プーチンの外遊で、考えたのはベトナムの意向が何処にあるのか?だ。

北朝鮮に行ったのは砲弾の返礼に過ぎない。

言葉で遊んで金正恩を喜ばせただけの話だ。

それに対して、ベトナム訪問は何を意図したものか?

プーチン側の意向としては数少ない反露でない国を訪問するのは

必要な行動としても、それがベトナムで、今なのか?は疑問だ。

 

受け入れるベトナム側の論理は対中関係を意識しているのだろうが、

ロシアがどれだけの役に立つのか?その辺りの計算は見えない。

殆ど有効性が無いにも拘らず、間違ったメッセージをアメリカに送ったのでは??

ところが、今日のワールドニュースで、ベトナムは中国を訪問し、

近平と会談を行なっていた。

プーチン受け入れを中国がどう思っているか?と探りに行った?

中国との関係を適正に維持する意向を示したかった?

 

このベトナムの動きをアメリカは兎も角、日本はどう見ただろうか?

新興国は中国からもアメリカからも利益を取る事は押し並べて一致している。

どちらかに偏るなど愚か者の思考だと思っているのだ。

それがいつまでも続けられると考えているのか?

集団で乗り切るつもりなのか?不明だ。

対立がこれまで以上に深刻化しないと思っているかも知れない。

 

中国としては北朝鮮という荷物をロシアに渡して、

適当に稼ぐだけの相手としたい筈だ。

それ程に北朝鮮という存在を重く見るなどナンセンスだと考えて当然だろう。

道具として、材料として使えたと考える事も出来るが、

それは逆に負担ともなる要素だ。

ベトナムがロシアを受け入れた事は中国を意識した事だと当然理解している。

中央アジアで中国がロシアとの関係の深い国々に関与を深めているのに対して、

せいぜいベトナムとの関係ぐらいしか動けないと思っている筈だ。

 

ロシアとして対中依存が高まった状態でベトナムというメッセージを出すのは

中国がどう受け止めるか?考えないはずは無い。

中国として今回のプーチンの外遊はほぼ無視出来る範囲だと見ると思っているのだ。

目障り、感情的になる、意図を感じるなどのレベルには至らないという事だ。

 

その様な話だと見るが、この一連の外交、国際関係を日本がどう見ているのか?

政府側からは語られる対象ともなるまいが、マスコミでは報じられている。

ベトナムが対中関係を米日などとの連携で考えているのか?

ロシアという存在を必要としているのか?

この辺りを今後のベトナムへの外交の基礎として、

明確に西側に参加するベトナムの位置を固める事が有益・有効だろう。