土佐ヱ門 | michyのブログ

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ダラダラした日常で興味を持ったことを、ぼちぼちと書きなぐります。

おいらが最も好きな俳優の一人に山崎努がいる。
先日まで必殺からくり人血風編が時代劇専門チャンネルで放送されていたが、
そこで山崎努演じる土佐ヱ門がカッコ良すぎた!


からくり人血風編はその舞台設定が鳥羽伏見の戦い後の品川宿。
土佐ヱ門は裏稼業のからくり人だが、本来は薩摩藩の密偵。
密偵の身を隠し活動をしやすくするためにからくり人一味に紛れ込む。
薩長が官軍となり増長しすぎて末端では非道を起こしている状況を苦々しく思っていながら
倒幕の大義のための潜伏活動をする。
一方、身を隠すために入ったからくり人一味であるが非道を倒すという想いは本物で、
仲間に殺されても構わないとの覚悟で裏の仕事を行う。

初期の必殺シリーズらしく、単純な勧善懲悪では無い。
情にほだされてからくり人になったわけでも無いが
官軍の小さな悪事のために大義を捨てることもしていない。
そして、動き出した維新に対して、汚い仕事をしすぎた自分が世に出て無いけないという自覚を持つ。

表面上は時に軽く、時に冷静に、時に熱く。
しかし根の部分では全てにおいて真剣。
まさに漢。


殺し方は回によって違う。
匕首、ピストル、ライフルを駆使する。
共通しているのは、顔色一つ変えず冷血な目で行うこと。
必殺独特の変わった殺し方は共演の浜畑賢吉とピーターに任せている。
もっとも、普通時代劇で銃は悪人の印象があるので、
あえてそれを使っていることが必殺らしいと言えばらしいか。

最終回、上野戦争で燃える街を背に旅にでる土佐さん。
まさに漢の背中です。


しかし、異色作必殺からくり人血風編、
実のところ菅井きんの降板騒動で急遽製作が決まった らしいんです。
それでいて、11回という短い話数の中で濃密な人間劇を、
そして、幕末の慌ただしい世相の品川宿を描いた

必殺スタッフの力量たるや、感服いたします。


michy's lazy life

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