前回の続き。

私がNちゃんと絶交したことが、クラスだけじゃなくなぜか全校にまで広がった。

当時は知らなかったが、あとでいろんな噂があったと聞いた。

私はそれまで常時かけていたメガネを授業中以外はずすようにした。

当然視力が悪くて周りの人の顔すらぼやけて見えない。

でも…
もう人の目を気にしているのがバカらしくなった。

Nちゃんの「お前は利用しやすい」という一言で産まれて初めてキレた。

物心ついた時から両親の顔色伺って、小学校では先生・クラスメート・先輩にイジメられてビクビクして、中学入って仲良くなった子に理不尽に暴言吐かれるわ「利用しやすい」なんて言われるわ……

もうウンザリだ。

私は何もしてない。

世の中クソみたいなヤツらしかいないのに気を遣うのなんてバカバカしい。

私は自ら望んで一人になった。

心の扉を閉じた。


家では会話は全くしない。

学校では常に愛想笑いで上辺だけ繕って、休み時間はずっと一人でいた。

くだらないことに巻き込まれないように上手くかわす術を覚えた。

周りは雑音だらけで吐き気がした。

一匹狼のまま、中学一年は過ぎていった。
《携帯の調子が悪くて更新遅れました。》


前回の続き…。

休みの日に家に電話がかかってきた。Aちゃんからだった。

Aちゃんは急に小学校の頃のRちゃんとTちゃんのことを話し出した。

私は黙って聞いていた。
やっぱりAちゃんの話とRちゃんの話は全くの正反対。

一通り聞いても矛盾ばかりで、私は思い切ってRちゃんの話をした。

Aちゃんは激怒して「○○ちゃん(私)はどっちを信じるの!?」と言うので、私は迷ったけど「…Aちゃんを信じるよ。」と答えた。

電話を切ったあと、一人部屋で悩んだ。

自分が何か面倒なことに巻き込まれていきそうな気がした。

また小学校の頃のように苦しい時間が待っているのではないか…そんな胸騒ぎがした。

そしてその予感は1ヶ月もしないうちに的中した……。

知らず知らずのうちにクラスの女子グループがメンバーチェンジしていた。

そしてAちゃんも違う子と仲良くするようになっていた。

その中で私に話しかけてきたのはNちゃんだった。

Nちゃんはとても大人しくて若干挙動不審な女の子。加えてものすごく気まぐれだ。

でも話してみるとどうやら人見知りがヒドくて友達が出来ない・男子ともなかなか話せなかったらしい。

Nちゃんは私に男子と話す機会を作ってほしい、と頼んできた。

それくらいなら協力しようと思って、クラスの男子と会話する時はNちゃんにも自然に話しをふってあげた。

しばらくすると、Nちゃんは慣れてきたのか…本性が出てきた。

Nちゃんはタチの悪い男好きだとわかった。

男子に好かれる為なら私をいくらでも利用した。
男子の前では可愛らしく振る舞って、いなくなると酷い暴言を言う。


「何でお前が先に楽しく話してんだよ。黙ってろよな。」
「可愛くないお前なんか私が男子と仲良くする為の引き立て役なんだからな。」
「利用しやすいと思ったからお前を選んだんだよ。」
と、言われた。

……さすがに私もプツンとキレた。

目の前の机を思い切り蹴り飛ばして…
「…調子にのんなよ。…てめぇなんかウンザリだ。二度と話しかけんな。」
驚くほど静かにそう言って教室を出た…。


つづく…。
前回のつづき…
私は隣の小学校出身の女の子、Aちゃんと友達になり中学校生活が始まった。

私はなぜAちゃんが私と仲良くなってくれたか聞いた。

どうやらAちゃんは同じ小学校の友達Rちゃんと卒業間際にケンカしたようだ。

そしてそれまであまり好きでもなかったのもあって、中学校では仲良くしたくなかったらしい。

事情を聞いて可哀想だと思った。ずっとRちゃんのワガママに付き合わされていたようだ。

Aちゃんが
「○○ちゃん(私)は本当の友達になってくれる?」と言うので、
「うん。いいよ」と答えた。
当時の私は、この言葉の裏に隠された意味を知らない…。


Aちゃんは新しいものが大好きで、オシャレで人なつっこくて、可愛いので男子にも人気だった。

初めて特定の女の子と仲良く一緒に行動した私は、正直嬉しかった。

学校で四年振りに笑った。楽しいと思った。
明るいAちゃんの周りには人が集まってくる。だから私も他の小学校出身のいろんな子と話すことができた。

慌ただしく1ヶ月が経った頃、Aちゃんが風邪で休んだ。

その日、Aちゃんと同じ小学校だったRちゃんが話しかけてきた。

「Aちゃんと仲良くしてて大丈夫?Aちゃん小学校の時かなりワガママで、正直みんなに嫌われてたんだよ。お金恐喝してきたり可愛いペンとかムリヤリ交換しようとか言って盗るし、反抗するとキレるし…あんまり関わらない方がいいよ?」って…。

私はこの時点でAちゃんとRちゃんの全く正反対の意見を聞いてしまい、戸惑った。

どちらかが嘘をついている…でも一体どっちが?訳が分からなくなった。

そういえばAちゃんとRちゃんと同じ小学校出身の子がもう一人いた。
Tちゃんだ。

私はTちゃんにあとで電話で真相を聞こうと思った。


しかし…


つづく。