某漫画の名言を引用しつつ。中小の食品メーカーでマーケティングの仕事をしています 9rokawa です。今は、マーケティング部門のパート社員を含めた25名ほどの組織で、私はその上長を務めているんですが、今回はそこで得たマネジメント経験を書きます。
今の会社は、月1で上長と部下の1to1の面談を推奨していて。マストではなく、実際に行っているか、いないかを会社側は特にチェックするでもなく、推奨するだけで最終的には現場に任せているという、中小企業ではこれぐらいの運用もまああるのかな、という感じ。
私は一般職として中途入社して、かれこれ8年勤めていますが、これまでそれらしい面談を上司にしてもらったことが無く。いや、定期的には無いと言うか、もちろん何かしら問題があれば上司とサシで話をすることはありましたが。現場に任せているとそうなるのも必然だと思うので、それはまあイイんですけど。
でも。自分が係長や課長クラスになり部下ができると、反面教師じゃないですが、やっぱり個々の目標設定とか、(部下が望むなら)パーソナルなことも含め、相談に乗れるような場があった方が良いと考えて、結果、それを実践することが部下のパフォーマンスの向上にも少しは寄与しているような実感もあって。自分自身の毎月のルーティンワークとして、継続するようにしたんです。片手間にやるのではなくて、自分自身の業務の中心の一つと捉えて行うと言うか。
パート社員を除いても、20人ほどの社員が居るので、彼等と月1でも長くて1時間の面談を継続するのは、当然時間も取られるし、中には業務上の接点が薄い人もいて、まあまあ大変ではあります。時間を捻出することはもちろん、話を聞く以上、彼等の業務をある程度は理解しなければならないし、結果的に愚痴に付き合うことも多いし。ただ、私はこのテの業務管理、いわゆるマネジメントに近道は無いと考えていて、ここに汗をかくのが上長としての職責(それだけじゃないですけど)だと感じてもいたので、とにかく自分なりに細かいチューニングを重ねながら続けていました。
なんせ、これまで自分もしてもらってないから、どんな形でやるのがいいか、が最初はうまくイメージが出来ず。皆にそんな習慣も無かったから、部下の中には明らかに非協力的な人も居たし、当時の私の上司も応援してくれることもなく、根付かせるまで少々苦労しました。そのテのことに関係ありそうな本はとりあえず沢山読んで、セミナーにも行ってみたり。学んだことを毎月実践するのような、手探りな期間がありました。
ただ、自分としては、そういったことの巧さ、例えば面談では相手に話させる(自分は聞き役に回る)・傾聴力だとか、ティーチングとコーチングの使い分けだとか、オープン質問とクローズ質問の使い分け・質問力だとか、そういうテクニカルな部分のウマい・ヘタよりも、拙くても一生懸命やることの方が重要と考え、そこから始めると決めていたので、継続して面談すること自体に迷いはありませんでした。以降、一生懸命にやっているというアピールやポーズではなくて、本当に本気で部下と向き合うことを今も心がけています。
すると。まず、共通認識や言語が増えたことでコミュニケーションが円滑になり、これまでなら炎上していたような問題が、ボヤの時点で消し止められることが増えました。これは、非常に分かりやすく改善しました。
一人一人としっかり向き合う以上、時には厳しい判断をしなくちゃならないこともあるし、当然ブツかることもあります。最終的に戦力外通告をして、社員を別部署に異動させたこともありました。どんな社員であっても、同じ釜の飯を食った仲間ですから、そんな時には私も悩みましたが、それが回り回ってしっかりやっている他の社員を正しく評価することにもなると考えて、真摯に向き合いました。しかし、それゆえに私の本気度が皆にも伝わった気がします。
ということを続けて4年ほど。いつの間にか、社内だけでなくグループ会社にまで、「アイツは部下の面倒見がイイ」という話が回り、それ相応の評価をいただくようになりました。おかげで、グループ会社を含め、他の部署で戦力外通告された社員もチラホラ送り込まれ、それはそれで大変ではありますが、そんな人達ともまずは先入観を捨てて向き合うことを心がけています。
他で戦力外通告された社員も、しっかり話してみると、何もかもが人よりも劣っているわけではもちろんなく、彼等の得意な部分と、会社からのニーズがミスマッチしていただけ、というケースがしばしばあります。承認欲求が強いのに、認めてもらえなくてモチベーションが下がってしまった人もいました。一人一人と向き合ううち、それぞれに効果的なアプローチが違うことに気が付きました。
真剣に彼等と向き合い、見聞きすることで、処方箋を見つけ出すイメージ。彼等のやりたいこと・キャリアプラン(want)、出来ること(can)と、会社からのニーズをうまくマッチングさせることがマネージャーの役割、というのが私の理想です。今では、他の部署のマネージャーから面談の仕方やタスク管理の方法などの相談に乗ることも増えました。
以上。これは別に自慢話では全くなくて。地道に、真摯に一人一人と向き合うなら、誰でも同じような結果が得られると思うんです。まず、信頼関係を構築することは、上司と部下の関係であろうがなかろうが、人同士がしっかり向き合う為に必要なプロセスだと思います。何も会社の中だから、ビジネスの現場だから、特別なことが要るわけじゃなく、社会で必要なことが社内でも当然必要なだけ。コミュニケーションなり、マネジメントについてのビジネス本は星の数ほどありますが、そこに書かれているようなテクニカルなことも、高い次元ではもちろん必要になるんでしょうけど、私個人の実感としては大抵の問題はそんなテクニック云々以前の部分で躓いていることが多い気がします。
私が今回ご紹介した件も、正にそんな感じ。けして、根性論にすり替えたいわけじゃなく、やるべきことを選り好みせずにしっかり積み上げていけば人間関係もそれなりに構築できると思う、というお話です。マネージャーも人だから、部下にも気が合う人、合わない人がいて当然ですが、だからって合わない人だけやるべきことが後回しでいい理由にはならないから、そういうエゴを自制する必要は最低限あるかもしれませんね。ご参考まで。
