第1章 「はじまりの春」
-親友-
「恵-!!」
元気良く私の名前を呼びながら駆け寄る女子生徒。
私の小学生の頃からの親友、「吉岡佳奈(よしおか かな)」。
中学時代はずっと音楽部に所属していてピアノが得意。
いや、ピアノは既に佳奈の生活に組み込まれている。
譜面すら読めない私と違い、ピアノの卓越した腕を買われ音楽で有名な学校から熱心に入学を奨められたがそれを断り、私と同じ高校に進んだ。
本人曰く「固い感じの校風に馴染めそうにないから」だそうだ。
私も佳奈には才能を育てて欲しいと思うし、進路が決まっていなかった頃は幾度と無くその学校への進学を奨めたがその都度「はいはい」とかわされ続けたものだ。
その後は決まって2人で遊びに出かけた。
ゲーセンで遊び、食事して帰る。
そのひと時が進路の話自体をうやむやにし、そして私達にとっても大事な時間だった。
「ゴメン佳奈。あのね。」
私はこれまでに起こった事を佳奈に告げる。
「え?マジで?」
佳奈はビックリしながら私の話しに聴き入っていた。
「だから一緒に行こうって言ったじゃん!」
佳奈には昨日、両親が式に来れない事を電話で話していた。
すると佳奈は「父さんの車で一緒に行こう」と言ってくれていた。
でも親子の貴重な時間を邪魔したく無かったし、気を使わせるのも嫌だったので私は1人で行くと断った。
私の話しに時折怒りの表情を浮かべ、「そのオヤジ許せん!!」と憤慨しながら、「とりあえず入学式に出よう」と私の手を取り佳奈は両親の元に走り出した。
-親友-
「恵-!!」
元気良く私の名前を呼びながら駆け寄る女子生徒。
私の小学生の頃からの親友、「吉岡佳奈(よしおか かな)」。
中学時代はずっと音楽部に所属していてピアノが得意。
いや、ピアノは既に佳奈の生活に組み込まれている。
譜面すら読めない私と違い、ピアノの卓越した腕を買われ音楽で有名な学校から熱心に入学を奨められたがそれを断り、私と同じ高校に進んだ。
本人曰く「固い感じの校風に馴染めそうにないから」だそうだ。
私も佳奈には才能を育てて欲しいと思うし、進路が決まっていなかった頃は幾度と無くその学校への進学を奨めたがその都度「はいはい」とかわされ続けたものだ。
その後は決まって2人で遊びに出かけた。
ゲーセンで遊び、食事して帰る。
そのひと時が進路の話自体をうやむやにし、そして私達にとっても大事な時間だった。
「ゴメン佳奈。あのね。」
私はこれまでに起こった事を佳奈に告げる。
「え?マジで?」
佳奈はビックリしながら私の話しに聴き入っていた。
「だから一緒に行こうって言ったじゃん!」
佳奈には昨日、両親が式に来れない事を電話で話していた。
すると佳奈は「父さんの車で一緒に行こう」と言ってくれていた。
でも親子の貴重な時間を邪魔したく無かったし、気を使わせるのも嫌だったので私は1人で行くと断った。
私の話しに時折怒りの表情を浮かべ、「そのオヤジ許せん!!」と憤慨しながら、「とりあえず入学式に出よう」と私の手を取り佳奈は両親の元に走り出した。