京都みなみ会館
「チェコアニメ・クリスマス大フェスティバル!」
~京都に帰ってた”東のディズニー“!圧倒の160作品!~
12/13(金)~26(木)
https://kyoto-minamikaikan.jp/movie/2576/
https://kyoto-minamikaikan.jp/movie/2127/
14日間、1日2回の上映!
合計28の上映全て
違うプログラム!
合計160作品の上映!
本日、シュヴァンクマイエルの上映に
たくさんお越し頂きまして
ありがとうございました!
トークショーもご参加いただきまして
感謝いたします!
来週も
金・土・日を
トークショーにお伺いさせていただきますので
よろしくお願いいたします。
劇場では物販コーナーも充実しております!
シュヴァンクマイエルの36種類のポストカード!
大人気の缶入りキャンディも販売中です!
シュヴァンクマイエル始め
チェコアニメのDVDもたくさんございます!
パヴェル・コウツキーのデザインの
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知りたがりワンちゃんのキーホルダーも販売!
是非、お買い物もお楽しみください!
明日
12/16(月)は
”シュール・デイ”
チェコアニメの
もう一つの面白さ
”シュールな作品”ばかりのプログラムが2つ!
”シュール”こそチェコアニメ!
そう思われている方には
絶好の1日です!
☆12月16日(月)18:00【シュールでディープなクリスマス】(計78分)
“シュール”もチェコアニメの大きな魅力の一つ。
このプログラムを楽しみにされている方も多いと思います。
”シュール“の中でもかなり”ディープ“な世界を
ご堪能下さい。
1.名声(1959年/13分)
監督 ブジェチスラフ・ポヤル
1950年代に起こった
”アートブーム”を
コミカルに皮肉った
ポヤルのカートゥーンアニメ
”巨匠”が
奇抜な絵を描くと
それに群がる
画商たち…
…でも、絵の価値が
分かっているのでしょうか?
そんな中、
変わった”煙”を吐く煙突が出現!
画商たちは
”見たこともないアート”と
版権を抑えようと群がります。
当時、次々と
奇抜なものが
高く評価された時代…
ポヤルが強烈にコミカルに
ちょっと切なく描写しています。
欧米からは少し離れた位置で
見つめていたポヤルの視線は
ちょっとニヒルです。
ポヤル作品には珍しいジャンルです。
2.爆弾マニア(1959年/11分)
監督 ブジェチスラフ・ポヤル 美術 イジー・トルンカ
当時の時代背景を考えると
考えられない
国の軍事化を揶揄(やゆ)した作品。
でも、とっても
音楽が
”おまぬけ”で
ユーモラスに描かれています。
なんと絵は
イジー・トルンカが担当しています!
爆弾の開発が大好きな少年を
国がスカウトして
国家の重要機密に
投入します。
だんだん
大げさな話になっていきます…
でも、何もうまくいきません(笑)
ポヤルが命がけで作った
爆裂ギャグ!
3.失敗作のニワトリ(1963年/14分)
監督 イジー・ブルデチカ
”シュールアニメ”の鬼才
イジー・ブルデチカの描く
気の弱い少年の心を描く
快作!
4.履歴書(1987年/10分)
監督・美術 パヴェル・コウツキー
いよいよ共産時代の終焉を
迎えようとしていたこのころ、
コウツキーはこの作品で
世に出ました。
「履歴書」
学校でいろんなことを
学びます。
それらがどう役に立つのか?
”コウツキー流”に
笑い飛ばしたようなシュールな
表現をしています!
本当に必要な”履歴”とは?
5.メディア(2000年/5分)
監督・美術パヴェル・コウツキー
人は…
”メディア”なしで生きていけません!
しかし…
”メディア”は”武器”にもなり…
踊らされることも…!
20世紀最後の年に
発表したこの作品は
多くの賞を受賞し、
コウツキーの代表作といわれます。
5分の作品ですが、
圧倒的な表現力に
脳がびっくりするかもしれません。
5.ことば、ことば、ことば(1991年/8分)
監督・美術 ミハエラ・パヴラートヴァー
パヴェル・コウツキーと並ぶ
現代作家の突出した才能がミハエラ・パヴラートヴァー…。
「ことば、ことば、ことば」は
オスカーの候補にもなった作品。
酒場にいる人間のコミュニケーションを描いています。
でも、セリフは一切ございません。
セリフの”吹き出し”だけで全てを表しています。
この描写…
着眼が独特すぎます。
初めてご覧になる方は
間違いなく、”パヴラートヴァーの世界”に
驚愕すると思います。
6.反復(1994年/9分)
監督・美術 ミハエラ・パヴラートヴァー
パヴラートヴァーの代表作。
この作品が発表された年…
この作品が世界の映画祭の賞を
ほぼ総なめしました。
作品名の”反復”という名前の通り、
日常は、毎日同じことのくり返し。
全ての人々の”ルーティン”が
世界のバランスをとっています。
でも…
誰か一人でも”ルーティン”と違うことをすると…
世界のバランスはあっという間に崩れます。
この色彩、発想、
こんな作品、他にないです。
間違いなく20世紀の最後に現れた巨大な才能です。
アニメとは”自己のアイデンティティーの解放”と
言うパヴラートヴァー…。
この作品をご覧頂ければ、
説得力を感じます。
7.シューティング・ギャラリー(1969年/5分)
監督・美術 ミロスラフ・シュチェパーネク
チェコアニメ史上稀代の
天才デザイナーの
ミロスラフ・シュチェパーネクの
唯一の
監督作品。
稀代の天才の描く
”世界”を存分にお楽しみください!
8.魔法の水(1966年/15分)
監督 ズデネック・スメタナ
”おしゃれなシュールアニメ”の
ズデニェック・スメタナの描く
なんと”クッキー”で作ったアニメ…!
とっても可愛いアニメかと思えば、
実は内容は結構、エグイです。
見た目を内容が裏腹なのも
チェコアニメの醍醐味!
見応えたっぷりな
シュール作品集!
充実した
ご鑑賞保証致します!
☆12月16日(月)19:40【シュールでホラーなクリスマス】(計72分)
“シュール&ホラー”…。
今宵だけは“リアルな恐怖”を
ご体験ください…。
注目のプログラム!
1.劣等感(1981年/11分)
美術 アドルフ・ボルン
”シュールアニメの旗手”アドルフ・ボルンの
かなり久々の上映のアニメ…
関係性が微妙な夫婦に
飼い犬が関わります…
犬と思って
侮っていると
大変のことになります。
新聞も読みますし…
チェスもします…
ここまでですと、
シュールなコメディですが、
ラストにとんでもない展開が
待っています。
チェコアニメならではの
”ブラック”に
背筋が凍ります…
2.魔女のバイオリン(1988年/8分)
美術 イジー・シャラモウン
ある家の朝ごはんは
バイオリンを持って…
街の道路に出て
バイオリンを弾いて
調達します…
でも、一体何をどうやって
調達するのでしょうか…?
とにかくおいしそうなソーセージが
出来上がりました!
いい匂いに
食欲も増します!
いただきまーす!
でも、これは…
魔女の朝食なのです…
3.剣の結末(1967年/4分)
美術 ミロスラフ・シュチェパーネク
この作品の上映は
かなり久しぶりで
珍しいです。
チェコアニメの鬼才、
ミロスラフ・シュチェパーネクの描く
超シュールなアニメ
突き刺さった剣に
まつわる物語…
短い作品ですが、
いろいろ伝わってきます…
4.めがね(1964年/11分)
監督・美術 ズデニェック・スメタナ
チェコの”おやすみアニメ”を
支えたズデニェック・スメタナのアニメ
スメタナの作品は
おしゃれな色彩なのですが、
お話はシュールです…
なぜか
飼い犬の召使のように
メガネの男は
犬のお世話をします。
どうやら犬は
有名な
”犬のフィギュアスケーター”のようです。
うーん、珍しい設定…
さあ、ここから
少しずつ
シュールと
ホラーの世界になっていきます…
(設定がすでにシュールですが…)
5.メディア(2000年/5分)
監督・美術 パヴェル・コウツキー
”シュール”に欠かせないのは
パヴェル・コウツキーの作品。
2000年ベルリン国際映画祭で金熊賞を獲ったこの作品は
”20世紀最後の大傑作”と呼ばれました。
”メディア”を新聞(紙)に捉え…
”メディア”に翻弄される人間を描きます。
”メディア”は中のように怖い…
発想、着眼、時代の捉え方、表現力…
全て突出しています!
ラスト、かなり怖いです…。
6.復讐(1968年/14分)
監督 イジー・ブルデチカ 美術 ミロスラフ・シュチェパーネク
詩をこよなく愛する青年が…
愛する女性を
屈強な男に奪われます…
うらみに思った青年は
悪魔に”魂”を売り…
”悪魔の力”を得ます。
モノクロを基調として映像ですが…
男の恨みの感情が大きくなると
赤い色で染まります…
これそ
”芸術的映像”
その効果は
みなまさを
恐怖の底に
お連れすることで
分かると思います…
7.ある粉屋の話(1971年/11分)
監督 イジー・ブルデチカ 美術 エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
シュヴァンクマイエルの亡き妻
エヴァがシュヴァンクマイエル作品以外で
美術を担当した
珍しい作品。
ある粉屋の息子が
戦争に行き
何十年も帰ってきませんでした
しかし息子は
長い年月を経て
立派な兵隊になって
帰還しました
息子は両親を驚かせようと
自分が息子だということを
隠し、兵隊として
「一泊泊まらせてほしい」と
いいました。
両親は息子だと気づかず
快く兵隊を泊めました。
でも両親の目に入ったのは
息子が携えていた
金貨た金のベルト…
”シュヴァンクマイエル作品は
エヴァがあってこそ”と認識できる
物凄い説得力があります。
8.アッシャー家の崩壊(1980年/15分)
監督・美術 ヤン・シュヴァンクマイエル
シュヴァンクマイエルのシュールな映像作品は
たびたび検閲の対象になり、
先述の通り、
1973年から1979年まで
映像制作を禁じられました。
復帰第1作に選んだのは
エドガー・アラン・ポーの原作「アッシャー家の崩壊」
呪われた”アッシャー家”の一族の
最期を描いています。
映像は、
泥や
木くずや釘などを
動かすだけ…
復帰しても
シュヴァンクマイエルは
作風を変えることはありませんでした。
どんな時代であっても
彼は自身の哲学を貫きます。
そういう風に見ていると
彼のシュールな作品からも
シュヴァンクマイエルのふつふつとして
マグマのような熱量が
伝わってきます。