伝説のバンドが復活する | 下目黒ミチルのブログ

伝説のバンドが復活する

YAHOO!!より抜粋

伝説のバンドが「大地の芸術祭」で復活する。1996年に公開された、岩井俊二監督による映画『スワロウテイル』。その劇中に出てくる架空のバンド「YEN TOWN BAND」(イェン・タウン・バンド)が、公開から約20年の時を経て、現実世界に戻ってくる。タイトル曲の「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」は映画公開前から話題となり、80万枚以上を売り上げる大ヒットとなった。
 映画で音楽を担当し、バンドをプロデュースした小林武史さん。坂本龍一さんらとともに設立した環境系融資団体「ap bank」などで、環境や食などの社会問題にも積極的に関わってきた。2017年春、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県の牡鹿(おしか)半島や松島湾を舞台に開催される「Reborn-Art Festival(リボーンアートフェスティバル)」では、実行委員長を務めている。
 小林さん自身も、芸術祭閉幕前夜の9月12日、バンドのメンバーとして登場する。復活ライブは大きな反響を呼び、チケットは即日完売した。なぜ今、復活なのか。なぜアートフェスに力を入れるのか。本番1週間前、リハーサルまっただ中の小林さんに話を聞いた。

インタビューの続きはこちら

――「YEN TOWN BAND」(以後、YTB)の曲を改めて聴くと、越後妻有の里山の風景によくなじみそうですね。
 そうですね。日の入りの時間や風景に合うような構成にしたり、歌だけでなく、映画の中で使ったインストゥルメンタルも演奏しようと思っています。YTBが登場する映画、『スワロウテイル』が公開されたのは1996年ですが、昔を懐かしむために再結成したわけではないので、新しいことにチャレンジしたい。新曲も披露します。昨日もバンドでリハーサルをしていたんですが、かなりいい感じになってきてます。

――このタイミングでの再結成には何か意味があったのでしょうか?
 きっかけは大地の芸術祭でした。2014年の秋に総合ディレクターの北川フラムさんに声をかけていただいて、僕にできることは何だろうと考えた時、「YTBの再結成」というアイデアを思いつきました。また、自分が関わっている「Reborn-Art Festival」の開催に向けてのきっかけにしたいという気持ちもありました。音楽業界とは関係ないところで自分たちの音楽を相対化するというか、ある意味「作品」としてライブをやろうという気持ちです。

――YTBの再結成ライブが発表されると大きな反響がありましたね。
 僕らが想像していたよりもすごい反響だったので、これはいい形でやれそうだなという気持ちはありました。芸術祭という場はもちろん、ステージになる農舞台も面白いと思っています。映画の中の「YEN TOWN」は架空の街をつくったわけですが、越後妻有との共通点もあるような気がして。都市は合理性、特に経済の合理性にどんどん向かっていきますよね。その一方で置き忘れられてしまいそうな場所もあります。そういうところと本質的なところでつながっていく可能性が見えてくる気がします。

――越後妻有も、ある意味「置き忘れられた場所」だと。
 少なくともそうだったと思うんですよね。いまや地方活性化のモデルケースのようになって、「イケてる」場所だと言うような人もいるだろうけど、僕としては、その本質的なところと向き合いたいと思っています。

――作品に込めたメッセージとは。
 言葉で言うのは難しいのですが、「愛や自由を響かせる」というようなことにたどり着いたような気がしています。それは「ロックの魂」かもしれません。「無頼である」というか、「多様である」というか。映像を使ったりしてメッセージを伝えることも考えたのですが、僕らが等身大で伝えられるのは、やはりシンプルに演奏するということだと思います。そして、ステージとの色んな反応が生まれていくと思います。

――『スワロウテイル』の公開から約20年。社会ではいろんな変化がありました。ご自身の気持ちに変化はあったのでしょうか。
 リハーサルをやっていても、気持ちの変化というのはほとんどないんですよね。20年前に曲を作っている当時から、「これは、時間が経っても古くなるものではないな」という気持ちはあったかも。YTBの曲はロック的な「初期衝動」、言い換えれば「音楽の気持ちよさ」に素直に従って作ったもの。最先端のデジタル機材を使ってテクニックを駆使した曲を作ることも出来たんですが、そうはしなかった。響き合うことの美しさというか、音楽の普遍的なものを詰め込んだ曲です。
 マニアックな話になりますが、音楽業界の録音技術と社会のあり方って近いと思う。たとえば、YTBは、あえて一切コンピューターを使わずに曲を演奏している。でも、コンピューターを使えばデコボコがない完全にきれいな音楽にすることは簡単なんです。そうじゃなくて、むしろいびつなところが残っているような音楽が好き。それが僕らの音楽にとっては大事なこと。人の手で演奏されているからこそのミスが音として残っているような、そんなリアルさが社会にも必要だと思う。
(朝日新聞デジタル「&w」編集部)

インタビューの続きは朝日新聞デジタル「&w」で
http://www.asahi.com/and_w/life/SDI2015090715441.html


この20年、色々なことがありました。

そりゃ戦争もテロも。そんな中、変わらないものもありますよね。

その一つがこのバンドかも。

ロックって死にません。