あまね 翠
BURAIなやつら~貴公子の謀略 (小学館ルルル文庫 あ 1-2)
【個性的で謎めいた騎士達をお供に王女の旅は続く!
従兄弟のユグノスの反乱により、突然、国と城を奪われた王女ルティアナは、叔母が嫁いだ国へ向かい旅をしていた。
王位と人質となった父母を奪還する協力を仰ぐために。道中出会った傭兵のグレイ、名門貴族のカナル、傭兵集団の長の息子サイラスなど、個性的で謎めいた面々をお供に事件は起きる!
カナルのお家騒動から、王として君臨しているユグノスの手にルティアナが落ちてしまい…!?】
ええまあ王道過ぎて展開読めるからそういう意味では安心して読めるんですが(褒めてません)だからってみんな頭弱すぎだろう。
サイラスだけがまだマシかな。
副題が顔負け。
貴公子の策略ってカナルの弟さんのこと?
策略ってほど大したことじゃないですよね、アレ。
二番煎じッスよね正直。
はぐれた護衛兵士・フィルを新たに一向に加えるも、
どこの馬の骨とも知らない奴らに敵意むき出し、喧嘩勃発、雰囲気最悪。
それをきっかけにグレイ(表紙銀髪)がルティアナへの想いに気付くのはまぁよかったんですが(どうにも棘があるなこれ)
カナルと弟の確執に踏み込むのなら、どうだろうこれは許していいのかどうか。
どこにでもいそうなお人好しでおせっかいのルティアナは許容範囲ですが、
これまでずっと刺客を送られてきた弟の好意、鵜呑みにするのは愚行だろう。
せめて好意の裏の殺意を認めなくなかったとしても、
そこから生き残る策のひとつやふたつはあってほしいです。
だけど、だからこそ弟の潔白を信じたい兄はきれいでした。
どこまでも弟愛。それを裏返して自分の為とするのも、ここまでくると周りが訊ねて来たとき用の方便かなと。
というかこの人
ユグノスと戦友国も出てきますが、この扱いもちょっとな。
ルティアナに執着する部分は解らないまでもないが、憎悪で繋がる絆でもいいんだろうかねお兄さん。
ルティアナの自害の決意と手にした武器。
全体的に見え透いてるからなぁ。
王道が詰まらないって訳じゃないけど、詰め込みすぎてページ配分間違ってるかなんか。
占い師さんも随行するかと思ったらフィルだけでした。
サイラスも「視える」らしいです。続刊ねぇ……。
あ、遠藤海成さん、破天荒遊戯アニメ化おめでとうございますー。