にほんブログ村


 「今中彌三郎許、振舞行、今中勘右衛門始逢宅、及黄昏、歸大炊許ニ、」


 同日十三日の日記です。


 秀賢は市正を伴って大坂城で豊臣秀頼に会っています。やはり、式目假名抄上下ニ冊と錫製の酒鍋などを献上しています。帷子や銀子五枚などを戴き帰っています。


 長印軒の私宅に帰り、今中彌三郎の振舞いを受けるために出かけました。

そこで今中勘右衛門に初めて会い、遅くまで過ごして、大炊の所に泊まりに帰ったようです。


 この今中勘右衛門とは光安の事で、元々足利将軍家の奉公衆でしたが、この当時は浅野長政に仕えています。


 大炊とは、平野長治の息子・平野九朗右衛門長景の事で船橋家の一族です。弟の平野長泰は賤ヶ岳七本槍の一人でした。秀頼の近習です。