野村 美月, 竹岡 美穂
“文学少女”と繋がれた愚者


表紙が今までの青と違って秋っぽいですねー。
こちらの方が可愛らしいです。


1・2巻での、合間合間にはさまれる独白のような太字の部分が今回も健在。
途中ダレて、これ繰り返しが多くて要らないと思いました。
今までがちゃんと生かされてましたけど、3回目はやっぱり飽きますね。

それでも最後の最後で大どんでん返し。
ツーアウト満塁代打逆転ホームラン的な。

しかもどのチームも勝っていないような(訳が解らない)

この衝撃を前どっかでしかも最近味わったと思ったら、
フェンネル大陸偽王伝のアシュレイだよ。
ようこそシスタス近衛隊へ、って、なんだよそれ!と突っ込んだときの感じです。
はあ!?って本気で思いました。


なにあれだけ屋上から落ちた落ちた言っておきながら、
美羽生きてるの!?
今回登場コノハくんのお友達の芥川君の手紙が彼女宛でした。
なんですかそれ。
あたし、美羽の「コノハには解らないだろうね」って台詞を見るたびにイラつくんですよ。


自分でさえ不可解な心情の内を、
他人に理解してもらおうなんておこがましいんだよ。
あんたがコノハのことをコノハ以上に知ってから言えそんなこと。
高校生特有の孤独感なんて捨ててしまえ。
後生大事に取って置くな。


いつか誰かが自分のことを理解してくれるなんて甘い夢卒業しろ。



あーまー美羽のことは宇宙の片隅の塵にでもしておいて。


物語の話と掛けるのもちょっと飽きて来ました。
小西さんアタリ、とてつもなく好きでしたが、そこくらいかなあ。
女は幾つでも女、なんて、まあ、知ってるさね。


黒くなるのも白くなるのも美しくなるのも醜くなるのも恋の力さね。
だから恋愛中の人間なんてこの世の集大成のような目で見ないと


山が笑う、の意味が面白かったです。
でも結局芥川君小西さんと付き合わなかったし。


琴吹さんのあからさまなツンデレに嫌気が差してきました。
(うっわぶっちゃけた)


気付かないコノハもコノハだけど、そんなのは修一君とレイフォンだけで十分です。
トオコさんとくっ付くのだけはやめてください。
ダカラといってチアとくっつくのもいやです。そしてアレは黒いとは言いません。
少なくとも朱夏さんの好む「黒」とは別物です。
というかむしろどもらないでくださいウザいから
一々動揺しないで。

ツンデレに位置してるならツンデレらしく、硬派を気取ってください。

コノハくんが人間と係わり合いになりたくないのはよく解りましたが、
それじゃあ1巻のはじめ、先ず部活に参加しないでください。
トオコさんのおやつを書かないでください。
会話をしないでください。
人と関わりあいたくないくせにいざこざもおこしたくないなんて夢を見ないでください。



繋がれた愚者(フール)は、過去に縛られてるのでしょうか。
それとも短い髪の女のコ? 長い髪の女のコ?
んー……誠実であろうとして間違ってしまう男の子のお話。
それでも人間はみんな愚か者で、「繋がっている」のでしょう。
トオコさんの最後の観客からの出現、独演会のやつは、
そんな真新しいことは言ってませんでした。
ちょっと興醒め。そのあとの方がよかったです。






コノハ君のお友達作り、ラストは闇と光の双翼、です。
じゃあトオコさんはフェン? いやいや、フェンのが素敵です。
そういえばトオコさんみたいなタイプのキャラ初めてだわあ。
コノハくんはありがちだけど、チアちゃんはあんまないね。
芥川くんも探せばあるね。


ASUKAのバッテリーがビーエル染みてて非常にいやでした。
巧は小説のほうがカッコいいです。
それではおやすみなさいませ、良い夢を。
頑張って年賀状を仕上げます。


また明日。



同シリーズの感想です。別窓開きますのでご注意を。
刊行順、古いものほど上となっています。

文学少女と死にたがりの道化
文学少女と飢え乾く幽霊
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