睦笠神社と神さまじゃない人たち (このライトノベルがすごい! 文庫)/深沢 仁 (著), Nardack(イラスト)
¥690Amazon.co.jp


【高校一年生の冬基は、睦笠神社の神職である祖父と二人、神事をこなしつつ平穏な日々を送っていた。そんなある日、冬基は弱ったイタチを助けたのだが…。
「我は、天と混沌の者である! 我のことはライと呼ぶがいい!」――イタチは謎の美少女・ライへと変化、神社に居座ってしまう。
美少女の登場と共に、息を潜めていた物の怪たちが暗躍を開始、静謐な神社を舞台に奇妙な事件が起こり始める…。
日常に紛れ込んだ物の怪たちとの、ちょっと不思議な新シリーズ、開幕!】
(アマゾンから引用)

いーやーでーあーるー

■ 感想とかネタバレとか

「淡白主人公の自己犠牲」って控えめに言って階段から突き落としたくなる
ライ(雨の日にやってきた「天のもの」、雷獣)は一貫して役立たずだし、綾乃のこと悪く言うし(〝あの女〟呼ばわり)、あんまり好きじゃない。
冬基は淡々としてるくせに結局周りを助けたがる。
綾乃や宮司のじーさまやライの範囲でピンならセーフだったけど ま と め て だとイライラする。
自己犠牲型のなにが嫌いって、結局周りのことを考えていないところである、あれ本当に大っ嫌い。
遺された側のくせして、誰かを「残された側」にするとか、ちょっとそこに正座しろレベル。なんで誰もアレの自分勝手に怒んないし! じーさまは途中から魂抜かれて脱落だし、ライは駄々こねるし、綾乃ちゃんはけっこーいい方向に吹っ切れてくれてまだよかった。
動かねえし役に立たんなこいつら、と思っていたので。
いやでもまあ最後まで動かねえし役に立たんなこいつらだけど。役に立ったのはずっと地下に閉じ込められていた妖・枯石(かれいし)ですよ! 害する者、といいながら、綾乃からなにも奪わないし。なんなのアレ記憶奪ってくれてもよかったよ! きっと冬基はなにもしないだろうな!

クラスメートもいい感じに捨石で楽しかったです
綾乃は冬基への好意だだ漏れだったけど、そこまで必要なかったな。あれは家族愛カテゴリでも十分担える範疇の「好意」だった。
幼馴染楽だよなー 幼馴染ものは好きだけど、「説明がめんどくさいからとりあえず」感が滲み出てて嫌だなー。



冬基のクラスでパシリ扱いを受けている男子生徒のお姉さんが絵馬にお願い事を書く。
不運の続く該当生徒、雨の日に落ちて来た雷獣はあんこが大好きで、幼馴染の綾乃は冬基に勉強を教えてもらう。
呪いを勧めたものと、狛犬に挨拶をする日常。
宮司からおじいちゃん呼びで動揺するじーさまが可愛い、勉強教えるところで「消しゴム投げるの禁止」も好きだった。地味に綾乃と冬基の関係はいびつなのかな? とにおわせるのがあって尚よかった、基本的には綾乃が元気で笑っていた。
もっと幼馴染同士で仲良くてもいいんだよ…!!


イラストレーターはNardackさん!