Windows XPの記事に見る恣意的な統計 | michyのブログ

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ダラダラした日常で興味を持ったことを、ぼちぼちと書きなぐります。

もうすぐWindows XPのサポートが終わりますな。
その手のニュースがよくありますが、最近目に付いた記事がこれ。


大阪の企業の46%は「いまだにXPを使っている」──大阪信金調査(IT media)

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1403/25/news139.html


とりあえずIT mediaのを貼っておきますが、Yahooにもあったし、他にも出てたかもしれない。
で記事を読むと


>調査は3月上旬、同信金の取引先1277社(大阪府内、兵庫県尼崎市内)に対して実施した。
>XPの利用企業は全体の46.0%(537社)におよび、そのうち53.5%は「今後もこのままXPを使う」

>と回答したという。


ん?調査対象少なくない?大阪ってそんなに田舎だっけ?と思って読み直すと
”同信金の取引先1277社”

とある。じゃあ、大阪の企業数っていくつぐらいだろうと調べてみると、なんと、その大阪信金のサイトに(2年前の数字ですが)記載があり。

「 大阪の企業数について 」 ( 2012.11.16 更新 ) (大阪信金)
http://www.osaka-shishin.co.jp/contents/k_tubo/kigyousuu.html
えーと、全体で328,033。うち中小企業が326,793。


ついでに大阪府のサイトで調べると

会社企業編 1 概況(大阪府)
http://www.pref.osaka.lg.jp/toukei/21census-mokuji/21census-kekka-k1.html
企業数141,947


あれ?ダブルスコア以上で数が違う・・・。どっちが本当なんだ?一人親方を数えるかどうかか?
ま、とにかく、数が少ない大阪府の数字で考えたとしても約1%の調査しかしていないわけですな。それも、取引先限定で。

いきおい大企業はメインバンクは銀行になりがちで信用金庫は中小企業が相手になりがち。としても、ちょっと統計としての前提条件のつけ方が非常にあやふやだし、その調査結果に対し”大阪の企業”と言い切ってしまうのはあまりにも酷い。それに企業で使っているPCの台数には、この記事ではまったく言及してない。

「さすが大阪、ケチやなあ」

「いくらなんでもビジネスにXPはもうやばいだろ」
という意見を釣るための記事っぽいですな。


あまりにも解りやすい例だったから取り上げたけど、こういう数字のマジックはマスコミはよく使うから、本当に注意しておかないと。