私は子供の頃から便秘がちな子でした。

大人になってダイエットを意識し始めて、やせるためのいろんな情報を仕入れている最中に、前にもお話したコーヒーエネマダイエットとか、朝牛乳ダイエットとかを知るようになって、便秘を解消して痩せた、という経験をしました。

便秘を解消するようになると、自力でもお通じが改善できるようになりました。
自分の体のリズムが分かるようになるとか、食物繊維やマグネシウムを取り入れたり運動や腸マッサージなど、薬や小手先に頼らない方法で、今でいう腸活をするようになったんです。

それでも、どうしてもうまくいかないときもあります。

余談ですが、つい3年ほど前、大腸検査を受けた際にわかったことなのですが、私は横行結腸が下がっている「腸下垂」だそうで、便秘をしやすい腸をしているそうです。
今では腸下垂のためのマッサージのしかたが動画になっているので、それを参考にしてマッサージしてみると改善されやすいそうです。

この腸下垂が分かる前は、下剤に頼ったりお通じをよくするハーブティーを飲んだりと、やはりそれなりの努力と苦労をしました。

私が身を以て体験したというか実感したのは
「便秘の時は過食嘔吐がエスカレートしやすかった」
ということです。

なんでかなあ、といつも不思議だったのですが、ある時
「もしやこれか?」
と思い当たることがあったのです。

「腸は第二の脳」
というのを聞いたことがありませんか?

私は、これだ!と思ったんですね。
実は第二の脳というより、第一の脳が腸なのでは?と。

便秘をしたとき、脳がバグったのかと思うほど食べて食べて食べまくりました。
しかも、頭では「もういらない、食べたくない」と思っているのです。
これ以上食べたらまた吐いて目がむくむ、顔が腫れる、体に良くない、そんなことを冷静に思っているのです。

なのに、どうしても食べたいんです。
食べたいというより、口にモノを運んでいないと気が済まない、そうしなくちゃいられなくなってしまうのです。

これは自動的に何かがそうさせている、としか思えないほどでした。

お菓子の袋に手を突っ込んで、口に運んで、ポリポリ嚙んで、飲み込んで、また手を袋に入れて、の繰り返し。
まるで工場のお菓子の機械みたいな動きです。

食べても上手く吐きだせるときは、食べたものの最後のひと塊まで出ることもありました。

胃の奥、腸の入り口まで全部吐き出せた感じです。


そして翌日のお通じは、面白いほど快適なのです。

でも出ないときは上からも下からも全く出せず、翌日は胸やけとポンポコリンのおなかが張って、とても苦しかったです。

そこで私は、これには何かが関係しているのではないか?と考えました。
そこで考えたのは、もしかしたら、腸には何かのセンサーがあるのかもしれないな、ということでした。

それで思い出したのが「グルテン」でした。
今ではグルテンは極力摂取しないようにというムーブメントがありますが、私の場合は体質的に小麦粉は合わなかったのです。なぜなら、「小麦粉アレルギー」だからです。

ここで、グルテンの怖さをお伝えしましょう。

まず、グルテンをイメージしていただく必要があります。
小麦粉を少量のお水で固めると、パンやピザ、おうどんの生地のようなものができますね。
それを水の中でこねていくと最後に残る塊がグルテンです。

そして今度はテニスのラケットを思い出してください。

実は腸を英語で言うと「ガット」と言います。テニスのラケットのガットはもともと、羊の腸で作られた細いひもを張って作られているので、ガットと言うそうです。

そのラケットのガットに、グルテンを押し付けて伸ばしているのをイメージしてください。
グルテンはガットにべっとりと張り付き、ガットとガットの間の隙間を塞いでしまいます。

これが、あなたの腸の壁、腸壁だと思ってください。

あなたがおいしいパンやピザ、おうどん、ケーキ、スナックなど、小麦粉製品でできたものを食べた後の腸は、まさにこんな様子です。

胃の中で小麦粉がパンやうどんの生地のようになり、お腹の中の水分でこねられていき、腸の中で最終的にグルテンになった小麦粉が、腸壁にへばりついている状態が、今この様子です。

そしてそこに、野菜やお肉やお魚などのビタミンやたんぱく質などの栄養素がやってきます。
腸はいつもと同じように、その栄養たちを腸内に摂り込もうとしているのですが、うまく摂り込めません。

なぜでしょう?

それは、腸壁=ガットにグルテンの粘着質が張り付いているからです。
ガットとガットの間を通って腸内に取り込まれる栄養が、グルテンが邪魔をして栄養が摂りこめていないのです。

こうすることによって、いつもは入ってくる栄養が入ってこないことで、腸はもっと栄養を取り込もうとして、食欲を増進させていくのだと思ったのです。

いわゆるダイエット食は、栄養素のないこんにゃくや寒天、カロリーオフの食品。
体が栄養を求めて食べるのに、食べても食べても入ってくるのは、小麦粉製品、油脂、糖分。
栄養だけでなく、カロリーも足りない状況で、体がSOSを出し求めた食品もやはり小麦粉製品。

ああ、待っても待っても来るのはグルテンばかり。
これじゃ体に栄養がいかないよ~!

と、体が食べることを欲したのではないかと、推測しているのです。

私が心配なのは、あまりに栄養がいかなくなると
「栄養がないのが当たり前、栄養不足な身体が標準だから」
と自分が勝手に勘違いし始めないかということです。

体が勝手にコストカットしてしまうと、体力だけでなく、思考能力もコミュニケーション能力もパフォーマンスも落ちてしまわないか、人間としての生きる喜びが失われてしまうのではないか、そう考えるととても恐ろしいことだなと思います。
頭の中の脳は気づかなくても、体の中の脳=腸が異変を察知して、サインを送ってくれているのかもしれません。

便秘になることで、腸壁が栄養を摂取できずにバグってしまう。便秘はやはりないほうがいいし、お通じを良くする努力って大事だな、と改めて思いました。

もしかしたら、私だけでなくこういう経験があった方もいらっしゃるかもしれませんね。
もしご経験があったら、体験をシェアしてくださるとうれしいです。

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