昨日、シュヴァンクマイエル好きの
女子高生のお話をしましたが、
シュヴァンクマイエル作品は、
チェコの作品の中でも
異色です。
弊社は、長・短編合わせて
230本以上のチェコアニメの
日本国内の上映・放送のライセンスを
持っております。
(上映のご相談は、infocz@armz.orgで
眞部宛までお願いいたします。)
様々な作品がございますが、
美しい映像と心温まるお話のものが
多いです。
でも、シュヴァンクマイエル作品は
そういった人間の”優しさ”や”ぬくもり”を
見向きもしないです。
人の〝死”や、非常な現実を
必然としてとらえています。
最近、DVDを再販した
「ルナシー」を
少しご紹介いたします。
いつも悪夢を見る青年ベルロが
主人公です。
生きる希望もなく、
陰鬱(いんうつ)に毎日を過ごしています。
治療のために精神病院に入院することに。
しかし、彼の精神はボロボロで、
無気力そのものでした。
彼女を守るために
消えかかっていたベルトのハートが
燃え上がります。
……
この若者の心を
シュヴァンクマイエルは踏みにじります。
この作品を通して大事なのは、
精神病院の医師や看護師を
無条件に信じていいのか?
施される治療が”最善の善意”なのか?
人の言うことは真実なのか?
日常でもよく聞きます。
「○○さんが、言っていましたから。」
何を根拠にその言葉を信じるのか?
「人はゆとりがあるから、
人にやさしく出来るのさ。
ふつうは、人は、他人の幸福をねたみ、
不幸に歓声を上げるのさ。」
そんなシュヴァンクマイエルの言葉が聞こえてきそうです。
「ルナシー」は夢も希望もない話です。
でも、世の中の”真実”を
描いているのかもしれません。
でも、クルテクだって
いきなり森を奪われたら
どうしようもありません。
果たしてベルロはクルテクのように
生き延びることは出来るでしょうか?
…そんな甘い展開をシュヴァンクマイエルが
許すはずがありません。
シュヴァンクマイエルがお贈りする
最大の恐怖、「ルナシー」のDVD
チェコチェコショップで発売中です!
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もちろんクルテクのDVDも発売しています!
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