今回は、ズッキーニの実が腐る症状についてご紹介します。

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実が大きくならず、黄色くなって腐り落ちる症状です。
手前2つに発症がみられます。
右奥に1つ成っているのが正常なモノですね。

それでは、ズッキーニの実が成るまでを説明します。
雄花と雌花が同じ株に着きますが、
もちろん雌花が咲かないと実はつきません
雌花の開花後5~10日前後で長さ20cm程度の大きさに成長します。

通常は、実がつくとみるみる大きくなるのですが
この症状が出ると初期の段階で黄化が始まり、最終的に萎んで腐り落ちます。

原因としての可能性はいくつか考えられます。
①受粉不良(もしくは花粉不稔)
②高温乾燥
③樹勢の衰え
④雄花不足(株数不足)


私は総合的にこの症状が出ていると考えています。
ズッキーニの生育適温は意外に低いんですよ。
15~23℃と言われている位、涼しい場所を好みます。
そうなると、夏場盛りの午前中でも相当暑いわけです。

ズッキーニもかぼちゃの仲間ですので
早朝に開花して受粉、そして受精が完了するのですが
かぼちゃの花粉って寿命が短いんです。
午後にはダメになります。もって朝の数時間です。

さらに、花粉は高温になると不活化というか不稔になりやすく
暑い時期ほど受粉はすれど受精しないという現象が起こるものと思われます。

あとは樹勢ですが、樹の勢いが強い分にはそんなに問題は無いと思います。
逆に緑が薄く、葉が小さいと、実が大きくなることに耐えられないため
仮に実が着いたとしても、良果にならないのでは、と考えています。
よく、かぼちゃは吸肥力が強いので元肥はいらないと教えているところもありますが
ある程度の肥料分が無いことには、大きくなれません。
いくら、吸肥力に優れていても肥料が無いのではどうしようもありません。
ただ、一般的に畑の肥料分は多い傾向にあるので
あげ過ぎに注意って意味ですね。


気温が高くなると花飛びも発生しやすいはずです。
何かというと、高温の為に花芽(雄花も雌花も)が出来なくなる現象です。
雌花が咲いても、雄花の花粉が受粉しないことには実に成りません。
ある程度の雄花が必要なのですが、
暑い時期は、雄花の確保がムズカシイと考えられます。

夏場の収穫にならないように、適期にタネ蒔きや定植をすることが
まず基本でしょうね。