プウチンの訪中に関する番組を結構見たが、いずれも訪問目的が不明確、

と言うよりも、推測が出来ていない印象だった。

可能性のある話も弱く、これまでの中露関係から推測しているに過ぎない。

この様なレベルでは困るのだ。

もっと明確な提示が出来ないのであれば、分からないと言うべきだろう。

 

小生の読みではまず、銀行問題がある筈だ。

アメリカの圧力で中国の銀行がロシアとの関係を停止したはずで、

それをどうするか?

短期で急速に貿易量が落ちているはずだ。

大手ではなく、中小の銀行で取引するとかだが、

今回の場合、ドルを介在させるとかの話ではないから、

取引そのものを隠すとか、銀行を介在させない方法などを講じなければならない。

ビットコインなどの仮想通貨も考えれる?

 

何れにしても、ロシアの戦争遂行には中国からの物資が必要なのだ。

これを維持する、拡大・継続する為には問題をクリアしなければならない。

そして、更に必要なものは何か?

中国側が推させている物とか、ロシアが欲しいものの要求など具体的になるのは

今後なのだろう。

 

そして、決済もそうだが、均衡が取れるか?と言う課題もあるはずだ。

ロシアとして売れるものは原油とガスばかり?だとすれば

中国からの輸入の方が圧倒的になるのではないか?

まず、車が大きい。欧州車・日本車が入って来ない替わりに中国車が売れている。

これがロシアにとってかなりの比重となるはずだ。

それ以外の物資だけならそれ程でもないが、

あらゆる生活関連のものまで支配されかねない。

ロシアの経済力と戦時体制と言う経済の限定は中国依存を高める。

この辺りをプウチンがどう考えているか?だ。

 

一方、中国側からすれば、近藤大介氏の言った様に

ロシアを完全に経済的に支配してしまうチャンスだ。

一部の軍事技術で勝っていても、中国としてさして欲しいとは思うまい。

それよりも、自国の経済的危機をロシアとの貿易で何とか、少しでもカバーする事だ。

だから、銀行問題は中国側としても解決する必要を感じているはずだ。

 

東アジアの国際的関係にロシアが介入する余力は無い様な話が何処かであったが、

中国が台湾を封鎖した時には実質の戦争となるまでは

ロシアが北朝鮮と共に韓国・日本を牽制することは十分に可能だ。

ウクライナで欧州を引き付ける事もありだが、東アジアは航空機や船舶を

動かすだけで脅しになるだろう。

 

さて、近藤氏は中国からして、ロシアが裏切ってアメリカ側に

ついてしまう事を恐れていると指摘した。

この逆転の発想は小生も考えたが、これを明確に否定したのが小谷教授だ。

小生も今のロシア・プウチンに対してアメリカが味方に引き入れる活動をするとは

思えないし、プウチンの志向からしても難しい。

ロシアは最終的な対立の相手である中国に対して、有効な駒である事は確かだが、

この話は少々無理筋と思われる。

 

その様な関係を考えると、ロシアという国は中国という存在の前から横へ、

そして後ろに下がってしまうという事だ。

完全に影に隠れて見えなくなるわけでは無いが、

根本の経済を作り上げる事が出来ない。

それはソ連崩壊後全くダメと言って良いだろう。

中国経済に飲み込まれ、少子化と脱出者で国力の衰退は必然だと

プウチンは自覚しているか?

自らが招いた国力の衰亡に責任を問われるのは時間の問題となる。

ダークな、悪の帝国になるしか無い道を進んでいる事は

周辺国にとって良い事では無いと言ってやれ!