THE DAY Waltz (1) (新書館ウィングス文庫―WINGS NOVEL (118))/前田 栄
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【パウロがある日、書庫で埃まみれの古書を開いたとたん。
「おめでとうございます、あなたはこの本のマスターに選ばれました!」
突如として現れた『それ』は叫んだ。
彼――フィラレテスは『悪魔の書』に囚われて、<幽霊のようなもの>となった、四百年前のプラハに生まれた錬金術師だ。
フィラレテスはパウロに言う。選ばれたマスターは本に書かれた錬金術を使うことができる、と。
だが、満月の晩ごとに十七世紀プラハの「THE DAY(その日)」へと連行され、時の流れから完全に切り離された街で失われたページを取り戻すミッションに強制参加させられるオマケ付き。
しかも、それがタイムリミット有り、命がけのミッションだったから?
…………どうなるパウロ!?】
偽りの後継者に仕立て上げられ、軟禁&暗殺未遂が日常の東洋系の顔立ちをしたパウロ。
錬金術師フィラレテスが死ぬ原因となった先祖の尻拭いをさせられるハメになるお話でした。
切り取られて隔離され、時の流れに属せず繰り返される「THE DAY」(その日)に、満月の晩引き込まれては欠損した本の一部を取り返すのがミッション。
そこでの死はそのまま肉体の死を意味する。
同じ著者の他の作品の方が好きー。
単品で見たなら、あんまり好きじゃないかも。
錬金術師とオタクの扱い方がどうもねえ。
アキハバラ=オタク。フィラレテスはアニオタなのかな。
そこまでマニアックでも美少女系でも特撮系でも深夜系でもない気がしたんですが、まあ私もそんなにアニメは見ないし解らないのであまり突っ込まないでおきます。
キリスト教をもうちょい突っ込んでほしかったな~、というのと、錬金術に対しても一般知識程度だったので、こちらはこれからかな?
ホムンクルスは妖怪的にとるのと錬金術的に取るので大違いなのね。ゴーレムってユダヤ系?
そしてこの作品を素直に読めなかった第一の理由が、自業自得で死んだ男が人の命でもう一度本を手に入れようとしてる(のか?)所かな。
何百年と生きているらしいですが。500人以上? 400人以上?
満月の晩の度に舞台となった場所に引き寄せられることになるのはまあ仕方ないにしても、なんでミッションをみんな真面目にやってるんだろう。あれ、ノルマこなさなきゃ死ぬとかあったか。
帯や後書きで俺様とか腹黒とかいってると8割くらいってそうじゃないんだよね~と思ってたら本当にそうでした。
語尾だけカタカナなのも乱用しなければそこそこよかったのにな。
切羽詰らなきゃ人を殺せない男の子が黒って。いや殺せりゃ黒ってわけでもないけどさ。
パウロ白いよ、黒じゃないよ。BLじゃないけど男2人タッグ。
ちなみに。
「繰り返される日々」でディーグレイマンの陰気なお姉さんを。
「当選」だと(特におめでとうございます~の台詞が)森絵都さんのカラフルを思い出しました。(感想)
結晶物語 (1) (新書館ウィングス文庫―Wings novel)/前田 栄
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死が二人を分かつまで〈1〉 (ウィングス文庫)/前田 栄
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