「作曲していない自分など想像できません」
環境問題の番組の音楽を制作している最中。
「ライン川の川面が泡に覆われていた事です。
父は言いました、見なさい人間は地球を破壊している。
何か手を打たないと」
6才の時父が亡くなる。
6・7才で初めてピアノのレッスンを受ける。
「音階を正しく弾けないと指の関節をひっぱたき、楽譜をもっとしっかり読めと怒るんです。
そのトラウマで今でも目の前に楽譜を置かれるとめまいを起こしたみたいに、焦点がぼやけてきます」
正式なレッスンは2週間しか受けなかった。
「私がピアノを弾いた理由は母が笑顔になったから、それだけです。
違うか、私も笑顔になった」
8つの学校を退学になる。笑
イギリスで良い学校に出会えた。
卒業後はストリップの前座のバンドを務める。
「1980年代、同じイギリスでもロンドンを離れるとまるで別世界の様でした。
貧しく取り残され忘れ去られ、自暴自棄になった人達の住む世界が広がっていた」
「実は私は、今日までずっとある架空の女性の為に音楽を作っています。
名前はドリス、工業都市ブラッドフォード在住。
グレーのコートを着ていて年齢不詳。
出来の悪い息子が二人いて、ろくでもない事ばかりやっている。
髪の染まり具合もパッとしない彼女は、毎日一生懸命働いている。
そして週末には2つの選択肢がある。
パブで一杯ひっかけるか、我々が音楽を手掛けた映画を見に行くか。
一生懸命働いている彼女は、私にとってヒーローです。
だから彼女が映画を観に来てくれるなら、その料金に見合う物にしたい。
ドリスはどう思うかが私の映画の判断基準です」
ここ凄い感動した。
「ライブ演奏よりも、このテクノロジーが秘める大きな可能性の方に関心を持つ様になったんです」
中途半端にバンドの人気が出ていたら、映画音楽と言う裏方に回らなかっただろうし、何が幸いするか分からないものですね。
スタンリー・マイヤーズと共にスタジオ、リリーヤードを設立。
音楽が未熟、なら仕方ないけど、トムクルーズだって最初は無名でしょ。
せめて聞こうよ。
レインマンでアカデミー賞にノミネートされる。
ドライビングMissデイジーでもノミネートされる。
ライオンキングのオープニング曲。
アカデミー賞のスピーチ。
「親友である妻に感謝を。
この音楽を作ったパパを格好良いと思ってくれる娘にも」
「監督やプロデューサーがやって来たのにまだ音楽が出来上がっていない。
そんな時の為に大きな太鼓の音を準備しておきました。
未完成の事実から気を逸らす為に」
「当時、あんなデモ音源を作って
完成形に近いものを事前に聞けるようにする作曲家は他にいませんでした。
彼の出現でデモ音源の活用が当たり前になり、映画音楽の作り方が様々な面で変わっていったんです」
昔は監督の所に譜面が送られてきて、弾ける人にちょっと弾いてもらって、また変更を書いて送って、とかなのかな?
「学校でやってはいけないと言われる事ばかりやりました。
例えばこの平行進行、全部短調で非対称。
音楽学校では、なるべく避けるべきだと教えられます。
映画における新しい言語の誕生です」
曲としてはダメだけど、映画音楽としては良い音があるんだろうね。
🍀
映画音楽と言えばこの方ですよねー。
もう少し上の世代だとエンニオ・モリコーネかな?