妄想薄桜鬼-A far old promise…-13 | 薄桜鬼-妄想録-[彩]

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日々の隊士たちとのあま~い妄想を
勝手に書いていってます♡

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久々に薄桜鬼トリップ更新だっ!!
サボってます、
もし楽しみにしてくれてる方がいらしたら
それはスミマセン…

完結出来るのはいつになることやら…



前回までのお話しは
薄桜鬼トリップ小説目次







☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°



薄桜鬼夢小説
~A far old promise…~






私が未来から来た証拠…


「えっと…」


証拠と言われても…



「どうした?答えられねぇのか。」




新選組…

京都…

幕末…




…あ、




「…池田屋事件!」


思い立ったままの言葉を口にした。



「あ?池田屋事件…?
いったい何が言いてぇんだ。」



土方さんからは

明らかにイラついている様子が伝わってくる。





「えっと…だからぁ、その…」




歴史はあまり得意な方じゃない。


こんなことになるなら

日本史の教科書カバンに入れとくんだった…



もし今誰かに

タイムスリップするなら何持っていく?

って質問されたなら

私は迷わず日本史の教科書って答える。




しどろもどろしていると

斎藤さんが土方さんに何やら耳打ちをした。



「……ぁ?けどそれは
四国屋が本命だろ。」

「しかしそのことではないかと。」



部屋にいる他の人達も彼らのやり取りから

何か察したようだ。



「じゃあ聞くが、池田屋事件…てのは、
どんなことが起きる。」



土方さんは真っ直ぐに私を見た。



落ち着け、、

知ってることを言えばいい。



「確か…、池田屋ってところを
新選組が襲撃する…
みたいな…?」


「みたいな?」


私の曖昧な語尾に土方さんの眉間に

皺が寄る。



「ゃ、襲撃します!!」



彼のあまりの剣幕に思わず言い切ってしまった。



「へぇー、
なんで僕たちが池田屋を襲撃するの?」



背後から沖田さんが割って尋ねた。



「それが答えられないと
意味がないよね♪」



「えっと…確か、
倒幕派の人達が、、
その池田屋で会合をするんですよ…」



私のその答えが多少なりとも芯をついていたのか

彼らは少し表情を変えた。



「お前が言う“倒幕派”ってぇのは
誰のことだ。」



「…長州藩と、
あと…土佐藩です。」



私がそう答えると部屋中に

驚きの声が漏れた。


「長州と土佐が!?
それは誠なのか?美桜くん!!」


黙ってやり取りを聞いていた近藤さんが

身を乗り出す。


「本当です、多分…」


だって、そう習ったし…



「あの長州と土佐が…」

「奴らが手ぇ組むなんて
信じられねぇな…」



あちこちから漏れる声に

自信が持てなくなってきた。



「…なるほどな。」


土方さんは呆れたような声を出す。





「…池田屋事件は、
未来では知らない人がいないくらいに
有名です…」


駄目押しにそう付け加えてみたけど

土方さんはちらっとこちらを見て

溜息をついた。



「…わかった。
なら隊士の何人かを池田屋に置く。
近藤さん、それから総司、平助、永倉は
そっちへ行ってくれ。」


近藤さんは少し戸惑っていたみたいだけど

トシが言うならと承諾した。


他の人達も黙って頷いた。



「あと、神崎って言ったか?
お前も一緒に行け。」

「…ぇ、え!?なんで私が!?」



池田屋事件が起きた場所に

リアルタイムで!?


そんな危険そうなところに…

有り得ない…



「当たりめぇだ!
てめぇが言い出したことだろうが!」


「…わかりました」



土方さんの迫力に押されて

私はしぶしぶそう返事をした。


背後でクスクスと沖田さんが笑っているのが

わかった…




「キミさぁ、それがどういうことだか
わかってる?」



沖田さんのその問いかけに

私は彼のほうに振り返った。



「何がですか?」



「ほんとキミってなんにもわかってないんだね。
キミみたいになんの役にも立ちそうにない子を
わざわざ現場に連れて行くってことは
もしもキミの言う池田屋が本命じゃなかったら
その場で僕らに斬られちゃう、ってことだよ?
…ですよね?土方さんっ♪」


「…ぇ」



彼の声音からは何か楽しい計画を

話しているように聞こえたが

言っていることは私にとって

あまりにも酷な内容で、

思わず言葉を失った。


まさか…斬るとか、

そんなことがある訳ないよね…




しかし、次の土方さんの言葉で

私のその甘い考えも見事に打ち砕かれた。




「察しがいいな、総司。
本命が俺たちの読み通り四国屋だった場合は
総司、お前がこいつを斬れ。
いいな?」


斬れって…

そんな簡単に…?


冗談じゃない、

この人達は私の理解の範疇を

遥かに越えている。



「さすがは鬼副長♪
女、子供にも情け容赦ないですよね♪」


沖田さんは相変わらずケラケラと

楽しそうに笑っている。



「いや…だが、しかしだなぁ、」



言葉を失っている私に代わって

近藤さんが二人のやり取りに

割って入ってくれたけど

すぐに土方さんに一喝されてしまい

それ以上は誰も何も言わなかった。






…もうこうなったらヤケクソだ!



「わかりました。
もし私の言うことが違っていたら
斬って貰って構いません!!
だけど、池田屋で何かが起きた時は
もう私のことを疑うのはやめてください!!」


声が震えそうになるのを堪えて

私は真っ直ぐ土方さんに

そう言い放った。


「ちょ!?美桜…、」


平助くんが心配そうな声を出したけど

私はそれに“大丈夫"と笑顔で頷いた。



「そうだよ、平助。
痛みも感じないくらいあっという間に
僕がこの子をあの世に送ってあげるから♪」


「総司、てめぇ…」


「やめろ!お前ら!!」



二人が言い争いになるのを制すると

土方さんは私に向け“面白い”と

冷笑を浮かべた。


「俺たちが掴んだ情報では
お前の言う“池田屋事件”は2日後だ。
覚悟しとけよ。」


「・・・・。」



私の人生があと2日で

終わりを迎えるかもしないなんて

今まで考えもしなかった…




つづく



☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°



どーでもいいけど
7/17に親不知を抜きます。(´д`lll) ←