G1(ジーワン) 最高峰の格付け(グレード)を意味する言葉だ。ただウルトラウォーキング大会で競うのは昨日の自分であり、楽しむポイントを見つけることを含めたとにかく自分を越える競技だ。(強引にまとめたな)

どこがG1かと言うと120kmの距離に加えて3つの峠を越えるウルトラウォーキングの大会の中で厳しいコース設定を指しているもので、どう?完歩できるかな的な参加者へ挑戦状を叩きつけているようで、私も思わず反応してしまうのは、さすがG1たる所以だろう。


加えて熊本地震の復興応援大会となればやっぱり黙っていられなくなり急遽参加を決めた。


中山道は5大会に参加しアップダウンに対して少し免疫ができたと思う。いや、実際参加して幻覚をみた時もあり、どの大会も常にいっぱいいっぱいだけれど、トレイル的なウォーキングは自然を満喫できるという点では嫌いじゃない。(素直に好きと言いなさい)


何しろG1である。(単に言葉に酔ってないか)筋肉の柔軟性を保ちつつ睡眠不足は避けて、練習不足も避けて筋肉を維持した状態で挑みたいと考え(避けてばかりだな)スタートライン立った時は不安な要素は無くベストな状態で挑むことができた。(通勤で12kmの歩きを雨の日も継続した)


590名が申し込み545名が参加。

さて、最終waveから8時15分にスタート。

街中ではペースは上げられない。大人数が団子状態で歩くわけだから、当然だ。

当日の熊本市の最高気温は32℃の予想である。日差しも強く肌がジリジリと日焼けする。実際肌が晒された箇所はしっかり日焼けしていた。


遠く阿蘇連山を眺めながら歩く。やはり汗がたくさんでてくる。シルバーウィークの期間だけあって一般道も車が多い。熊本県を訪れたのは確か6回目。全て車移動だったがやはり歩きは街の雰囲気を直に感じられるので五感をフル活用して少しのことも感心しながらでとても楽しい。


途中で背中に翼が電飾される装備をお持ちの2人組に会い、声をかけたらXでフォローしている方だった。夜には見事な妖精の羽の電飾見たかったな。挨拶ができてよかった。


第1エイドは22km道の駅大津をお借りする。この先から登りが始まり有名な豊後街道二重峠石畳を通過する。文化財保護の為ポールの使用は禁じられている。私は今回、ポールは持参しなかった。獲得標高は1800mとあったが市街地ではポールが邪魔になるのと、碓氷峠のような下りがなく問題無かった。(私がポールを上手に使えないというのがあると思うが)

さていよいよ豊後街道に入る。

市街地を抜けて素晴らしい景色がスタート

色のコントラストが眩しく美しい。

少し下るとカメラマンが絶景をバックに画像に収めてくれた。ありがたいサービスだ。

しばらく絶景が続く

登りはとにかくゆっくり心拍数を上げないように意識して歩いた。


一つ目の峠を越えた。

画像はここまでで、雄大な阿蘇山の景色を堪能しながらゆっくり日が落ちていく。 

第2エイドは45km地点で17時41分に到着。

次の第3エイドまで一つ峠越えだ。

意外にも舗装路の峠道だったので、暗くなっても足元は安心感があり歩きやすかった。時折風が強く吹いて防寒具のレインウェアを着ることはなかったが、やはり山のルートはどんな時でも防寒具を準備するべきだと感じた瞬間だ。

2つの峠を越え第3エイド59km地点へ20時45分に到着。

ここで思わず、まだ半分かと思ってしまう。笑


第4エイドまでは主に下る。

0時27分76km地点。


次の区間で最後の峠越えがある。

第5エイド92km地点。到着4時39分。長めの休憩を取り仮眠する。

熊本空港脇を通る嬉しいコースだ。


第6エイド107km地点に8時23分到着。

ホットコーヒーを飲んで目覚める。


日差しも強くなり暑くなる。飛行機が着陸するのに頻繁に上空を通過している。知らない航空会社もあった。


マメは出来ていないが、足の裏が痛い。


コースはたまにGoogleマップをみてルート確認をしていたのでコースアウトはなかった。


最後は帽子やアームカバーを外してゴール。


11時27分、27時間12分でゴール。161/379位数字よりも無事にゴールが目標。

全体的に気温は30℃以下で歩けたので、その点は助かった。峠越えのルートは好みがハッキリ別れるがおそらく参加して初めて標高差があるコースと認識する人も一定割合でいらっしゃると思う。


関わってくれた全ての方に心から御礼を伝えたい。どうもありがとうございます。

皆さまの健闘を祈ります。







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2026年8月1日。昨年同様、大会当日に自宅を出てスタート地の下諏訪駅へ向かう。道中リラックスして旅情気分を味わいたいところだが、序盤の和田峠でへとへとになり、夜は激しい睡魔に襲われ、後半で2時間かけて下る碓氷峠で半ペソをかいて、最後の11kmで灼熱地獄を味わった昨年を振り返る。


個人的に(トレイル)ウルトラウォーキングと位置付けている。キツいけど、大自然を満喫できるこのコースは好きだ。しかし昨年は人や建物といった幻覚を見ながら、まさにギリギリの精神状態、つまり地獄を味わった大会でもある。緊張感が高まる。

新宿駅から特急あずさ号に揺られスタート会場に到着。やはり参加者の脚が違う。カモシカのように日焼けした美しい脚は登り下りをやりに来ました的なオーラを発している。いわゆる中山道3シリーズ完歩に大手をかけた人が60名ほどいるとのこと。私は昨年に3大会出て手拭いをいただいた。今年は木曽路12宿と諏訪湖の大会を急用でキャンセルしたが、2大会目だ。


昨年は26時間かけた同大会だが、今年は根拠もなく24時以内が目標だ。ウルトラウォーキングは持久力が必要な要素なので幅広い年齢層が参加している。トレイルランの練習で参加した類の会話も聞こえる。


さて、スタート。今回はどんなドラマがあるのだろうか。最初は温泉街を歩き湧水だと思ったらお湯だったお約束パターンを今年も味わいながらペースを上げすぎず進む。昨年より涼しい。調べたらスタート地点は33℃で、和田峠に向かう国道では30℃だ。湿気が無いのか風が吹くとひんやり涼しくて汗だくの身体には快適だ。

地味にずーっと登っている。給水所まで舗装面を歩いていく。


しばらくすると、一昨年から空調服を着て大会に参加するウォーカーさんの後ろ姿が見えてクロックスのような足元に同一人物を確信をして抜きざまに挨拶をする。こういう瞬間が楽しかったりする。


給水所を過ぎたら和田峠の旧道を歩く。蝉もミンミンゼミではなく、エゾゼミだろうか、ジーッと鳴いている。

和田峠に到着したら、横になって休んだ。1600mの気持ちいい空気を少し感じたかったのだ。昨年より身体は楽だ。


休んでいると、当然次々と通過していく参加者達。以前は休憩イコール抜かされるという焦りが少しあったような気がするが、今はそんなことより、自分軸で空や流れる雲や風、虫の声、自分の身体を感じるのが楽しくて嬉しくて仕方ない。


しばらく下ると、舗装面に変わり道沿いを歩く。スマホでコースを確認している参加者がいたので、話しかける。念のため私もGoogleマップを開こうと操作するも山奥過ぎて電波が悪いからオフライン設定もしておくべきだった。「私、昨年も参加していて、この建物通過したの覚えてるんでコースは外れていないと思う」と伝えると、「私も昨年参加しました」との回答。昨年は26時間かかりましたよと伝えるとその方は28時間かかっており、目標は同じ24時間だった。


なんというか、一瞬のことだが、こういう会話が嬉しく楽しい。名も知らない彼女は目標時間をクリアしたのだろうか。きっと怪我なく無事に完歩したのだろう。


さて、歩みを進めていくと舗装面から右に矢印の看板を見落として歩く参加者を見かけた。大声で叫ぶも聞こえないようだ。結局、私は追いかけて矢印の看板まで案内した。私も過去にロスしたことがあるのでお互い様だ。


長和町辺りから夕暮れを迎えた。やはり昨年より涼しく身体は楽だ。

暗くなってから、見覚えのあるベンチがちょいちょい現れ始める。昨年はあちらこちらでかなり休んだ記憶が蘇る。


夜が深まると睡魔との戦いだが、何とか乗り切ることができた。1週間前からの早寝は効果があるみたいだ。肩甲骨が以前よりも柔らかくなったのも関係しているのだろうか。速さはないが粘り強い歩きができている。


足のトラブルはインナーファクトのソックスが信頼性が高く今回もマメはできなかったが足の裏全体が痛いという感覚はあった。


早朝の軽井沢の街中を歩くいていく、街中を抜けるといよいよラスボスの登場、碓氷峠だ。


あっ、フクロウだ。まん丸の瞳でこちらを見ている。これは貴重だ。近づいて画像におさめようとゆっくり近づくとフクロウではなく草だった。


その後もピンクのラインが印象的な謎の動物やら鳥を見たがこれも幻覚だった。

親子の猿がこちらに歩いてきた、目をこすりながら見たらこれは本物だった。私の存在に気付き猿は急いで茂み奥へと消えていった。襲われなくて良かった。


脳や思考がバグりながら2時間半ひたすら下る。標高が下がると湿気を含んだ暑さが疲れた肉体をにまとわりつく。昨年と比べると若干のルート変更もあったが、碓氷峠はトレイル感満載でキツいけど気持ちがいい。

この峠を終えた時には座って来た方向をしばらく眺めていた。


さて、あとはゴールを目指して歩く。街中で歩みが単調になり睡魔が襲う。峠を越えた安心感や疲労もあるだろう。ベンチを見つけて横になった。ゴールを前に仮眠を取った。


20分くらい休んで気力を振り絞り磯部温泉を目指す。24時間40分でゴールすることができた。私が知る中で最も厳しい(トレイル)ウォーキング大会が終わった。


怪我なく完歩できたのは、サポートしてくれた周りの全ての人達のおかげだ。


ありがとうございました。


























ずっと雨だった。
暗くなってからの峠道では身体が冷えて心がくじけそうになった。

冷えに抗うように上りを攻めた。その結果60kmを過ぎてから限界がきたのだろう速度が落ち始めた。抜きつ抜かれつ歩いてきた集団に置いていかれ真っ暗な山中で独りになった。必死だから恐怖感はなかったが、今冷静に考えたら、よく暗闇に心が押し潰されなかったなと感じる。


雨は止む気配が無い。


膝への負担を軽減しようとザックからポールを取り出し使い始める。うまく使えていないからだろう、下り以外は邪魔に感じるが、歩く速度が落ちても腕の運動を取り入れることで冷えを誤魔化す狙いもあり、なんとか身体は温まってきた。


身体が温まると、暑くなり上下のレインウェアを脱ぎたくなり第4エイド70km地点で下を脱いだ。思ったより風が入り冷んやりしたが暑くなるとちょうどいい。


靴の状態だが、スタートして峠道になると避けられない水たまりが増えて常にびしょ濡れで水が入るたびにぐしゃぐしゃと足元で音を立てている。


ソックスはインナーファクトの五本指タイプ。ゴールまで変えることなく歩みを進めた。途中でソックスを履き替えるより、靴もぐしょぐしょ状態でもうこのまま行ったれ!という勢いでこの戦略にでたというかでざるを得なかったというのが正直だ。


私のおちゃめというかアホな経験を披露する。インナーファクトの五本指ソックスの裏表が分からなくて一度裏表間違えて大会に出たらたくさんマメができて合わないなと思ったのだがなんてことなくて私が間違えていただけだった。この商品は信頼性が高くおすすめできる一品だ。


そろそろ私が苦手な睡魔について語っていこう。

本大会では不思議と睡魔がいつもより軽減されたのだ。

大会前からローラーを使ったお尻や脚への筋肉解しが功を奏したのか、はたまた前泊したホテルのマッサージが良かったのか、日頃の行いなのかは不明であるが、朝方の短い時間だけにとどまって居眠りウォークをせずに歩けた。不思議だがいよいよ睡魔克服に向かっていることにしておく。


夜が明け始めて山並みが美しく見えるエリアを通過する。霧が龍のように山から立ち上り、それはご褒美のようなとても美しい景色が広がっていた。


雨、暗闇、峠道、雨音、葉に当たる雨音、ぐちょぐちょと音を立てる靴、森林の香り、雨の香り、体力の消耗、汗、足裏の痛み、肉体との会話、一歩一歩進むしか無い状況であらゆる事が五感を刺激してくる。


私はこれらを味わうために大会に参加しているのかもしれない。


23時40分でゴール。達成感という表現よりもたくさんの自然に触れた満足感と言った方がピッタリくる。


皆さんは大会で何を感じているのだろうか。


最後まで目を通していただきありがとうございます。皆さんの健闘を祈ります。