台湾総統選挙の結果が出た。

民進党の候補が勝った事で大陸・近平がどう反応するか?だが、

小生は以前に国民党候補が勝つ事が望ましいと書いた。

それからかなりの時間を経過したのだが、その間の情報として

何処かの番組で法大の福田教授だったか?

学習院大の江藤教授だったか?忘れたが、

既に中国共産党は「どの党が台湾総統になろうともあまり変わりがなくなっている」と

指摘したのだ。

 

確かにそうだろうと思うのは、何れにしても統一をする以上、

台湾側が国民党だろうが、民進党だろうが関係ないという事だ。

せいぜい民進党の方が武力行使の名分が言いやすい程度の違いだ。

そうであればどちらでも良いor民進党の独立派の方が好都合とも言えるのだ。

 

今回の台湾民衆の選択をどう見るか?については

柯文哲候補がかなりの得票を得た事に注目するべきだろう。

台湾でも格差が開き、若者が弱者になっている。

この受け皿をどう作るのか?一部の企業だけが利益や高給を得ている状況は

極めて非民主主義的であり、民主主義という根底を崩しかねないのだ。

世界で進行するこの問題はアメリカではトランプリンという存在を生み出した。

現在の西側陣営という連携を崩壊させる原動力にもなり得るだろう。

 

国民党候補は警察官僚だと知って、候補者として立てるには相応しくないと思った。

何故国民党はこの様な候補にしたのか?

経済で攻めるならもっと違った候補にすべきだった。

小生は国民党に馬英九の様な候補を期待したのだが、

どうも曖昧な、何を言いたいのか?不明瞭な印象だった。

 

結果として、これまでの路線が踏襲される事になったが、

これで直ちに何かが起こる事は無いだろう。

全体の状況としてやはりトランプリンが再登場するかが大きな変わり目になる。

そして日本の腰巾着も2期目のトランプリンに通用するか?

日本はアメリカに依存しない防衛を考えないと拙い段階になるとすれば

軍事力で中国に対抗出来ない以上、外交などでの活路と双方の関係見直しが

必要になるのだ。

 

何れにしても台湾を統一するという習近平である以上、

武力行使にならざるを得ない。

これを避ける方法として唯一あるのは習近平の失脚である。

この男が消えれば、台湾統一という願望は共産党としては残るが、

近平個人の野望としては消える事になる。

同時に共産党も倒れてしまえば台湾は独立の旗を揚げるだろう。

世界にとって最も良い結果となり、中国という巨大な存在が

ジャイアンとならない道へ進む事も考えられる。

 

仮に中国がその様な道を進むとすれば、ロシアも後ろ盾を失い、

今の様な行動を取ることも不可能になる。

中東の問題は影響しないが、北朝鮮という存在の活動も勢いを失うだろう。

世界の安定という問題はかなり改善されると思うが、

資本主義世界の格差という問題にはまったく効果が無い。

 

2027年までの進攻、海上・空路封鎖という武力行使の可能性は

総統選の結果ではまったく変わらないという事だ。