楽産業システム構造下では、よほど素晴らしいアルバムを作らないとCDが売れないのは至極当然である
それは音楽業界と繋がりと関わりの大きい、音楽機器メーカーにも同じことが言える、彼らもまた、自らの首を絞めるような行動をしているのである
最早、これだけ様々な音楽を聴く機械、機器、ハードがあふれかえる現状では音楽機器メーカーの展望は明るいとは言えない、もし、かつてのようになりたいのであれば、それはアナクロに回帰することである、今思うのは果たして音楽を聴く楽しみにディジタルは必要かということである、確かにCDになってDVDになって音質も画質も格段によくなったが、私はアナログレコードの温かみのある音を大事に聴き続けていたい
かなり話が飛んだがライブドアの次なる一手に期待したい