カスタマーハラスメントなる言葉が近頃の流行らしい。

お客の横暴で店や自治体職員などが被害を受けるのは以前からあったと思うが、

確かにその数が増えていると思われる。

学校のモンスターペアレンツなども社会常識としておかしい。

この様な上位思考など本来の人間関係を壊している。

ある意味、社会的常識、基本的人間関係の崩壊である。

 

このお客様は神様の意識は客側にあるのは顕著としても

店側、祭り上げている被害者側にもある様に思う。

小生などの若い頃はお客様は神様などという風潮は無かった。

一部の歌で社長のお陰とか、お客様は神様だとの言葉はあったが、

それがやたらに社会の隅々、謙った対応を普通にする店が

常識であるかの様になったのはこの10年程だろうか?

 

この様な一方的なお客が上位に立つ関係など日本だけだろう。

店は商品やサービスを提供するとしても、ユーザーはカネを払う立場だ。

気に入らない客を選ぶ必要など無い。

さっさと帰ってもらうのが良い。

ただ、昔の社会との違いはその店の対応を録画したり、SNSに上げたりする事だ。

だから、店側は明確に正しい対応をしなければならない。

当然、様々なカスタマーハラスメントに対応する訓練がされなければなるまい。

店は普通に防犯カメラなどがあるだろうから、

これを対抗してSNSに上げる方法もある。

 

しかし、この様な社会的関係を見直すべきなのだ。

お客とサービス提供者は対等であり、別段お客が上位である事など無いのだ。

取引とはそういうものであり、提供しなければカネを払う必要も無ければ

逆に過剰に偉そうに振る舞う権利も無い。

互いに感謝する姿勢は大事だとしても、それでお客が上位になる事など無い。

 

日本のお客上位思想は異常であると知るべきで、改善すべきだろう。

気に入らないお客に対応しない権利がサービス提供者にあるという事だ。

特に民間業者は他に行ってくれで良いのだ。

官庁はそうは行かぬが、それでも社会常識として普通の人間関係で対応して良いのだ。

過剰にサービスしなければいけないとか、

お客様だとか神様だとかと考えるのは正しくない。

社会常識として、過剰な要求は断固過剰だと指摘出来る様になる事だ。

 

某自動車会社が下請けに値引きを強要していた話なども

要求されると応じなければ経営が成り立たないから続くのだ。

付き合う企業が自社の経営を左右する程の支配率となるなどあってはならない。

中国がロシアの石油やガスばかりになればそれは支配される事になると思って、

ロシアからの輸入量を一定以上の比率にする事は無いだろう。

経営とは外交であり、企業も国も同じなのだ。